流行時期(いつ流行った?)
モンキーズさんの「恋の合言葉」は昭和42年にヒットしました。『レコードマンスリー』のランキングによると、10月から12月にかけてヒットしたようです。
順位はそれほど高くないものの、5ヶ月間ランクインするロングセラーとなった作品です。
集計日付 | 順位 |
昭和42年9月 | 21位 |
昭和42年10月 | 11位 |
昭和42年11月 | 15位 |
昭和42年12月 | 11位 |
昭和43年1月 | 16位 |
注)The Monkees 公式アーティストチャンネルの動画
12月に順位を上げていますが、この時期には「モンキーズのテーマ」がヒットしていた事が影響していると考えられます。当時、モンキーズさんのファンになった方が「恋の合言葉」と「モンキーズのテーマ」の2枚のレコードを購入されたのかも知れません。
第二のビートルズ
モンキーズさんはアメリカ出身のグループですが、英国のビートルズさんを意識して結成されている事が分かります。
日本で最初にヒットしたのは「恋の終列車」です。モンキーズさんのデビュー曲ですが、曲調は「ビートルズさんの作品かな?」と感じてしまうくらい、グループの個性が描かれていない作品です。
「恋の終列車」の後、「アイム・ア・ビリーバー」、「恋はちょっぴり」が発売されますが、『レコードマンスリー』のランキングでも売上順位や流行期間は徐々に縮小していました。
おそらくビートルズさんの二番煎じのグループと認識されつつあったのだと推測されます。
デビュー曲が華々しくヒットしたモンキーズさんですが、その後に続く人気が下降ぎみだった時期、日本では英国出身のウォーカー・ブラザーズさんが人気を集めていました。
ウォーカー・ブラザーズさんもモンキーズさんもビクターさんから発売されています。おそらく東芝さんのビートルズに対抗できる人気グループを作りたかったのでしょう。
昭和42年は“第二のビートルズ”という宣伝文句で、男性グループを推していたように感じます。
再び人気を集めた作品
ビートルズさんの二番煎じのイメージを払拭した作品が「恋の合言葉」であると感じます。
音楽については素人なので、作品のどこで個性が感じられるのかをうまく説明できませんが、「恋の合言葉」を聴いてもビートルズさんのフィーリングは感じられず、モンキーズさんの作品であると感じます。
聴き手は、バックの演奏やボーカルの歌声が「どこかで聴いた事がある。」と感じ取れてしまうと、「あの作品に似ている」と感じます。しかし、「恋の合言葉」を聴いたときには、その感覚が生まれません。
バンドプロデューサーの分析では、「恋の合言葉」はAメジャー(イ長調)です。
曲情報
1967年 年間33位(洋楽・邦楽ポピュラー部門)
レコード
発売元:日本ビクター株式会社
品番:SS-1760
A面
「恋の合言葉」
原題:WORDS
B面
「プレザント・バレー・サンデイ」
原題:PLEASANT VALLEY SUNDAY
参考資料
「恋の合言葉」レコードジャケット
『レコードマンスリー』日本レコード振興
「バンドプロデューサー」