ヒット曲けんきゅうしつ

なぜヒットする?は証明できないと思います。誤字はちょっとずつ修正します。

「恋のマイアヒ」オゾン(平成17年)

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流行時期(いつ流行った?)

 O-ZONE(オゾン)さんの「恋のマイアヒ(原題:Dragostea Din Tei)」は、平成17年(2005年)にヒットしました。

 

 洋楽がシングル盤でヒットする事が無い時代です。この曲が収録された『DiscO-ZONE』は2004年12月に発売されましたが、半年以上経った翌2005年8月にオリコンの週間アルバムランキングのトップテン入りをしています。

 

 10月中旬までトップテン入りしておりますが、8月下旬に首位を獲得していますので、「恋のマイアヒ」が最も流行ったのは2005年8月になりそうです。

 

 「恋のマイアヒ」はインターネット上で話題となりヒットした作品ですが、同時にインターネットを通じた音楽配信サービスが普及した時期にもなります。

 

 残念ながら音楽配信の黎明期であるこの時期は明確な記録が残っておりません。日本レコード協会さんの有料音楽配信認定によると、2006年8月時点で400万ダウンロードされていたようです。

 

 CDに比べて敷居が低い数値ですが、400万ダウンロードを達成しているのは、GReeeeNさんの「キセキ」(2007)だけです。

 

 直近で大ヒットした作品、米津玄師さんの「Lemon」(2018)は、2019年9月時点で300万ダウンロードとなっています。

 

 ・・・おそらく月額定額制で聴き放題のストリーミングサービスも登場している事が影響しているのかも知れません(>_<)。

 

 これからヒット曲はどうなっていくのでしょうか。

 

 

 


のまのまイェイ

注1)YouTube に使用を許可しているライセンス所持者 Cat Music, Believe Music(Time Records の代理); LatinAutor - SonyATV, CMRRA, LatinAutor, UNIAO BRASILEIRA DE EDITORAS DE MUSICA - UBEM, EMI Music Publishing, ARESA、その他 14 件の楽曲著作権管理団体

注2)動画には「簒奪」という難解な単語が登場しますが、「さんだつ」と読みます。

 

 

 日本人がほとんど耳にする機会のない、ルーマニア語で歌われた作品が、「まるで日本語で歌っているように聞こえるよ!」という事で、空耳ソングとして話題になった作品です。

 

 たしかに”飲ま飲まイェイ”という解釈は、秀逸な空耳と感じます…(^^;A。

 

 空耳という奇妙なきっかけですが、単なる話題で収束せずに楽曲がヒットした事は興味深い事です。

 

 空耳ソングとして楽しんだ方もおられると思いますが、おそらく作品の良さが理解されて多くの人がダウンロードをした、と考える方が自然に感じます。

 

 自然に流行した作品では珍しい事ではありませんが、この作品の正式な曲名がよく分かりません。CDには「ドラゴステア・ディン・テイ~恋のマイアヒ~」、当時の『月刊歌謡曲』には「恋のマイアヒ(ねこねこ空耳 恋ver.)」と記載されていたりします。

 

 

ヨーロッパでは"ちゃんとした大ヒット曲"

 CDの帯には、『ヨーロッパで400万枚もCDが売れたんやって!スゲェー!』という、何故か関西弁のセールス文句が印字されていますが、実際に、2004年のヨーロッパで大ヒットしています。

 

<Acharts.coの「Dragostea Din Tei」チャート成績>

週数 最高順位
フランス 15週間 1位
ドイツ 14週間 1位
スイス 14週間 1位
オーストリア 13週間 1位
ノルウェー 9週間 1位
オランダ 9週間 1位
アイルランド 1週間 1位
デンマーク 1週間 1位
ベルギー 6週間 2位
フィンランド 2週間 2位
スウェーデン 3週間 3位
イギリス 1週間 3位

 

 アメリカでは人気とならなかったのも興味深いです。

 

  タイトルの「Dragostea Din Tei」は、「リンデンバウム(菩提樹)の愛」となるようです。

 

 

 


O-Zone - Dragostea Din Tei [Official Video]

注)Time Records 確認済みの動画

 

 

 冒頭の音楽は、この曲の次に発売した曲「Despre tine」(2004)が用いられています。もしかすると、このPVは曲がヒットした後に製作されたものかも知れません。

 

 PVを見ると、インターネットの普及に限らず、コンピュータグラフィック(CG)の技術も、この時期に発展していたように感じます。

 2000年代中頃から、IT技術が日常生活に浸透し始めていた事も感じます。

 

 

インターネットの可能性

 2005年はYouTubeが設立された年で、存在が知られていなかったと思います。

 

 上記の空耳動画も、当時どのサイトで掲載されていたのかはよく分かりませんが、おそらく「pya!」に投稿された「マイヤヒー」が初出と思われます。2004年10月初めに投稿されたようです。

 

 

 地理的に離れた国同士でも、情報が共有できるインターネットはすっかり定着しました。

 

 ネギ回しのFlash動画(ロイツマ・ガール)がヨーロッパで人気になったり(2007年)、ジャスティン・ビーバーさんがピコ太郎さんの動画を楽しんだり(2016年)と、日本発の動画が海外で話題を集めた事があります。

 

 今のところ、風変わりな作品で小規模な話題に終わっていると感じますが、いずれ「上を向いて歩こう」(1961年)のように、日本発の世界的なヒット曲が誕生するのではないか?と期待しています。

 

 

楽曲分析

 「バンドプロデューサー5」の分析では、「恋のマイアヒ」はC(ハ長調)です。

 

 用いられている音階は、ドレミファソラシドの全音階的長音階です。もっとも印象に残る"飲ま飲まイェイ"を2回繰り返す箇所は、2小節だけですがヨナ抜き長音階になっています。

 

 

曲情報

  「恋のマイアヒ」

  発売・販売元:エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ株式会社

  原題:Dragostea Din Tei

 

  これが噂のマイアヒ~マイアフ~

  飲ま飲ま、イエイ!

 

 

参考資料

 『DiscO-ZONE』CDジャケット

 『月刊歌謡曲2005年12月号』ブティック社

 「you大樹」オリコン

 「一般社団法人 日本レコード協会 有料音楽配信認定」

「Señorita」Shawn Mendes, Camila Cabello(2019年)

流行時期(いつ流行った?)

 Shawn Mendes(ショーン・メンデス)さんとCamila Cabello(カミラ・カベロ)さんの歌う「Señorita」は2019年にヒットしました。

 

 TOP50(フランスのオリコン的ヒットチャート)のランキングによると、2019年7月中旬から11月初めにかけてトップテン入りするヒットとなっています。

 

 7月末から9月初めにかけて6週間首位を獲得しています。

 

 

 


Shawn Mendes, Camila Cabello - Señorita

注)Shawn Mendes 公式アーティストチャンネルの動画

 

 

 

その頃、日本では…

 オリコンランキングの週間チャートは週替わりでランキングが変化しています。もはやCD売上ランキングは流行した音楽を把握する事はできません…(>_<)。

 

 moraさんの音楽配信チャートでは、米津玄師さんの「馬と鹿」が3か月間首位となっています。他には、RADWIMPSさんの「愛にできることはまだあるかい」がヒットしています。

 

 

 

大陸を越えて支持されるラテン音楽

 「Señorita」はフランスに限らず、2019年に世界各国でヒットした作品です。

 

 歌詞は英語ですが、タイトルはスペイン語です。スペイン語圏ハバナ出身のカミラ・カベロさんのイメージが尊重されたのだと思われます。

 

 2017年にヒットした「Despacito」が、後のラテン音楽の流行に影響を与えたと推測されます。カミラカベロさんは、翌2018年に「Havana」がヒットしています。

 

 私は「Havana」のヒットで、ラテン音楽の世界的な流行が収まるのかな?と思っていましたが、「Señorita」がヒットしたので気になりました…(^^;A。

 

 「Despacito」には及びませんが、YouTubeの再生回数はおよそ10億7千回を超える人気を集めています(2020年7月現在)。

 

<「Señorita」各国でのヒットの記録>

最高順位 週数
ブルガリア 1位 18
ポルトガル 1位 14
オランダ 1位 12
アイルランド 1位 9
ニュージーランド 1位 9
オーストリア 1位 7
デンマーク 1位 7
カナダ

1位

7
イギリス 1位 6
ドイツ 1位 6
フィンランド 1位 6
フランス 1位 6
ノルウェー 1位 5
スイス 1位 5
スウェーデン 1位 5
アメリカ 1位 1
オーストラリア 1位 1
ベルギー 2位 8

※参考サイト:SNEPランキング(https://acharts.co/song/122858

 

 

 

第一印象が良いラテンサウンド

 初めて曲を聴いたときに「良い曲!」と感激して、何度も繰り返し聴いてしまうタイプの作品があります。

 

 音楽理論で理屈があるのだと思われますが、ラテン音楽と総称されるスペイン語圏で誕生した音楽には、この傾向が強いと感じます。

 

 おそらく、意識して作品を聴かなくても曲が描く世界観を想像できる、"分かりやすさ"を備えているからだと思います。

 

 こういった作品は、楽譜を手に入れて試しに一人で弾いてみても、味気なさを覚える事が多いです(私の演奏技術が低いだけの話かも知れません…(@@;)。

 

 海外の作品を聴いて感じるのは、メロディがシンプルな分、それを補う雰囲気作りに力が注がれている作品が多い事です。

 

 

 

最近の洋楽ヒット曲を聴いて思う事

 流行る曲と流行らない曲が存在する事について、普段から無い頭で色々と考えています(>_<)。

 

 個人的な感想ですが、最近の海外でヒットした作品を調べて聴いていると、昔の日本のヒット曲を聴いた時のような、"意識して聴かなくても、自然と耳に入って来る作品"が多いように感じます。

 

 また、1つの作品が何週間も首位を獲得するようなヒットチャートを見て、「昔の日本のヒットチャートみたいだな~」と、うらやましく思ったりもしています…(^^;A。

 

 私はオリコンチャートよりも流行を反映している、音楽配信チャートに色々と期待を寄せています(^^)/。

 

 

 

楽曲分析

 「バンドプロデューサー5」の分析では、「Señorita」 はAm(イ短調)です。

 

 楽譜を手に入れる事が出来ませんでしたので、用いられている音階は分かりません。ただ、曲を聴いていて”覚えやすさ”が気になります。

 

 同じ繰り返しが多いからかも知れませんが、歌唱にはそれほど起伏が無く、おそらく音域がそれほど広く無いのかな?と思います。

 

 また、ドレミファソラシドのいずれかの音を省いたり、#や♭を用いないシンプルな音階で作られているように感じます。

 

 

参考資料

 TOP50(http://www.chartsinfrance.net/

 「you大樹」オリコン

 「バンドプロデューサー5」

「黄金の腕を持った男」リチャード・マルトビー楽団(昭和31年)

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流行時期(いつ流行った?)

 リチャード・マルトビー楽団(Richard Maltby and his Orch.)さんの「黄金の腕を持った男」は、昭和31年(1956年)にヒットしました。

 

 同年5月末に公開された『黄金の腕』の主題曲ですが、競作のように、いくつかの楽団が吹き込んだ盤が各社で発売され、同時期にヒットチャートに登場しています。

 

 『ダンスと音楽』に掲載されているSPレコードの「トップ・レコード順位」のランキング推移は下記の通りです。

 

 最も支持を集めたのは、リチャード・マルトビー楽団さんの盤になります。各社の盤がランクインした1956年7月が、最もヒットしていた時期と推測されます。

 

年月 リチャード・マルトビー盤 エルマー・バーンスティン盤 ビリー・メイ盤
昭和31年05月 4位 - -
昭和31年06月 1位 10位 -
昭和31年07月 1位 10位 20位
昭和31年08月 1位 10位 -
昭和31年09月 4位 - -
昭和31年10月 11位 - -
昭和31年11月 19位 - -

 

  3か月連続で首位を獲得しているため、当時かなり人気を集めた作品と思われます。

 

 『洋楽シングルカタログ』によると、EP盤が発売されたのは、ヒットから3年後の1959年10月です。

 

 

 


Richard Maltby Theme From The Man With The Golden Arm 1956

注)YouTube に使用を許可しているライセンス所持者 WMG, PIAS, UMG(Ace Records の代理); UNIAO BRASILEIRA DE EDITORAS DE MUSICA - UBEM, SOLAR Music Rights Management, LatinAutor - SonyATV, BMG Rights Management (US), LLC, Warner Chappell, Audiam (Publishing), LatinAutor - UMPG, LatinAutor, EMI Music Publishing, LatinAutor - Warner Chappell, UMPG Publishing, BMI - Broadcast Music Inc.、その他 9 件の楽曲著作権管理団体

 

 

 

主人公の心理をジャズで表現した主題曲

 映画のオープニングからこのテーマ曲が流れて来ます。劇中にも何度か登場しますが、主人公の心のうちを演出する目的で用いられた音楽のようです。

 

 "テーマ曲を映画の様々な場面で繰り返す演出"は、昔の洋画で頻繁に登場しているように思います。

 

 ほとんどのテーマ曲はオーケストラの演奏です。そして、ムードを感じる音楽、イージーリスニングと呼ばれるジャンルに近いの作品がほとんどです。

 

 『黄金の腕』は、雰囲気作りのテーマ曲に、リズム感のあるジャズを採用した事が、当時としては斬新な試みだったようです。

 

 主人公が誘惑に負けてしまうシーンでもテーマ曲が流れ始めます。

 

 

サウンドトラック盤よりも人気が集まった盤

 "ある作品が、複数のレコード会社から発売される現象"は、この年代でよく見かけます。

 

 これは「黄金の腕」にも当てはまります。最も支持を集めたリチャード・マルトビー楽団さんの盤ですが、映画で用いられた音源はエルマー・バーンスティン楽団さんの演奏です。

 

 作品を作曲されたエルマー・バーンスティンさんの楽団が、本命盤となり最も人気が集まるはずですが、なぜか日本ではそれほど支持を集めておりません。

 

 日本で最も支持されたリチャード・マルトビー楽団さんの演奏には、「黄金の腕」と”タイトル不明のヒロインのテーマ曲”の2曲が収録されています。

 

 2つの作品が突然入れ替わるのではなく、『黄金の腕』の主題が徐々にヒロインのテーマ曲の要素を帯びていく編曲で表現されています。

 

 エルマー・バーンスティン楽団さんの『黄金の腕(メイン・テーマ)』だけでも充分聴きごたえはありますが、リチャード・マルトビー楽団さんの演奏は雰囲気の異なる2つの曲を融合させているためか、聴きやすさを備えています。

 

 曲が変化していく導入部分は聴いていて面白いと感じます。本命盤よりも支持を集めたのは、ジャズのみで完結せずに、イージーリスニングの要素も含んだバランスの良さが理由なのかな?と考えてしまいます。

 

 

楽曲分析

 「黄金の腕を持った男」は変ロ短調(B♭マイナー)です。途中のテーマが変わる部分は楽譜が無いので明確に分かりませんが、並行調のD♭に転調している印象を受けます。

 

 ジャズは映画音楽からヒットする事が多いように感じます。1960年代にも何曲かヒットしていますが、1950年代の方が、ジャズにおけるドラムの存在感が大きく感じます。

 

 

曲情報(EP盤)

 発売元:日本ビクター株式会社

 品番:SS-1167

 

 A面

  「黄金の腕を持った男」

  原題:THEME FROM THE MAN WITH THE GOLDEN ARM

  演奏:リチャード・マルトビー楽団

  演奏時間:2分29秒

 

 

 B面

  「恋する乙女」

  原題:A WOMAN IN LOVE

  唄:ボブ・キャロル

  演奏時間:2分23秒 

 

 

 

参考資料

 「黄金の腕を持った男」レコードジャケット

 「黄金の腕(メイン・タイトル)」レコードジャケット

 『ダンスと音楽』モダン・ダンス社

 『洋楽シングルカタログ RCA編』オールデイーズ

 『映画音楽百選』ケイ・エム・ピー

 「バンドプロデューサー5」

 allcinema『黄金の腕』(Webサイト)

「月光のセレナーデ」グレン・ミラー楽団(昭和29年)

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流行時期(いつ流行った?)

 グレン・ミラー楽団さんの「月光のセレナーデ」は、昭和29年(1954年)にヒットしました。

 現在では、「ムーンライト・セレナーデ」のタイトルで広く知られているように思います。

 

 『ダンスと音楽』に掲載されているSPレコードの「トップ・レコード順位」のランキング推移は下記の通りです。

 

年月 順位
昭和29年01月 3位
昭和29年02月 6位
昭和29年03月 6位
昭和29年04月 5位
昭和29年05月 6位
昭和29年06月 7位
昭和29年07月 7位
昭和29年08月 8位
昭和29年09月 19位

注1)当時、LM-4とA-1020の2種類の品番で発売されていますが、4月のランキングは別々に集計されています。A-1020が16位にランクインしています。

注2)7月の順位は、翌月号の「先月順位」を参考にしています。

 

 

 


"MOONLIGHT SERENADE" BY GLENN MILLER

 

 新曲が次々と製作されては消費され続けるレコード音楽ですが、時代を越えて聴き継がれるスタンダード・ナンバーとなる作品は興味深い存在です。

 

 「月光のセレナーデ」も、そのうちの1曲と思います。

 

 

初めてEPレコードが発売された1954年

 1954年は、日本で初めて電気式蓄音器で再生するEP盤が発売された年です。日本ビクターさんが4月に発売した5枚(EP-1001~EP-1005)が第1号と語られています。

 

 上記のランキングはSP盤の集計ですが、「月光のセレナーデ」は初のEPの1つにも収録されています。

 

 ちなみにビクターさんの5枚のシングルは、『洋楽シングルカタログ』では5月発売と書かれており、日本コロムビアさんの「アンディサイデッド」が3月発売となっています…(>_<)。

 

 EPレコードを発売したのはビクターさんが初である、という明確な根拠が見つけられませんが、どちらが先にせよ1954年の春ごろにEP盤が発売され始めたようです。

 

 初期のEPレコードですが、グレン・ミラーさんの品番は現在でも見つけやすいです。記録が残っていませんが、当時売れていたのかな?と感じます。

 

 

グレン・ミラー旋風の1954年

 アメリカで「月光のセレナーデ」がヒットしたのは15年前の1939年です。

 

 第二次世界大戦中に搭乗した機体ごと消息不明になったグレン・ミラーさんの人生を描いた映画『グレン・ミラー物語』が公開された事が、1954年の日本での大ヒットのきっかけのようです。

 

 「月光のセレナーデ」は劇中だけではなく映画のオープニングにも流れてきます。グレン・ミラー楽団さんの初ヒットとなるため代表曲として扱われているようです。

 

 グレン・ミラーさんのブームが巻き起こっている時期にEPレコードが製造されていたためか、ビクターさんは、EP5枚のうち2枚(EP-1004とEP-1005)をグレン・ミラーさんの作品で発売しています。

 

 映画に登場した数々の作品が2枚に収録されています。売上ランキングでは「真珠の首飾り」もかなりの人気を集めていますが、「月光のセレナーデ」とは別のレコードに収録しています。商売上手なビクターさん…と感じます(^^;A。

 

 

楽曲分析

 「月光のセレナーデ」は変ホ長調(E♭メジャー)です。

 

 グレン・ミラー楽団さんの演奏による”サウンド”は映画のテーマとなっていますが、楽器の編成で曲の印象が変わる事が分かりやすく描かれています。

 今聴くと「昔の楽団はこういう感じの演奏をしていたんだ。」と捉えてしまいますが、当時としては異色だった事も映画で説明されています。

 

 「月光のセレナーデ」は、ジャンルとしてはスウィングに該当するようです。テンポがゆったりとしていますがジャズの雰囲気があります。

 

 楽譜を見ても、普段のヒット曲では見かけないコード進行や音階が用いられています。今の私は音楽知識が無いので分析は出来ませんが、いつか説明できるようになれればと思います(^^)/。

 

 

曲情報

 発売元:日本ビクター株式会社

 品番:EP-1004

 

 A面

  「月光のセレナーデ」

  原題:MOONLIGHT SERENADE

  「アメリカン・パトロール」

  原題:AMERICAN PATROL

 

 B面

  「ペンシルヴァニア6-5000」

  原題:PENNSYLVANIA SIX-FIVE THOUSAND

  「イン・ザ・ムード」

  原題:IN THE MOOD

 

 

注:片面に2曲収録されています。初期のEPレコードは再生時間がSPレコードに比べて長いという特徴があり、両面で計4曲が収録されているのが一般的です。のちのコンパクト盤みたいな感じです。

 

 

参考資料

 「グレン・ミラー・アルバム第一輯」レコードジャケット

 「グレン・ミラー・アルバム第二輯」レコードジャケット

 『ダンスと音楽』モダン・ダンス社

 『洋楽シングルカタログ RCA編』オールデイーズ

 『洋楽シングルカタログ コロンビア編』オールデイーズ

 『永遠のポップス』全音楽譜出版社

 「バンドプロデューサー5」

「テルスター」ザ・トルナドース(昭和38年)

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流行時期(いつ流行った?)

 ザ・トルナドース(THE TORNADOS)さんの「テルスター」は、昭和38年(1963年)にヒットしました。

 

 月刊ミュジック社発刊の『ミュージック・マンスリー』に掲載されている「今月のベスト・セラーズ」のランキング推移は下記の通りです。

 ベストテンに入ったのは4月のみですので、それほどヒットしなかったのかも知れません。

 

年月 順位
昭和38年03月 12位
昭和38年04月 4位
昭和38年05月 13位

 

 レコードには"ザ・トルナドース"と書かれていますが、後年では”ザ・トルネイドース”と表記されているような気がします。

 

 


The Tornados -Telstar - orig video

注)YouTube に使用を許可しているライセンス所持者 SME, Music Video Distributors, WMG(ACROBAT の代理); ASCAP, Abramus Digital, UNIAO BRASILEIRA DE EDITORAS DE MUSICA - UBEM, LatinAutor, UMPG Publishing, LatinAutor - Warner Chappell, LatinAutor - PeerMusic, BMG Rights Management (US), LLC, Sony ATV Publishing, CMRRA, UMPI、その他 12 件の楽曲著作権管理団体

 

 

宇宙時代をイメージした演奏曲

 「テルスター」は人工衛星の名称です。地理的に遠く離れた国のテレビに、同じ時間に同じ映像を送る技術を実現する目的で打ち上げられました。

 

 衛星中継はこの時期に話題となっていたようです。この作品がヒットした1963年には日米間での同時中継も実現しています。

 

 歌詞カードの解説には当時の雰囲気が感じられる説明が書かれています。

 

1962年のマス・コミュニケーションの最大の話題は何といってもアメリカの通信用人工衛星「テルスター」の打上げ成功だったでしょう。パリの放送局とニューヨークのそれとの電波を交互に受け取って、テルスターを中継して大西洋を越えての同時TV放送が実現したのですから、これは欧米各国にとっては、リンドバークの大西洋無着陸横断飛行以来の快挙であり、話題であった訳です。そのテルスター衛星に最初に乗った歌い手は、シャンソンのイヴ・モンタン、時々画面はゆれながらも、鮮やかに歌ってのけたのです。

 

  1960年代の宇宙に関する出来事では、アポロ月面着陸だけが語り継がれているように感じますが、有人宇宙飛行に続いて衛星中継と、科学技術の進歩を物語る出来事を次々と目の当たりに出来る時代だったのだと感じます。

 

 おそらく多くの人たちが、未来は明るいと感じていた時代と感じます。

 

 未知の世界の探求は人間の想像力をふくらませてくれます。この作品が製作されたきっかけも、 不可能と考えられていた事が実現されていく事が原動力だったと思われます。

 

 

音楽で表現される宇宙

 この作品が独特の音楽表現をしていると感じるのは、曲の始まりや終わりに聴こえて来る謎めいた効果音です。出だしのエフェクトは、人工衛星を搭載したロケットの発射のシーンを表現していると思います。

 

 演奏では電子オルガンがメインになっています。当時の演奏曲で人気だったサックスやトランペットといった、人間の息遣いを感じる吹奏楽器ではなく、押せば音のなる鍵盤をメインの楽器に選んだ点は興味深いです。

 

 エレキギターも用いられていますが、音を増幅させ、従来の楽器では出せない音色を表現できる電子楽器の響きは、信号のような無機質な響きを備えているためか、頭で描く宇宙空間のイメージに結び付きやすいです。

 

 エレキギターの演奏が始まるころは宇宙空間に到達しているイメージなのかな?と思います。

 

 曲の終わりに聴こえて来る効果音は、何をイメージしているのかよく分かりません(^^;A。この音はどうやって作り出したのでしょう?

 

 

楽曲分析

 バンドプロデューサー5の分析では、「テルスター」はAメジャー(イ長調)です。終盤にDメジャー(ニ長調)に転調しているような気がします。

 

 電子オルガンの響きが最も印象に残りますが、コーラスが吹き込まれている部分もあり、聴こえて来る音が変化していく様子も聴いていて面白さを感じます。

 

 この作品で面白いのは、1つのフレーズが終止するタイミングで、次のフレーズの演奏が始まっている点です。

 曲を聴いている側にはひと段落する間がなく、「演奏はどこまで続くのだろう?」という気持ちにさせてくれます。

 16ビートのリズムも、聴き手にスピード感を与えていると思います。

 

 途中でエレキギターも登場しており、翌年に登場するサーフィンサウンドに共通する要素を備えている作品と感じます。

 

 

 

曲情報

1963年 年間35位(洋楽)


 

レコード

 発売元:キングレコード株式会社

 品番:HIT(L)-23

 

 A面

  「テルスター」

  原題:TELSTAR

 

 

 B面

  「ジャングル・フィーヴァー」

  原題:JUNGLE FEVER

 

 

 

参考資料

 「テルスター」レコードジャケット

 『ミュージックマンスリー』月刊ミュジック社

 「バンドプロデューサー5」

「恋はスバヤク」ガス・バッカス(昭和39年)

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流行時期(いつ流行った?)

 ガス・バッカスさんの「恋はスバヤク」は、昭和39年(1964年)にヒットしました。

 

 月刊ミュジック社発刊の『ミュージック・マンスリー』に掲載されている「今月のベスト・セラーズ」によると、2月から6月にかけてヒットしています。

 順位の推移から、最も流行したのは4月と考えられます。

 

年月 順位
昭和39年02月 6位
昭和39年03月 3位
昭和39年04月 2位
昭和39年05月 3位
昭和39年06月 9位

 

 

 


www.youtube.com

注)YouTube に使用を許可しているライセンス所持者 UMG(Koch Music の代理); Sony ATV Publishing, BMI - Broadcast Music Inc.、その他 1 件の楽曲著作権管理団体

 

 

ビートルズさんが登場した頃のヒット曲

 ビートルズさんがヒットチャートに初めて登場したのは1964年2月です。「恋はスバヤク」が初登場したのも同じ月です。

 

 売上枚数の記録が無い時代ですがランキングの推移で考えると、「恋はスバヤク」は、「プリーズ・プリーズ・ミー」「抱きしめたい」よりも流行っていたような印象を受けます。

 

 1960年代前半のアメリカン・ポップスの雰囲気を持つ「恋はスバヤク」が、ビートルズさんが登場したタイミングでも支持されていた事は興味深いです。

 

 聴いた後に残る印象は、軽快なアメリカン・ポップスです。これまでに様々な作品がヒットしましたが、「可愛いいベイビー」(1962)や「ミスター・ベースマン」(1963)と同じ、オールディーズのカテゴリに属する作品と感じます。

 

 

なぜか記憶に残る歌

 「恋はスバヤク」は、なぜか印象に残るタイプの作品です。自分から「もう一度聴きたいな!」と思う気持ちがそれほど湧きませんが、何かをしているときに不意に頭の中で再生されてしまう作品です。

 

 作曲技巧で何らかのテクニックが用いられていると思いますが、残念ながら楽譜は見つかりませんでした。

 

 楽譜は製作されていないかも知れません(>_<)。アメリカではヒットしなかった洋楽で、ドイツからやって来た作品のようで、意外と情報が少ないヒット曲です…(^^;A。

 

 歌詞は英語で、日本人にも聴き取りやすい発音で歌われていると感じます。歌詞カードのガス・バッカスさんの経歴紹介では”ドイツ語で歌を歌い続けました。”と書かれています。

 

 もしかすると作曲テクニック以前に、ガス・バッカスさんのドイツ語訛りの英語のイントネーションが、アメリカン・ポップスを聴き慣れた日本人に、「この曲、なんとなく気になるな~」という印象を与えているのでは?と考えたりします。

 

 

楽曲分析

 バンドプロデューサー5の分析では、「恋はスバヤク」はEマイナー(ホ短調)です。途中から半音上がって、Fマイナー(ヘ短調)に転調しています。

 

 楽譜が見つかりませんでしたので、用いられている音階は分かりません。耳に残るメロディなので、とても気になります。

 

 短音階の作品ですが、聴いた印象では、長調の明るさを備えているように感じます。おそらくコード進行にも何か秘密があるのではないか?と考えています。

 

 裏拍を用いて聴いていて軽快な印象を受ける作品です。転調してからは、たたみかけるように歌う箇所があったり、途中で笑ったりと、遊び心を感じる演出も印象に残ります。

 

 

曲情報

1964年 年間7位(洋楽)

 

 

レコード

 発売元:日本グラモフォン株式会社

 品番:DP-1329

 

 A面

  「恋はスバヤク」

  原題:SHORT ON LOVE

  演奏時間:2分21秒

 

 B面

  「恋のホールド・アップ」

  原題:BIG WILLIE BROKE JAIL TONIGHT

  演奏時間:1分59秒

 

 

参考資料

 「恋はスバヤク」 レコードジャケット

 『ミュージックマンスリー』月刊ミュジック社

 「バンドプロデューサー5」

「太陽の彼方に」アストロノウツ(昭和39年)

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流行時期(いつ流行った?)

 アストロノウツ(The Astronauts)さんの「太陽の彼方に(原題:Movin')」は、昭和39年(1964年)にヒットしました。

 

 月刊ミュジック社発刊の『ミュージック・マンスリー』に掲載されている「今月のベスト・セラーズ」によると、5月から9月にかけてヒットしています。

 7月に首位を獲得していますので、最も流行したのは7月と考えられます。

年月 順位
昭和39年05月 5位
昭和39年06月 2位
昭和39年07月 1位
昭和39年08月 3位
昭和39年09月 5位
昭和39年10月 10位

 

 

同時期に流行った曲(昭和39年7月)

 邦楽盤では、三波春夫さんの「東京五輪音頭」が首位となっています。

 

 石原裕次郎さんの「俺はお前に弱いんだ」西田佐知子さんの「東京ブルース」も人気です。

 田辺靖雄さん、克美しげるさん、西郷輝彦さんと、若者に人気のある男性歌手の作品が多く、流行音楽を支える年齢層が若くなっていると感じるランキングです。

 

 洋楽では、マット・モンローさんの「ロシアより愛をこめて」ジリオラ・チンクェッティさんの「夢見る想い」エルヴィス・プレスリーさんの「ラスベガス万才」などがヒットしています。

 

 ビートルズさんが登場した年で、様々な盤がランキングに登場していますが、この時期は「プリーズ・ミスター・ポストマン」が人気を集めています。

 

 

 


太陽の彼方に/アストロノウツ

注)YouTube に使用を許可しているライセンス所持者 SME(RCA/Legacy の代理); UMPG Publishing, UMPI、その他 2 件の楽曲著作権管理団体

 

 

大ヒットしたエレキギター演奏曲

 「太陽の彼方に」はエレキギターの演奏のみの作品です。エレキ演奏曲、エレキインストと呼ばれるジャンルは、現在ではベンチャーズさんの活躍に結び付けられますが、日本に初上陸した1964年は、まだベンチャーズさんに人気は集まっていませんでした。

 

 この作品は他のエレキサウンドのヒット曲に比べて、音色にエコーがかかっているような、リバーブの加工がされているのが特徴です。

 

 エレキギターは電気で音を出す楽器なので、人工的に響きを変える事ができるようです。どういった技術を用いたのか分かりませんが、これまでの楽器では表現できない音色を再生できる事が特徴です。

 

 1970年代に登場するシンセサイザーと同じように、音楽表現に革命的な変化をもたらした楽器と思います。

 

 この作品がヒットしてから数年ほどはエレキインストの作品が多数登場しますが、音色に新鮮さが感じられた事がブームとなった要因かも知れません。

 

 

♪ノッテケノッテケの日本語詞

 出だしのメロディを聴くと、"ノッテケ×2"という歌詞を一緒に思い出される方がおられると思います。

 

 洋楽であれば日本語の歌詞を付けてカバーした盤が発売された時代で、「太陽の彼方に」は当時、藤本好一さんが日本語カバーした盤が発売されています。

 

 "ノッテケ"と歌唱されていますが、多くの人に知られる程のヒットはしていないと感じます。

 

 誰が歌った事で広まったのでしょうか。

 

 エレキギターの演奏で活躍された日本人というと、寺内タケシさんや加山雄三さんが思い浮かびますが、「太陽の彼方に」のカバー盤がヒットした記録はありません。

 お二方とも1965年から登場しますので、別の方と思われます。

 

 色々考えましたが、日本語詞は1970年代初頭に活躍されたゴールデン・ハーフさんの歌唱で広まったのではないか、と推測します。

 

 「ゴールデン・ハーフの太陽の彼方」が1972年に発売されています。オリコンの記録では7月下旬から8月初めにかけて、規模が小さいですがヒットしています。

 

 オリコンの記録ではゴールデン・ハーフさんにとって最大のヒット曲となっています。おそらくテレビ出演で歌唱した事で多くの人に広まったのではないかと考えます。

 

 

楽曲分析

 「太陽の彼方に」はEマイナー(ホ短調)です。

 

 

 印象的なフレーズは8小節で作られています。演奏時間は2分に満たないですが、音の高さを変え、7回繰り返されます。

 

 それだけの曲構成ですが、なぜかまた聴きたくなる作品、聴いていて楽しい作品です。

 

 

曲情報

1964年 年間3位(洋楽)

 

 

レコード

 発売元:日本ビクター株式会社

 品番:SS-1428

 

 A面

  「太陽の彼方に」

  原題:MOVIN'

  作曲:LEE HAZLEWOOD

  演奏時間:1分56秒

 

 B面

  「ベビー・レッツ・プレイ・ハウス」

  原題:BABY LET'S PLAY HOUSE

  作曲:GUNTER

  演奏時間:2分26秒

 

 

参考資料

 「太陽の彼方に」アストロノウツ盤 レコードジャケット

 「太陽の彼方に」藤本好一盤 レコードジャケット

 「ゴールデン・ハーフの太陽の彼方」レコードジャケット

 『ミュージックマンスリー』月刊ミュジック社

 「you大樹」オリコン

 「バンドプロデューサー5」

「サマー・ワイン」ナンシー・シナトラとリー・ヘイズルウッド(昭和42年)

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流行時期(いつ流行った?)

 ナンシー・シナトラさんとリー・ヘイズルウッドさんのデュエットソング「サマー・ワイン」は、昭和42年(1967年)の年末にかけてヒットしました。

 

 『レコードマンスリー』の月間売上ランキングによると、下記の売上推移を記録しています。

年月 順位
昭和42年10月 8位
昭和42年11月 9位
昭和42年12月 1位
昭和43年01月 17位

 

 年末に首位となっています。前後の順位を考えると、間違いではないか?と感じます…(^^;A。

 年明けの熱の冷め様が、まるで現在のヒットチャートのような下降線である事が気になります。

 1967年の年末には、この作品にまつわる特別な出来事があったのでしょうか。

 

 


NANCY SINATRA & LEE HAZLEWOOD-SUMMER WINE

注1)YouTube に使用を許可しているライセンス所持者The Orchard Music(Boots Enterprises, Inc. の代理); LatinAutor - UMPG, ASCAP, LatinAutor, UNIAO BRASILEIRA DE EDITORAS DE MUSICA - UBEM, UMPI, CMRRA, UMPG Publishing、その他 12 件の楽曲著作権管理団体

注2)動画は別作品のプロモーションビデオです。おそらく「ジャクソン」と思われます。

 

 

1967年のナンシー・シナトラさんの人気ぶり

 ヒットチャートを見ると、1967年はナンシー・シナトラさんの人気が高かった事が分かります。この年には「007は二度死ぬ」と「サマー・ワイン」がヒットしています。

 

 1963年の「レモンのキッス」以来の人気ぶりを感じますが、突然人気となった理由には、映画が関わっているようです。

 

 この年に公開された007シリーズの第5作目「007は二度死ぬ」の同名主題歌を歌われています。

 この映画は日本が舞台であり、スクリーンに映るロケ地も出演者も、日本人にとってはなじみ深い作品だったため、日本では特に人気が高かったと思われます。

 

 注目度の高い映画の主題歌を歌ったナンシー・シナトラさんへの人気も同時に高まり、主題歌に続いて発売された「サマー・ワイン」もヒットした、という印象を受けます。

 

 「サマー・ワイン」は、リー・ヘイズルウッドさんとのデュエットです。「007は二度死ぬ」のB面「ジャクソン」もお二人のデュエットですが、アメリカでは「サマー・ワイン」の方が先に発売されていたようです。

 

 レコード会社が人気に乗じて発売を企画したのかな?と感じます。

 

 ナンシー・シナトラさんは、「サマー・ワイン」の後にはあまり目立った記録が残っておりませんので、映画と同時に人気が落ち着いたような印象を受けます。

 期間は短いですが1967年の人気ぶりは、ブームに近かったのかな?と感じてしまいます。

 

 

オチのあるデュエットソング

 洋楽は歌詞の意味を調べる事は少ないですが、「サマー・ワイン」はストーリーが面白い作品と感じます。

 

 歌詞カードには和訳が掲載されていませんが、解説で以下のように紹介されています。

 

「いちごとりんごに天使のキッスを混ぜて作った私のサマー・ワインをどうぞ」と歌うのはナンシー。さそいにのってサマー・ワインを飲まされ、一口、二口・・・・・・めまいがして、ろれつがまわらなくなり、眠りこけてしまった鼻の下の長い男はヘイズルウッドという設定。目がさめてみたらありがね全部取られてドロンされたという男性にとってはぶっそうなお話です。

 

 日本のヒット曲では、歌詞で描かれる事はまずないであろう、やり取りが歌われています。

 登場人物の女性が男性を騙していますが、窃盗の手口がかなり具体的です…(^^;A。

 

 

楽曲分析

 「バンドプロデューサー5」の分析では、「サマー・ワイン」はAマイナー(イ短調)です。

 

 歌唱に用いられている音階は自然的短音階です。

 

 曲が進行するにつれて、だんだんと伴奏がにぎやかになって行く手法で編曲されています。この手法は1967年の作品に多くみられます。

 

 

曲情報

1967年 年間27位(洋楽・邦楽ポピュラー)

 

 

レコード

 発売元:日本ビクター株式会社

 レーベル:リプリーズ・レコード

 品番:JET-1781

 

 *ナンシーとリーヘイズルウッドのデュエット・ヒット2曲

 

 

 A面

  「サマー・ワイン」

  原題:SUMMER WINE

 

 

 B面

  「さすらいの男」

  原題:SAND

 

 

参考資料

 「サマー・ワイン」レコードジャケット

 「007は二度死ぬ」レコードジャケット

 『レコードマンスリー』月刊ミュジック社

 『永遠のポップス①』全音楽譜出版社

 「バンドプロデューサー5」

「太陽はひとりぼっち」コレット・テンピア楽団(昭和37年)

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流行時期(いつ流行った?)

 コレット・テンピア楽団さんの「太陽はひとりぼっち」は、昭和37年(1962年)にヒットしました。

 

 『ミュージックマンスリー』の月間売上ランキングによると、下記の売上推移を記録しています。

年月 順位
昭和37年09月 2位
昭和37年10月 1位
昭和37年11月 1位
昭和37年12月 2位
昭和38年01月 3位
昭和38年02月 1位
昭和38年03月 8位
昭和38年04月 11位
昭和38年06月 14位

 

 1962年9月に初登場2位を記録しています。その後、翌年の2月まで、半年間も1~3位にランクインし続けています。

 

 レコードの発売と同時に人気となった事に加えて、その人気が長期間衰えなかった事は珍しい流行り方をしていると感じます。

 

 かなりヒットした印象を受けますので、当時をご存知の方はどこかでこの作品を耳にされた事があるのではないか?と思います。

 

 英題は「L'Eclisse Twist」で、1962年に話題となったツイストを取り入れた作品です。

 

 コレット・テンピア楽団さんの演奏する動画は見つかりませんでしたので、映画のサウンドトラックの動画(ジョヴァンニ・フスコさんの演奏)を掲載しています。

 

 楽器の響きに違いはありますが、曲の雰囲気はほとんど同じと感じます。

 


Giovanni Fusco - L'Eclisse Twist (1962)

注)YouTube に使用を許可しているライセンス所持者 The Orchard Music(Carosello Records の代理); UNIAO BRASILEIRA DE EDITORAS DE MUSICA - UBEM, LatinAutor, Muserk Rights Management, SODRAC、その他 3 件の楽曲著作権管理団体

 

 

聴き手をとりこにするサウンド

 「太陽はひとりぼっち」は同名映画の主題曲です。アラン・ドロンさん主演の映画であるため、「太陽がいっぱい」(1960)を踏襲して邦題が付けられたのだと推測されます。

 

 映画の人気がどれくらいだったのかは分かりませんが、この主題曲が当時人気となったのは分かる気がします。1度聴くだけで記憶に残りますし、なぜか繰り返し聴きたくなるサウンドを備えているからです。

 

 歌詞カードでは、

 「現代人の孤独な魂に強烈な訴えを持ったツイスティング・ブルースです。」

 「現代の青春の孤独と願望、不安と焦燥をかきたてる強烈なツイスト風のブルース」

 と形容されています。

 

 カッコイイ表現をされていますが、"強烈さ"を感じさせる要素は"メロディがシンプルである事"が最大の理由であると感じます。

 

 出だしのフレーズは、♪ドー、シ、ラ、ソ、ファ、ミーと音階を順番に下っていくメロディになっています。

 

 「恋はみずいろ」(1967)と手法が似ているように思いますが、このメロディを聴くだけで、これから始まる作品の雰囲気が理解しやすくなっていると感じます。

 

 続くメロディも、特に凝っていると感じる箇所は無く、1度聴くだけですぐに頭に入って来ますし、何も考えず無意識に聴いていても曲の雰囲気を感じる事が出来ます。

 

 メロディが簡単な代わりに、演奏する方や編曲をする方の技術にかかっていると感じます。聴いた後はテナー・サックスの音色が印象に残りますが、きっと凄く上手い方が演奏しているのだろうと思います。

 

 楽団が演奏する作品では珍しく、テンポが速い作品です。おそらく大勢のオーケストラではなく、少人数のバンドで演奏していると思われます。

 

 所々で登場するエレキギターの音色も、1962年当時は新鮮さを感じる要素だったと感じます。

 

 

 

日本の楽団である事を隠して

 演奏している「コレット・テンピア楽団」さんは日本の楽団です。しかし、歌詞カードでは、ローマ字表記もして、まるで実在する海外のオーケストラのように印刷されています(下図)。

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 何かの書籍で読んだ事がありますが、日本語に直すとTempiaは"寺"、Colléttoは"岡"となり、正体不明の楽団は、ビクターに所属する寺岡真三さんが率いる楽団だったそうです。

 

 歌詞カードでは楽団に関する説明は無く、後年、「実は、日本人の楽団で演奏した作品なんです。」という打ち明け話をされたエピソードも聞いた事がありません。

 洋画の主題曲であるため、当時は違和感なく洋楽のヒット曲として認識されていた事と思います。

 

 

 「太陽がいっぱい」も、フィルム・シンフォニック・オーケストラという楽団が演奏していますが、こちらも日本人の楽団です。

 

 覆面歌手?という事になりますが、戦後、日本はフランスと著作権で争っていたらしく、どうも輸入か販売かが禁止されていた楽曲があるようです。

 

 そういった取決めが緩和された時期に、"演奏しなおした盤なら日本で発売しても問題はない"という解釈ができる、という背景があったようです(>_<)。

 

 現在、コレット・テンピア楽団さんの演奏する音源がYouTubeに上がっていても、ビクターさんがライセンス使用を主張していません。

 

 もしかして、当時の著作権の解釈が要因で主張できないのかな?とつい考えてしまいます…(^^;A。

 

 

楽曲分析

 「バンドプロデューサー5」の分析では、「太陽はひとりぼっち」はA♯マイナー(嬰イ短調)です。

 

 用いられている音階は自然的短音階で、途中に旋律的短音階になっている箇所があるように思います。

 

 

曲情報

1962年 年間 10位、1963年 年間12位(洋楽)

 

 

レコード

 発売元:日本ビクター株式会社

 品番:SS-1304

 

 胸を突き刺すようなブルース!現代の愛をえぐる鮮烈の最高傑作!!

 

 '62年カンヌ映画祭 審査員特別賞受賞

 フランス・パリ・フィルム大作 日本ヘラルド映画提供

 

 A面

  「太陽はひとりぼっち」

  原題:L'ECLIPSE

  演奏時間:2分54秒 

 

 

 B面

  「ほがらかに鐘は鳴る」

  原題:WENN DIE GLOCKEN HELL ERKLINGEN

  演奏時間:2分59秒

 

 

参考資料

 「太陽はひとりぼっち」レコードジャケット

 『ミュージックマンスリー』月刊ミュジック社

 『映画音楽百選』ケイ・エム・ピー

 「バンドプロデューサー5」

「スピーディー・ゴンザレス」パット・ブーン(昭和37年)

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流行時期(いつ流行った?)

 パット・ブーンさんの「スピーディー・ゴンザレス」は、昭和37年(1962年)にヒットしました。

 

 『ミュージックマンスリー』の月間売上ランキングによると、下記の売上推移を記録しています。

年月 順位
昭和37年09月 11位
昭和37年10月 2位
昭和37年11月 4位
昭和37年12月 4位
昭和38年01月 15位
昭和38年02月 7位

参考)『ミュージックマンスリー』洋楽の月間売上ランキング

 

 

注)YouTube に使用を許可しているライセンス所持者 The Orchard Music, UMG(Pocket Watch Records の代理); ASCAP, LatinAutor - SonyATV, LatinAutor - Warner Chappell, UNIAO BRASILEIRA DE EDITORAS DE MUSICA - UBEM, SOLAR Music Rights Management, Audiam (Publishing), PEDL, LatinAutor, Sony ATV Publishing, CMRRA、その他 23 件の楽曲著作権管理団体

 

 

パット・ブーンさんの異色作

 歌詞カードの解説に書かれていますが、パット・ブーンさんはバラードを歌われる方で、「スピーディー・ゴンザレス」のようなテンポの良い作品はあまり吹き込んでおられません。

 

 日本では1957年に人気となった方で、久しぶりに大きなヒットを記録した作品で、新たな支持を集めたと思われます。

 

 しかしこの作品は、パット・ブーンさんよりも、歌にも登場する"スピーディー・ゴンザレス"が主役の作品と感じます。

 

 解説には書かれていませんが、ワーナー・ブラザーズが製作した短編アニメのキャラクター(下図)の名前です。

 

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スピーディー・ゴンザレス(https://free-designer.netより)

 

 このシリーズのキャラクターと言えば、バックスバニーやダフィーダックが有名です。

 他にも、シルベスターとトゥイーティーのコンビや、ロードランナーとコヨーテのコンビが有名で、このキャラクターはあまり作品で見かけた記憶がありません。

 

 これらのキャラクターたちが、いつから日本で人気を獲得したのかもよく分かりませんが、1962年当時はあまり有名では無かったのかも知れません。

 

 「スピーディー・ゴンザレス」は、伊藤アイ子さんが日本語でカバーしています。しかし、歌詞では"拳銃の早撃ちが自慢"と歌われています。実際は拳銃を持っておらず、おそらく西部劇に登場するガンマンをイメージした歌詞に書き換えたのだと思われます。

 

 

スピーディー・ゴンザレスは何をしゃべっている?

 この作品がヒットした理由は、スピーディー・ゴンザレスの声が吹き込まれているからだと思います。

 

 冒頭や間奏の♪ラララ~や間奏の直前で語られるセリフ等が印象に残ります。何気なく聴いていても、キャラクターの存在を知らなくても「ん?今の何?」と思ってしまいます。

 

 地声なのかテープの早回しで作り出した音声なのかは分かりませんが、音が高くて早口が特徴です。

 

 セリフの意味が気になりますが、歌詞カードには和訳が掲載されていません。調べてみましたが、口語の翻訳は難しいです。間違っていたらスミマセン。

 

 最初のセリフは、

 「ヘイ、ロジータ(解説によると"メキシコ娘"の名前)。私はダウンタウンに買い物に行きます。トルティーヤとチリペッパーが必要なんです。」といった内容で、

 次は、

 「ヘイ、ロジータ。早くカンティーナ(酒場)に降りて来て。テキーラを頼むとグリーンスタンプ(買い物時のポイント?)ももらえるんです。」といった内容です。

 

 おそらく歌の世界とは無関係な事を話していると思います。

 

 「月夜のメキシコを歩いていたら、ロジータが泣いている声が聞こえて来た」というセリフ、パット・ブーンさんの持ち味であるロマンチックな雰囲気で歌が始まります。

 

 しかし、すぐにこのアニメのキャラクターが登場して、空気も読まずに場の雰囲気を壊して、はしゃいでいる様子を想像します。

 

 

楽曲分析

 バンドプロデューサー5の分析では、「スピーディー・ゴンザレス」はBメジャー(ロ長調)です。

 楽譜が無いため用いられている音階は分かりません。

 

 解説には「ツイストのリズムで唄われます。」と書かれていますが、どこがツイストなのかはよく分かりません…(^^;A。

 

 スピーディー・ゴンザレスが♪ラララと歌う部分は、つい、エルトン・ジョンさんの「クロコダイル・ロック」を連想してしまいます。

 

 

曲情報

1962年 年間 12位(洋楽)

 

 

レコード

 発売元:日本ビクター株式会社

 品番:JET-1134

 

 パット・ブーンが歌う魅力のラテン調ニュー・ヒット!

 

 A面

  「スピーディー・ゴンザレス」

  原題:SPEEDY GOZALES

  演奏時間:2分30秒 

 

 

 B面

  「愛のロケット」

  原題:THE LOCKET

  演奏時間:2分8秒

 

 

参考資料

 「スピーディ・ゴンザレス」レコードジャケット

 「さいはての慕情」伊藤アイ子盤 レコードジャケット

 『ミュージックマンスリー』月刊ミュジック社

 「バンドプロデューサー5」

「ツイストNo.1」チャビー・チェッカー(昭和37年)

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流行時期(いつ流行った?)

 チャビー・チェッカーさんの「ツイストNo.1(ザ・ツイスト)」は、昭和37年(1962年)にヒットしました。

 

 『ミュージックマンスリー』の月間売上ランキングによると、下記の売上推移を記録しています。

 

年月 順位
昭和37年03月 6位
昭和37年04月 3位
昭和37年05月 10位
昭和37年06月 13位

参考)『ミュージックマンスリー』洋楽の月間売上ランキング 

 

 


The Twist - Chubby Checker

注)YouTube に使用を許可しているライセンス所持者 UMG(ABKCO Music and Records, Inc. の代理); LatinAutor, UMPI, BMI - Broadcast Music Inc., LatinAutor - PeerMusic, Exploration Group (Music Publishing), LatinAutor - Warner Chappell, UNIAO BRASILEIRA DE EDITORAS DE MUSICA - UBEM, CMRRA, EMI Music Publishing, Wise Music Group, ARESA、その他 19 件の楽曲著作権管理団体

 

 

 動画の音源はレコードとは異なっており、おそらく後にステレオで再録音された音源ではないか?と思います。

 

 原盤では、バックのコーラスがそれほど表に出て来ず、チャビー・チェッカーさんの歌唱がメインになっています。キーも低いように感じます。

 

 

日本でも話題、しかし大ブームにならなかった?

 チャービー・チェッカーさんの「ザ・ツイスト」は、アメリカのビルボードチャートで、1960年と1962年に1位を獲得したという、とても珍しい記録が残っています。

 1962年の方が人気が高く、ブームとなったこの年に日本で発売されています。

 

 「日本ではどれくらい流行ったんだろう?」と考えていますが、おそらく海外に比べるとヒットの規模は小さかったように感じます。

 

 ヒットチャートでは首位を獲得しておりませんが、初登場6位という、わりと上位でランクインしている点が気になります。おそらく前評判はかなり高かったと推測されます。

 

 「アメリカでは"ツイスト"っていうのがすごく流行ってるんだって!」という噂は、レコードが発売される以前から日本で報じられていたようです。

 

 3月に発売された小林旭さんの「アキラでツイスト」の歌詞カードには、以下のようなコメントが印刷されています。

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 ことしのはじめ二週間ばかりアメリカに遊びに行ってきましたが、アメリカはツイスト一色にぬりつぶされていました。どこの街角でも、どこのドラッグ・ストアでも、ジューク・ボックスから流れるツイストにあわせて若い人たちが楽しそうに踊っていました。
 二週間のあいだに、ツイストというニュー・リズム、ニュー・ダンスにぼくのハートはすっかりしびれちゃいました。アメリカのえらい評論家は「これは現代文明に対する革命である。ツイストで破滅することによって、人間本来のナマの姿に立ちかえろうとする意義ある革命だ」といっていますが、そんな理屈は抜きにしてもとても楽しいダンスです。
 アメリカでは、「ダンスのできない人たちのためのダンス」とツイストのことをいっていますが、そのようにだれでも踊れるのがツイストです。きまったうるさいステップは何もありません。アフター・ビート、つまり後打ちのツイストのリズムを聞いていると、自然にリズムにあわせて足がスイングしてきます。それでいゝんです。このリズムにあわせて足、ひざ、そしてヒップをスイングしましょう。それでもう十分。あなたはツイストが踊れます。
 踊るアホウに見るアホウ、どうせアホウなら・・・・・・・・・。そうです。ぼくがあなたのお相手をしましょう。さあ、ぼくといっしょに楽しくツイストを踊りましょう。

 

 小林旭さんの取材?によると、アメリカでは年明けにはすでにツイストが流行していたようです。売上ランキングを掲載している雑誌の『ダンスと音楽』でも1962年2月号~4月号で、3か月に渡ってツイストの踊り方を特集しています。

 

 1962年の日本は、海外で流行している音楽を積極的に取り入れていた時代です。おそらくレコード会社は、ツイストが日本でも大ヒットする事を見据えて、かなり力を入れて宣伝や企画をしていたのだろうと推測されます。

 

 邦題が「ザ・ツイスト」ではなく「ツイストNo.1」となっていますが、これは1950年代に日本でブームとなったマンボの流行に匹敵すると予想していた事の現れだと考えています。

 マンボの代表的なヒット曲であるザヴィア・クガート楽団さんの「マムボ第五番(Mambo No.5)」を意識した邦題と感じます。

 

 

誰でも踊れるダンス

 小林旭さんの解説がツイストを的確に表現していますが、誰でも踊れるダンスである事がブームのきっかけだったようです。「ツイストNo.1」には、1970年代のディスコサウンドのようにステップの説明が印刷されています(下図)。

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 動画で実際の踊り方を確認できますが、男女が手に手を取ってペアで踊るのではなく、一人で踊るスタイルが特徴です。1960年代のダンス事情は詳しくありませんが、後に登場するゴーゴーやモンキーダンスと呼ばれるダンスに共通しているような気もします。

 

 日本ではツイスト関連の作品が色々発売されたものの、1962年4月をピークに姿を消し始めます。

 

 ヨーロッパではブームが続いていたようで、「L'éclipse twist」や「Go-Kart Twist」がヒットしています。

 映画を経由して2曲とも日本でもヒットしましたが、それぞれ「太陽はひとりぼっち」(1962)や「太陽の下の18才」(1963)と、"ツイスト"という表現が消えた邦題でレコードが発売されています。

 

 DA PUMPさんの「U.S.A.」(2018)で"ツイスト"が登場します。日本では1980年代に5、60年代の洋楽がオールディーズとしてブームとなった時期がありますので、その時期に若者の間で人気が再燃していたのかも知れません。

 

 

楽曲分析

 バンドプロデューサー5の分析では、「ツイストNo.1」はEメジャー(ホ長調)です。

 用いられている音階は全音階的長音階です。 

 

 「ツイストNo.1」は冒頭のサックスの音色を聴いた時点で、作品の世界に引き込まれる印象を受けます。

 

 おそらく同時に聴こえて来るドラムが刻むリズム、4拍子で刻まれるリズムが聴き手の心をとりこにする要素を備えているのだろうと思います。

 

 このリズムは、途中にブレイクで鳴り止む部分があるものの、最初から最後まで聴こえてきます。

 

 聴いている間、何も考えなくても済むような、なぜか聴き手を楽にさせる不思議な力を備えたリズムと感じます。

 

 

曲情報

1962年 年間 15位(洋楽)

 

 

レコード

 発売元:日本ビクター株式会社

 品番:JET-1054

 

 全世界を風靡する新しいロック・ダンス、ツイストの本命盤!!

 

 A面

  「ツイストU.S.A.」

  原題:TWISTIN' U.S.A.

  演奏時間:2分31秒 

 

 

 B面

  「ツイストNo.1」

  原題:THE TWIST

  演奏時間:2分35秒

 

 

参考資料

 「ツイストNo.1」レコードジャケット

 「アキラでツイスト」レコードジャケット

 『ミュージックマンスリー』月刊ミュジック社

 『ダンスと音楽』ダンスと音楽社

 「バンドプロデューサー5」

「キープ・ミー・ハンギング・オン」バニラ・ファッジ(昭和44年)

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流行時期(いつ流行った?)

 バニラ・ファッジさんの「キープ・ミー・ハンギング・オン」は、昭和44年(1969年)にヒットしました。

 

 シングル盤の解説には記載されていませんが、この作品は、シングル盤では3分弱の作品で、LP盤(『アートロックの旗手』)に収録されているバージョンは7分弱の作品になっています。

 

 『レコードマンスリー』の月間売上ランキングによると、それぞれ下記の売上推移を記録しています。

 

年月 シングル盤 LP盤
昭和43年11月 25位 -
昭和43年12月 圏外 26位
昭和44年01月 11位 12位
昭和44年02月 5位 8位
昭和44年03月 5位 11位
昭和44年04月 10位 圏外
昭和44年05月 27位 圏外

参考)『レコードマンスリー』の月間売上ランキング推移

 

 

 アルバムの邦題となっている”アートロック”と呼ばれるジャンルの作品に該当しているようです。

(この時期から、本当に洋楽のカテゴリが複雑化している事を感じます…(^^;A。)

 

 


Vanilla Fudge - You Keep Me Hangin' On (1967)

注)YouTube に使用を許可しているライセンス所持者 WMG(East/West の代理); LatinAutor, Warner Chappell, EMI Music Publishing, LatinAutor - SonyATV, CMRRA, SOLAR Music Rights Management, UNIAO BRASILEIRA DE EDITORAS DE MUSICA - UBEM、その他 8 件の楽曲著作権管理団体

 

 

”アートロック”って何?

 「キープ・ミー・ハンギング・オン」は、”アートロック”に分類される作品です。

 

 LP盤の解説でも”定義が難しい”と記述されていますが、"アート"は"芸術"の事で、ヒット性ではなく芸術性を尊重しているロック・バンドの作品が、”アート・ロック”の定義となっているようです。

 

 線引きがあいまいな定義ですが、"表現者の独創性を鑑賞する"という楽しみ方を備えた、新しい音楽表現であると感じます。

 

 この作品は、ザ・シュープリームスさんの作品をカバーしており、バニラ・ファッジさんのオリジナル曲ではありません。

 

 バニラ・ファッジさんの楽曲を説明する際には、”他のグループの作品である事”は重要な点だと思うのですが、シングル盤の解説では触れられていません。

 

(シュープリームスさんのバージョンを聴いて、あまりの違いに驚きました(^^;A。)

 

 

聴き手の興味を惹きつける演奏

 ふいに流れて来る曲を聴いた時に「この曲は〇〇さんの作品だな!」と直感する事があります。歌っている人が別の人であっても気付ける事があります。

 

 楽曲を構成するメロディ?歌唱?、何に要因があるのかは分かりませんが、心のどこかが"〇〇さんの個性"を感じている事になります。

 

 「キープ・ミー・ハンギング・オン」は、バニラ・ファッジさんのオリジナル作品と感じてしまうような個性を持っていると思いますが、聴き手にそう認識させているのは、やはりバンドの演奏であると思います。

 

 音楽については素人なのでうまく説明できませんが、ボーカルが主役では無く、オルガン、ベース・ギター、ドラムも、ボーカルと同じくらい存在感を持つサウンドが印象に残ります。

 

 3分弱の演奏ですが、気付けば終わっているという印象を受ける作品です。おそらく演奏が絶えず変化していくからだと思います。

 

 流行音楽によくある1番、2番のように、同じ演奏を繰り返している部分が感じられません。

 

 楽曲のテンポが遅めで、すべての楽器が主張しているような音量になっているため、曲を聴きながらそれぞれのパートの音色を楽しめる演奏になっていると感じます。

 こういう音楽表現ができるバンドは凄い!と思います。

 

 

 音の厚みを感じる演奏で、自由に歌っているボーカルも印象的ですが、私は出だしや終盤に登場するソロ演奏のオルガンの音が最も印象に残ります。

 

 オルガンの音色は、後のエマーソン・レイク・アンド・パーマーさんの『展覧会の絵』(1972)に通じる響きを持っていると感じます。

 

 オルガンは、この時代の”前衛的”と形容される音楽作品で愛用されている印象を受けますが、この時代の電子オルガンは、独特で良い感じの音色が出ていると思います。

 

 

 

楽曲分析

 バンドプロデューサー5の分析では、「キープ・ミー・ハンギング・オン」はEマイナー(ホ短調)です。

 

 楽譜を入手できなかったので用いられている音階は分かりません(>_<)。また調べておきます。

 

 

 

曲情報

1969年2月のヒット曲 (洋楽・邦楽ポピュラー)

 

 

レコード

 発売元:日本グラモフォン株式会社

 品番:DT-1061

 

 

 A面

  「キープ・ミー・ハンギング・オン」

  原題:YOU KEEP ME HANGING ON

  演奏時間:2分58秒 

 

 

 B面

  「フォー・ア・リトル・ホワイル」

  原題:TAKE ME FOR A LITTLE WHILE

  演奏時間:3分25秒

 

 

参考資料

 「キープ・ミー・ハンギング・オン」レコードジャケット

 『レコードマンスリー』日本レコード振興

 「バンドプロデューサー5」

「サイモン・セッズ」1910フルーツガム・カンパニー(昭和43年)

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流行時期(いつ流行った?)

 1910フルーツガム・カンパニーさんの「サイモン・セッズ」は、昭和43年(1968年)にヒットしました。

 

 『レコードマンスリー』の月間売上ランキングによると、下記の売上推移を記録しています。

 

年月 順位
昭和43年06月 20位
昭和43年07月 9位
昭和43年08月 5位
昭和43年09月 2位
昭和43年10月 5位
昭和43年11月 8位
昭和43年12月 18位
昭和44年01月 20位

 

 


1910 Fruitgum Company - Simon Says 1968 (Original MV Stereo)

注)YouTube に使用を許可しているライセンス所持者 SME; BMI - Broadcast Music Inc., LatinAutor, PEDL, UNIAO BRASILEIRA DE EDITORAS DE MUSICA - UBEM, EMI Music Publishing, LatinAutor - Warner Chappell, Warner Chappell、その他 9 件の楽曲著作権管理団体

 

 

聴いて楽しいバブルガム・ミュージック

 「サイモン・セッズ」を聴くと、”明るいポップス”という印象を受けます。それだけでなく、聴いている側が何も考えなくても楽しめるようなサウンドが印象に残ります。

 

 テンポが速めで、歌唱が終わると短いブレイクで同じメロディが再び歌われます。その繰り返しのなかでドラムやコーラス、手拍子など様々な音が登場します。

 たまに歌唱ではなく伴奏に変化する事もありますが、全体的ににぎやかで聴き手を飽きさせない工夫がされている印象を受けます。

 

 音楽にも色々なタイプがありますが、歌い手が伝えたい想いに共感をしたり、歌唱力を味わうようなタイプの作品ではありません。

 こういった音楽は、アメリカではバブルガム・ミュージックと形容されているようです。

 

 ”バブルガム=風船ガム”で、子供が楽しむお菓子のような音楽、というニュアンスで定義されているようです。

 翌年にヒットするビートルズさんの「オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ」も同じカテゴリに属する作品と感じます。

 

 

 

「サイモン・セッズ」とは?

 「サイモン・セッズ」はアメリカでは有名な遊びのようです。

 

 和訳すると「サイモンが言う」となりますが、このゲームはその後に続く指示どおりに体を動かさなければいけない、というルールがあります。

 

 歌詞カードの解説では、「むすんでひらいて」のような遊び、と説明されています。

 

 「サイモン・セッズ」の動画では、途中から登場する人たちが、頭の上に手を置いたり、両手を振りながら左に傾いたり、そのまま右に傾けたりするシーンが登場します。

 これは歌詞で歌われる通りに身体を動かしている様子を表現しています。(歌詞カードには和訳がありませんでした(>_<)。)

  

 サイモン・セッズは日本ではなじみが薄いです。そのため、この歌がヒットする前から有名な遊びだったのか、この歌のヒットで再び人気に火が付いたのかは分かりません。

 

 命令をする”サイモン”がどういった人物なのか全く想像がつきませんが、当時アメリカで放送されていたと思われる『おかしなカップル』というホームドラマで、「サイモン・セッズ」が登場する回があります。

 

 その時の日本語の吹替では、「サイモンちゃんが言った~」と言っていた記憶があります。

 どうやらアメリカでは、指示を出す”サイモン”は大人の司令官ではなく、幼い子供、というニュアンスで認識されているように推測されます。

 

 「サイモン・セッズ」は、「まぁ、子供の言うとおりにしましょう。」みたいな感覚で楽しむ遊びで、指示の内容が簡単な動作である理由も、子供が考える命令だからなのかも知れません。

 

 

ヒット曲のその後

 中学校の英語の授業で「サイモン・セッズ」が登場した記憶があります。この曲を知っている方が英語の教師だったとしたら、同じ経験をされた事がある方もおられるかも知れません。

 

 日本人にとっては、英会話のリスニングのハンデがありますので、子供向けの遊びであっても頭を使う遊びだと思います。

 しかし経験した記憶では、先生が優しかったからか、中学生にとっては簡単だったような気がします…(^_^;A。

 

 小学校の教科で英語が必修となるようですが、リスニングを学ぶ機会として「サイモン・セッズ」を取り入れる授業が増えるのではないか?と想像しています。

 

 

楽曲分析

 「バンドプロデューサー5」の分析では、「サイモン・セッズ」はB♭メジャー(変ロ長調)です。

 

 用いられている音階はほぼヨナ抜き長音階です。サビの部分で4つ目の音が登場します。

 

 用いられる音が欠けると、なぜか耳に残りやすい、なじみやすい要素を備えます。「サイモン・セッズ」が気楽に聴ける音楽である理由の一つになっていると感じます。

 

 

曲情報

1968年9月のヒット曲 (洋楽・邦楽ポピュラー)

 

レコード

 発売元:日本コロムビア株式会社

 品番:LL-2157-DA

 

 BUDDAH RECORDS 原盤

 

 A面

  「サイモン・セッズ」

  原題:SIMON SAYS 

  演奏時間:2分19秒 

 

 B面

  「鏡の反射」

  原題:REFLECTIONS FROM THE LOOKING GLASS

  演奏時間:3分4秒

 

 

参考資料

 「サイモン・セッズ」レコードジャケット

 『レコードマンスリー』日本レコード振興

 『永遠のポップス』全音楽譜出版社

 「バンドプロデューサー5」

昭和44年(1969年)のヒット曲一覧(洋楽・邦楽ポピュラー)

音楽雑誌のレコード売上ランキング

 1960年代には、『ミュージック・ライフ』、『ミュージックマンスリー』、『ジュークボックス』、『ダンスと音楽』、『ティーン・ビート』等、様々な雑誌でレコードの売上ランキングが掲載されています。

 

 ほとんどの雑誌社が残念ながら倒産してしまったようで、この中で有名なのは、現在も企業活動されているシンコー・ミュージックさんの『ミュージック・ライフ』と思います。

 

 各雑誌のランキング集計で共通する事は下記の点です。

 ①週間ではなく、月間のランキングである事

 ②全国の主要なレコード店に問い合わせて、各店舗で1位=10点、2位=9点、と採点を行い、最終的に合計した点数でランキングを作成している事

 ③洋楽レーベルと邦楽レーベルを別々に集計している事

 ④順位は上位2、30位までになっている事

 ⑤誤表記が目立つ事

 

 統計的に有効な規模の集計かどうか?は不明ですが、流行時期などを把握できるため、貴重な資料であると感じます。

 

 今回は、『レコードマンスリー』に掲載されている洋楽・邦楽ポピュラーの月間ランキングを参考に、1969年にランクインした作品の一覧を作成しています。

 

 邦楽ポピュラー盤の作品には★印を付けています。

 

 曲名や歌手名のリンクをクリックすると、当ブログの記事に移動します。

 

▼歌謡曲はコチラ

 

 

昭和44年(1969年)のヒット曲一覧(洋楽・邦楽ポピュラー)

  曲名 歌手名 品番 発売月 最高順位
  サウンド・オブ・サイレンス サイモンとガーファンクル SONG-80002 68.06 1位(68.09)
  サイモン・セッズ 1910フルーツガム・カンパニー LL-2157 68.06 2位(68.09)
おかあさん ザ・テンプターズ FS-1059 68.09 2位(68.10)
  ヘイ・ジュード ビートルズ OR-2121 68.09 3位(68.10)
  誓いのフーガ フェアリー・ダスト TOP-1287 68.08 10位(68.10)
今は幸せかい 佐川満男 LL-10073 68.10 1位(68.11)
小さな日記 フォー・セインツ EP-1123 68.10 16位(68.11)
青い鳥 ザ・タイガース SDP-2032 68.12 2位(68.12)
さよならのあとで ジャッキー吉川とブルー・コメッツ LL-10074 68.10 4位(68.12)
青年は荒野をめざす ザ・フォーク・クルセダーズ CP-1037 68.12 10位(68.12)
  リトル・バード ナンシー・シナトラ JET-1863 68.10 13位(68.12)
  悲しき天使 メリー・ホプキン AR-2160 68.12 1位(69.01)
スワンの涙 オックス VP-15 68.12 4位(69.01)
  白い恋人たち フランシス・レイ HIT-1554 68.10 5位(69.01)
純愛 ザ・テンプターズ FS-1069 68.12 6位(69.01)
  悲しき天使 ヴィッキー SFL-1200 68.12 16位(69.01)
  チキ・チキ・バン・バン サウンドトラック盤 HIT-1560 - 18位(69.01)
雨の赤坂 ジャッキー吉川とブルー・コメッツ LL-10080 68.12 19位(69.01)
  ギミ・リトル・サイン ブレントン・ウッド LR-1938 68.07 22位(69.01)
忘れないわ ペギー・マーチ SS-1850 68.11 28位(69.01)
  サーチン・フォー・マイ・ラブ ボビー・ムーア JET-1870 68.12 29位(69.01)
ブルー・ライト・ヨコハマ いしだあゆみ LL-10081 68.12 1位(69.02)
グッド・ナイト・ベイビー ザ・キング・トーンズ SDP-2023 68.05 2位(69.02)
  マンチェスターとリヴァプール フェラス TOP-1331 68.12 4位(69.02)
  キープ・ミー・ハンギング・オン バニラ・ファッジ DT-1061 67.11 5位(69.02)
愛の奇跡 ヒデとロザンナ P-42 68.10 6位(69.02)
雨の中の恋 ヴィレッジ・シンガーズ SONA-86021 69.02 16位(69.02)
  ファイアー アーサー・ブラウン DP-1596 68.09 20位(69.02)
悲しき天使 森山良子 FS-1068 68.12 23位(69.02)
はしだのりひことシューベルツ EP-1132 69.01 2位(69.03)
  ロミオとジュリエット サウンドトラック PR-2136 68.11 8位(69.03)
不思議な太陽 黛ジュン CP-1040 69.02 9位(69.03)
  ラブ・チャイルド ダイアナ・ロスとシュープリームス JET-1873 68.12 12位(69.03)
  タッチ・ミー ザ・ドアーズ JET-1880 69.02 15位(69.03)
  ジェラルディン ブーツ・ウォーカー TOP-1340 69.01 16位(69.03)
  オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ ザ・ベッドロックス OR-2173 69.01 19位(69.03)
わすれたいのに モコ・ビーバー・オリーブ EP-1135 69.02 25位(69.03)
ありがとうあなた 佐川満男 LL-10086 69.02 26位(69.03)
  オブラディ・オブラダ ザ・トニックス SFL-1199 69.01 27位(69.03)
夜明けのスキャット 由紀さおり EP-1136 69.03 1位(69.04)
  オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ ビートルズ AR-2207 69.03 7位(69.04)
白いブランコ ビリー・バンバン HIT-741 69.01 11位(69.04)
坊や大きくならないで マイケルズ CD-17 69.02 13位(69.04)
雨よふらないで ザ・テンプターズ FS-1075 69.03 18位(69.04)
恋するジャック フォーリーブス SONA-86026 69.03 19位(69.04)
  ホワイト・ルーム ザ・クリーム DP-1601 69.01 20位(69.04)
僕は燃えている オックス VP-16 69.03 23位(69.04)
涙の日曜日 スパイダース FS-1080 69.04 27位(69.04)
時には母のない子のように カルメン・マキ SONA-86024 69.02 2位(69.05)
美しき愛の掟 ザ・タイガース SDP-2036 69.05 4位(69.05)
粋なうわさ ヒデとロザンナ P-58 69.04 8位(69.05)
  グッド・バイ メリー・ホプキン AR-2160 68.12 9位(69.05)
涙の中を歩いてる いしだあゆみ LL-10092 69.04 10位(69.05)
涙の糸 ジャッキー吉川とブルー・コメッツ LL-10095 69.04 15位(69.05)
  行かないで スコット・ウォーカー SFL-1216 69.04 16位(69.05)
  愛のレッスン フランシス・レイ LL-2241 69.03 17位(69.05)
  ジリオラ・チンクエッティ HIT-1613 69.03 1位(69.06)
  ふたりのシーズン ザ・ゾンビーズ SONG-80047 69.03 2位(69.06)
雲にのりたい 黛ジュン CP-1047 69.06 5位(69.06)
  ゲット・バック ビートルズ AR-2279 69.06 7位(69.06)
さすらい人の子守唄 はしだのりひことシューベルツ EP-1155 69.06 14位(69.06)
  ふたりだけの夜明け サウンドトラック盤 SFL-1212 69.03 15位(69.06)
  ジョーク ビー・ジーズ DP-1620 69.04 18位(69.06)
  クロス・ロード ザ・クリーム DP-1619 69.04 21位(69.06)
恋の花うらない ビリー・バンバン HIT-747 69.06 22位(69.06)
俺は行く 黒沢年男 LL-10096 69.04 23位(69.06)
  インディアン・ギヴァー 1910フルーツガム・カンパニー LL-2240 69.04 25位(69.06)
  プラウド・メアリー クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル LR-2259 69.05 26位(69.06)
禁じられた恋 森山良子 FS-1076 69.03 1位(69.07)
或る日突然 トワ・エ・モワ EP-1147 69.05 3位(69.07)
フランシーヌの場合 新谷のり子 CD-24 69.06 7位(69.07)
嘆き ザ・タイガース SDP-2042 69.07 8位(69.07)
  愛の聖書 クリス・モンテス TOP-1374 69.04 11位(69.07)
白いサンゴ礁/涙のオルガン ズー・ニー・ヴー LL-10090 69.04 13位(69.07)
オー・チンチン ハニー・ナイツ CD-28 69.06 14位(69.07)
天使のスキャット 由紀さおり EP-1160 69.07 15位(69.07)
山羊にひかれて カルメン・マキ SONA-86042 69.07 19位(69.07)
ロザリオは永遠に オックス VP-19 69.06 24位(69.07)
  ジョンとヨーコのバラード ビートルズ AR-2301 69.07 2位(69.08)
  輝く星座(アクエリアス) フィフス・ディメンション LR-2246 69.05 4位(69.08)
  ボクサー サイモンとガーファンクル SONG-80081 69.06 11位(69.08)
風が落とした涙 小川ローザ P-71 69.08 18位(69.08)
夜の柳ヶ瀬 カサノバ7 P-63 69.06 20位(69.08)
あこがれ 永田英二 EP-1166 69.08 25位(69.08)
  西暦2525年 ゼーガーとエバンス SS-1900 69.08 1位(69.09)
人形の家 弘田三枝子 P-65 69.07 2位(69.09)
昭和ブルース ザ・ブルーベル・シンガーズ SDP-2043 69.07 3位(69.09)
スマイル・フォー・ミー ザ・タイガース SDT-2044 69.07 4位(69.09)
今日からあなたと いしだあゆみ LL-10102 69.08 8位(69.09)
涙でいいの 黛ジュン CP-1050 69.09 9位(69.09)
ローマの奇跡 ヒデとロザンナ P-74 69.08 20位(69.09)
  ラヴ・ポーション・NO.9 サーチャーズ LL-2290 69.09 24位(69.09)
港町シャンソン ザ・キャラクターズ CD-22 69.05 27位(69.09)
  想い出のシンシナティー スコット・ウォーカー SFL-1236 69.08 30位(69.09)
  ラヴ・ミー・トゥナイト トム・ジョーンズ TOP-1402 69.06 4位(69.10)
まごころ 森山良子 FS-1091 69.08 9位(69.10)
  ジュ・テーム ジェーン・バーキンとセルジュ・ゲーンスブール SFL-1229 69.07 14位(69.10)
  シバの女王 レーモン・ルフェーヴル・グランド・オーケストラ HIT-1584 69.02 15位(69.10)
  ハリ・クリシュナ ジョージ・ハリスン AR-2389 - 19位(69.10)
今はもうだれも ウッディ・ウー CD-34 69.09 26位(69.10)
黒ネコのタンゴ 皆川おさむ FS-1092 69.10 1位(69.11)
  しあわせの朝 クリフ・リチャード OR-2373 69.09 2位(69.11)
  天使のらくがき ダニエル・ビダル HIT-1668 69.08 5位(69.11)
  孤独の世界 P.F.スローン HR-2346 69.09 7位(69.11)
  ホンキー・トンク・ウーメン ローリングストーンズ TOP-1422 69.08 9位(69.11)
  グリーン・リバー クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル LR-2357 69.10 11位(69.11)
夜と朝のあいだに ピーター SONA-86069 69.10 12位(69.11)
海辺の石段 ジャッキー吉川とブルー・コメッツ LL-10107 69.10 15位(69.11)
  青春の光と影 ジュディ・コリンズ JET-1878 69.06 18位(69.11)
  幸福の朝 バニティ・フェア SFL-1238 69.09 23位(69.11)
美しい誤解 トワ・エ・モワ EP-1174 69.09 27位(69.11)
  サスピシャス・マインド エルヴィス・プレスリー SS-1913 69.11 29位(69.11)
白い色は恋人の色 ベッツィ&クリス CD-40 69.10 5位(69.12)
  シュガー・シュガー アーチーズ SS-1910 69.11 9位(69.12)
スネイク・ヒップ 日野皓正クインテット LL-10111 69.11 11位(69.12)
君を許す/ラヴ・ラヴ・ラヴ ザ・タイガース DP-2058 69.12 13位(69.12)
  500マイル・レース(レーサーのテーマ) デイブ・グルーシン指揮管弦楽団 LL-2283 69.09 16位(69.12)
  マナ・マナ サウンドトラック盤 CBSA-82018 69.10 22位(69.12)
エブリバディ・ニーズ・サムバディ 萩原健一 FS-1103 - 24位(69.12)
  ソウル・ディープ クラレンス・カーター DT-1133 - 28位(69.12)
  夜明けのない朝 テン・イヤーズ・アフター D-1061 69.11 30位(69.12)
  カム・トゥゲザー ビートルズ AR-2400 69.11 2位(70.01)
  涙のくちづけ レターメン CR-2379 69.11 3位(70.01)
別れのサンバ 長谷川きよし FS-1087 69.07 7位(70.01)
喧嘩のあとでくちづけを いしだあゆみ LL-10116 69.11 8位(70.01)
  リトル・ウーマン ボビー・シャーマン LL-2303 69.11 21位(70.01)
  風にくちづけ ボイス&ハート BELL-88009 69.12 23位(70.01)
  トレイン 1910フルーツガム・カンパニー LL-2297 69.10 1位(70.02)

注1)「発売月」はオリコンの資料を参考にしていますが、正確かどうかは分かりません。

注2)ペギー・マーチさんの「忘れないわ」は、邦楽ポピュラーと判断しています。

 

 

1960年代のヒット曲ランキング・一覧

1960年 邦楽レコード 洋楽ポピュラー (調査中)
1961年 邦楽レコード 洋楽ポピュラー ランキング
1962年 邦楽レコード 洋楽ポピュラー ランキング
1963年 邦楽 洋楽ポピュラー ランキング
1964年 邦楽 洋楽ポピュラー ランキング 
1965年 邦楽 洋楽ポピュラー ランキング
1966年 邦楽 洋・邦楽ポピュラー (調査中)
1967年 歌謡曲 洋・邦楽ポピュラー ランキング
1968年 歌謡曲 洋・邦楽ポピュラー 一覧
1969年 歌謡曲 洋・邦楽ポピュラー 一覧

 

 

参考資料

 『レコードマンスリー』日本レコード振興

 『オリコンチャート・ブック アーティスト編全シングル作品』オリコン

昭和43年(1968年)のヒット曲一覧(洋楽・邦楽ポピュラー)

音楽雑誌のレコード売上ランキング

 1960年代には、『ミュージック・ライフ』、『ミュージックマンスリー』、『ジュークボックス』、『ダンスと音楽』、『ティーン・ビート』等、様々な雑誌でレコードの売上ランキングが掲載されています。

 

 ほとんどの雑誌社が残念ながら倒産してしまったようで、この中で有名なのは、現在も企業活動されているシンコー・ミュージックさんの『ミュージック・ライフ』と思います。

 

 各雑誌のランキング集計で共通する事は下記の点です。

 ①週間ではなく、月間のランキングである事

 ②全国の主要なレコード店に問い合わせて、各店舗で1位=10点、2位=9点、と採点を行い、最終的に合計した点数でランキングを作成している事

 ③洋楽レーベルと邦楽レーベルを別々に集計している事

 ④順位は上位2、30位までになっている事

 ⑤誤表記が目立つ事

 

 統計的に有効な規模の集計かどうか?は不明ですが、流行時期などを把握できるため、貴重な資料であると感じます。

 

 今回は、『レコードマンスリー』に掲載されている洋楽・邦楽ポピュラーの月間ランキングを参考に、1968年にランクインした作品の一覧を作成しています。

 

 邦楽ポピュラー盤の作品には★印を付けています。

 

 曲名や歌手名のリンクをクリックすると、当ブログの記事に移動します。

 

▼歌謡曲はコチラ

 

 

昭和43年(1968年)のヒット曲一覧(洋楽・邦楽ポピュラー)

  曲名 歌手名 品番 発売月 最高順位
モナリザの微笑 ザ・タイガース SDP-2011 67.08 1位(67.09)
霧のかなたに 黛ジュン CP-1006 67.07 2位(67.09)
北国の二人 ジャッキー吉川とブルー・コメッツ LL-10039-JC 67.09 1位(67.10)
  恋の合言葉 ザ・モンキーズ SS-1760 67.10 11位(67.10)
  ロック天国 ピーター・ポール&マリー BR-1798 67.10 18位(67.10)
花と小父さん 伊藤きよ子 LL-10030 67.06 22位(67.10)
  花のサンフランシスコ スコット・マッケンジー LL-2070-C 67.08 1位(67.11)
  モンキーズのテーマ ザ・モンキーズ SS-1735 67.03 4位(67.11)
運命 寺内タケシとバニーズ HIT-715 67.10 5位(67.11)
忘れえぬ君 ザ・テンプターズ FS-1029 67.10 17位(67.11)
  青い影 プロコル・ハルム D-1012 65.06 19位(67.11)
  サマー・ワイン ナンシー・シナトラとリー・ヘイズルウッド JET-1781 67.08 1位(67.12)
  オーケイ デイヴ・ディー・グループ SFL-1113 67.08 2位(67.12)
いつまでもどこまでも ザ・スパイダース FS-1030 67.10 5位(67.12)
太陽野郎 寺内タケシとバニーズ HIT-717 67.12 9位(67.12)
朝まで待てない モップス VP-1 67.11 16位(67.12)
  トゥインキー・リー ゲーリー・ウォーカー LL-2108-C 67.12 26位(67.12)
帰ってきたヨッパライ ザ・フォーク・クルセダーズ CP-1014 67.12 1位(68.01)
君だけに愛を ザ・タイガース SDP-2016 68.01 2位(68.01)
乙女の祈り 黛ジュン CP-1012 68.01 3位(68.01)
むらさきの夜明け 美空ひばり SAS-1012 67.10 4位(68.01)
愛するアニタ ザ・ワイルド・ワンズ CP-1013 68.01 8位(68.01)
好きだから ヴィレッジ・シンガーズ LL-10042 67.11 14位(68.01)
真冬の帰り道 ザ・ランチャーズ TP-1553 67.08 15位(68.01)
  キャサリン スコット・ウォーカー DP-1552 67.11 25位(68.01)
ケメ子の歌 ザ・ダーツ LL-10047 68.01 1位(68.02)
こころの虹/すみれ色の涙 ジャッキー吉川とブルー・コメッツ LL-10046 68.01 4位(68.02)
ケメ子の唄 ザ・ジャイアンツ SV-680 68.02 9位(68.02)
  マイ・ガール ザ・テンプテーションズ JET-1511 65.01 15位(68.02)
  今日を生きよう リビング・デイライト SFL-1127 67.11 17位(68.02)
マドモアゼル・ブルース ザ・ジャガーズ FS-1032 68.01 18位(68.02)
  ジャッキー スコット・ウォーカー SFL-1140 68.01 19位(68.02)
  待ちくたびれた日曜日 ヴィッキー SFL-1135 67.12 20位(68.02)
夕焼けのあいつ 泉アキ PW-12 68.02 25位(68.02)
  スター・コレクター モンキーズ SS-1785 67.12 27位(68.02)
フィード・バック・ギター 寺内タケシとバニーズ HIT-725 68.01 28位(68.02)
ブルー・レター 荒木一郎 VP-4 67.02 29位(68.02)
  ラスト・ワルツ エンゲルベルト・フンパーディング TOP-1197 67.10 30位(68.02)
  マサチューセッツ ザ・ビー・ジーズ DP-1554 67.12 1位(68.03)
  デイドリーム モンキーズ SS-1775 67.12 2位(68.03)
亜麻色の髪の乙女 ヴィレッジ・シンガーズ LL-10048 68.02 4位(68.03)
月のしずく 西郷輝彦 PW-15 68.02 5位(68.03)
  ハロー・グッドバイ ビートルズ OR-1838 68.01 6位(68.03)
  雨に消えた初恋 ザ・カウシルズ DM-1143 68.01 11位(68.03)
  パタパタ ミリアム・マケバ JET-1804 67.12 16位(68.03)
  シーズ・ア・レインボー ローリング・ストーンズ TOP-1240 68.02 20位(68.03)
恋の朝焼け ゲイリー・ウォーカー&ザ・カーナビーツ FS-1041 68.02 21位(68.03)
  今日を生きよう グラス・ルーツ SS-1756 67.10 23位(68.03)
銀の鎖 加賀テツヤ、ザ・リンド&リンダース FS-1036 68.01 25位(68.03)
オーケイ! ザ・カーナ・ビーツ FS-1028 67.10 26位(68.03)
すてきなエルザ ザ・ライオンズ CP-1019 68.03 27位(68.03)
花の首飾り/銀河のロマンス ザ・タイガース SDP-2022 68.03 1位(68.04)
神様お願い! ザ・テンプターズ FS-1039 68.03 3位(68.04)
悲しくてやりきれない ザ・フォーク・クルセダーズ CP-1025 68.03 5位(68.04)
あの時君は若かった ザ・スパイダース FS-1040 68.03 6位(68.04)
太陽の花 寺内タケシとバニーズ HIT-727 68.02 9位(68.04)
  恋はみずいろ ポール・モーリア楽団 SFL-1123 67.10 11位(68.04)
  ウーマン・ウーマン ザ・ユニオン・ギャップ LL-2124 68.02 13位(68.04)
  フォギー・マウンテン・ブレークダウン レスター・フラット&アール・スクラッグスとザ・フォギー・マウンテン・ボーイズ SM-1042 - 25位(68.04)
  すてきなバレリ ザ・モンキーズ SS-1802 68.04 2位(68.05)
バラの恋人 ザ・ワイルド・ワンズ CP-1026 68.04 4位(68.05)
  レディ・マドンナ ビートルズ AR-1902 68.04 6位(68.05)
白鳥の歌 ジャッキー吉川とブルー・コメッツ LL-10053 68.05 9位(68.05)
虹の中のレモン/思い出の指輪 ヴィレッジ・シンガーズ LL-10056 68.04 10位(68.05)
サハリンの灯は消えず ザ・ジェノバ PW-11 68.02 13位(68.05)
  ワールド ザ・ビー・ジーズ DP-1563 68.03 14位(68.05)
  ノー・ノー・ノー ザ・ヒューマン・ベインズ CR-1858 68.03 15位(68.05)
  君を歌う セルジョ・エンドリゴ HIT-1511 - 21位(68.05)
  ユア・プレシャス・ラブ マービン・ゲイとタミー・テレル JET-1802 - 24位(68.05)
  ジャンプ・バック キング・カーティス DAT-1022 - 27位(68.05)
天使の誘惑 黛ジュン CP-1027 68.05 2位(68.06)
  キサナドゥーの伝説 デイブ・ディー・グループ SFL-1158 68.05 5位(68.06)
  ワーズ ザ・ビー・ジーズ DP-1570 68.05 9位(68.06)
長い髪の少女 ザ・ゴールデン・カップス CP-1024 68.04 10位(68.06)
  ヤング・ガール ザ・ユニオン・ギャップ LL-2147 68.05 14位(68.06)
  カーザ・ビアンカ ヴィッキー SFL-1156 68.05 16位(68.06)
レッツ・ゴー・ブガルー 寺内タケシとバニーズ HIT-734 68.05 21位(68.06)
夕陽よいそげ ザ・リンド&リンダース、加賀テツヤ FS-1045 68.05 25位(68.06)
北国の夜 若杉一夫 PW-14 - 28位(68.06)
  恋よ恋よ恋よ ジェスとジェイムス LL-2121 68.03 29位(68.06)
エメラルドの伝説 ザ・テンプターズ FS-1049 68.06 1位(68.07)
  サウンド・オブ・サイレンス サイモンとガーファンクル LL-2169 3位(68.07)
草原の輝き ジャッキー吉川とブルー・コメッツ LL-10060 68.06 8位(68.07)
キサナドーの伝説 ザ・ジャガーズ FS-1047 68.06 12位(68.07)
水虫の唄 ザ・ズートルビー EP-1109 68.07 15位(68.07)
  悲しき雨音 ザ・カスケーズ BR-1893 68.05 16位(68.07)
ガラスの涙 西郷輝彦 PW-30 68.06 21位(68.07)
  コングラチュレーションズ クリフ・リチャード OR-1911 68.06 25位(68.07)
  ジョアンナ スコット・ウォーカー SFL-1161 68.06 27位(68.07)
シー・シー・シー ザ・タイガース SDP-2025 68.07 1位(68.08)
小さなスナック パープル・シャドウズ FS-1042 68.03 2位(68.08)
  ドック・オヴ・ベイ オーティス・レディング DAT-1044 68.05 6位(68.08)
真珠の涙 ザ・スパイダース FS-1050 68.06 13位(68.08)
太陽は泣いている いしだあゆみ LL-10058 68.06 14位(68.08)
花のヤングタウン ザ・ワイルド・ワンズ CP-1029 68.07 16位(68.08)
海は恋してる ザ・リガニーズ EP-1112 68.07 17位(68.08)
  いつも心に太陽を ルル OR-1803 67.11 18位(68.08)
くちづけが怖い 久美かおり P-22 68.01 19位(68.08)
  わかっているよ(日本語盤) エンリコ・マシアス OR-1822 67.12 23位(68.08)
  サウンド・オブ・サイレンス サイモンとガーファンクル SONG-80002 68.06 1位(68.09)
  サイモン・セッズ 1910フルーツガム・カンパニー LL-2157 68.06 2位(68.09)
ガールフレンド オックス VP-8 68.05 3位(68.09)
オリビアの調べ フォーリーブス SONA-15001 68.09 9位(68.09)
  ジャンピン・ジャック・フラッシュ ローリング・ストーンズ TOP-1282 68.07 10位(68.09)
  D.W.ウォッシュバーン モンキーズ SS-1820 68.07 12位(68.09)
  テル・ミー ローリング・ストーンズ TOP-1242 68.02 13位(68.09)
  サニー ボビー・ヘブ SM-1022 67.10 15位(68.09)
ダンシング・セブンティーン オックス VP-13 68.09 16位(68.09)
黒ゆりの詩 ザ・スパイダース FS-1060 68.09 19位(68.09)
  モニー・モニー トミー・ジェイムスとザ・シャンデルス RF-1011 68.05 21位(68.09)
ラブ・サイン パープル・シャドウズ FS-1052 68.08 24位(68.09)
ブルー・エンジェル ポニーズ LL-10064 68.08 26位(68.09)
星が降るまで ヴィレッジ・シンガーズ LL-10065 68.08 30位(68.09)
廃虚の鳩 ザ・タイガース SDP-2030 68.10 1位(68.10)
おかあさん ザ・テンプターズ FS-1059 68.09 2位(68.10)
  ヘイ・ジュード ビートルズ OR-2121 68.09 3位(68.10)
愛する君に ザ・ゴールデン・カップス CP-1030 68.09 8位(68.10)
  誓いのフーガ フェアリー・ダスト TOP-1287 68.08 10位(68.10)
青い果実(フルーツ) ザ・ワイルド・ワンズ CP-1033 68.10 16位(68.10)
星空の二人 ザ・ジャガーズ FS-1058 68.08 23位(68.10)
  紫のけむり ジミ・ヘンドリックス DP-1559 68.02 24位(68.10)
  ホールド・オン サムとデイヴ DAT-1033 68.01 27位(68.10)
  ベイビー・カム・バック イコールズ SS-1826 68.08 28位(68.10)
  マンズ・マンズ・ワールド ジェームス・ブラウン SR-1851 68.02 29位(68.10)
今は幸せかい 佐川満男 LL-10073 68.10 1位(68.11)
  ハロー・アイ・ラブ・ユー ザ・ドアーズ JET-1857 68.09 7位(68.11)
  ビー・マイ・ベイビー ザ・ロネッツ TOP-1311 68.10 9位(68.11)
  ハ・ハ・ハ ザ・マウズ SM-1051 68.07 13位(68.11)
  ストリート・ファイティング・マン ローリング・ストーンズ TOP-1320 68.10 14位(68.11)
小さな日記 フォー・セインツ EP-1123 68.10 16位(68.11)
幻の乙女/雨のバラード ザ・スウィング・ウエスト US-579 68.05 17位(68.11)
  スカボロー・フェア サイモンとガーファンクル SONG-80020 68.09 21位(68.11)
  獄中の手紙 ザ・ビー・ジーズ DP-1590 68.10 24位(68.11)
青い鳥 ザ・タイガース SDP-2032 68.12 2位(68.12)
さよならのあとで ジャッキー吉川とブルー・コメッツ LL-10074 68.10 4位(68.12)
青年は荒野をめざす ザ・フォーク・クルセダーズ CP-1037 68.12 10位(68.12)
  リトル・バード ナンシー・シナトラ JET-1863 68.10 13位(68.12)
  悲しき天使 ザック・ローレンス楽団 SFL-1189 68.11 14位(68.12)
  エーメン オーティス・レディング DT-1064 68.08 16位(68.12)
  ワン・ツー・スリー・レッド・ライト 1910フルーツガム・カンパニー LL-2195 68.10 17位(68.12)
  ギミ・リトル・サイン ブレントン・ウッズ LR-1938 68.07 22位(68.12)
  悲しき天使 メリー・ホプキン AR-2160 68.12 1位(69.01)
  白い恋人たち フランシス・レイ HIT-1554 68.10 5位(69.01)
グッド・ナイト・ベイビー ザ・キング・トーンズ SDP-2023 68.05 2位(69.02)
  キープ・ミー・ハンギング・オン バニラ・ファッジ DT-1061 68.10 5位(69.02)

注1)オリコンでは「サウンド・オブ・サイレンス」は、CBSソニー盤とコロムビア盤が合算で集計されている可能性があります。コロムビア盤の発売日が不明のため「?」と表現しています。

注2)オリコンでは「虹の中のレモン/思い出の指輪」がA面B面で別々に集計されており、なぜか発売日が異なっています。先に発売された日付を採用しています。

注3)オリコンの「キープ・ミー・ハンギング・オン」の発売日が間違っている可能性があるため、『洋楽シングルカタログ』の記載を採用しています。

 

…この時期のオリコンの資料には、他にも色々と気になる点があります(>_<)。

 

 

1960年代のヒット曲ランキング・一覧

1960年 邦楽レコード 洋楽ポピュラー (調査中)
1961年 邦楽レコード 洋楽ポピュラー ランキング
1962年 邦楽レコード 洋楽ポピュラー ランキング
1963年 邦楽 洋楽ポピュラー ランキング
1964年 邦楽 洋楽ポピュラー ランキング 
1965年 邦楽 洋楽ポピュラー ランキング
1966年 邦楽 洋・邦楽ポピュラー (調査中)
1967年 歌謡曲 洋・邦楽ポピュラー ランキング
1968年 歌謡曲 洋・邦楽ポピュラー 一覧
1969年 歌謡曲 洋・邦楽ポピュラー 一覧

 

 

参考資料

 『レコードマンスリー』日本レコード振興

 『オリコンチャート・ブック アーティスト編全シングル作品』オリコン

 『洋楽シングルカタログ』オールデイーズ