流行時期(いつ流行った?)
KUWATA BANDさんの「スキップ・ビート」は、昭和61年(1986年)にヒットしました。
『レコードマンスリー』のランキングでは、7月初めに発売されたレコードは8月に最高順位を記録しています。
年月 | 順位 |
昭和61年07月 | 5位 |
昭和61年08月 | 2位 |
昭和61年09月 | 9位 |
昭和61年10月 | 42位 |
TV番組『ザ・ベストテン』では、7/31~9/4にかけて6週間首位となっています。
注)YouTube に使用を許可しているライセンス所持者 JVCKENWOOD Victor Entertainment Corp.; Muserk Rights Management、その他 5 件の楽曲著作権管理団体
サザンとの違いは何?
サザンオールスターズさんが活動休止しており、1年間限定で結成されたグループです。
音楽性の違いは『NIPPON NO ROCK BAND』(1986年)の雑誌広告に書かれています。
家宝として、お求めください。 というのも、ロックがロックしてオン・ザ・ロックしてた頃のようなロックをしたかったんだ。といいながら、ロックを駆けのぼってロック・クライミングしたのがこのアルバムである。というわけで、あなたも、とうぜん、めちゃくちゃのくっちゃんにロックれる。一家に一枚、孫子の代までつたえたい音楽である。(『NIPPON NO ROCK BAND』雑誌広告の掲載文)
桑田佳祐さんが考えた文章かどうかは分かりませんが桑田さんっぽい言い回しですね。とにかくロックを目指している事が分かります。
わざと聴き間違いできる歌詞
日本語が英語、英語が日本語に聴こえる言葉遊びは一般的な手法と思いますが、この曲が初めてに近いのではないか?と思います。
「どう言うの」が「Do you know」、早口の「Skipped Beat」が「スケベ」に聴こえるように狙った歌詞は面白いです。
桑田佳祐さんは歌詞にヒット曲のタイトルを用いる事があります。
「チャコの海岸物語」(1982年)では、「星はなんでも知っている」(1959年)と、おそらく「抱きしめたい」(1964年)も用いています。
「スキップ・ビート」では、ジミ・ヘンドリックスさんの「紫のけむり」(1968年)が登場します。
なんでだろう?と思ったら、「紫のけむり」は歌詞を聴き間違えた人が多い事でも有名なようです。
このエピソードから着想を得られたのかも知れません。
同時発売したのはなぜ?
"あるアーティストが複数の楽曲を同日発売する"という企画を行い、成功したのもKUWATA BANDさんが初めてかも知れません。
両A面という手段もあると思いますが、「スキップ・ビート」と「MERRY X'MAS IN SUMMER」が同日発売された事は謎です。
「どちらの曲が支持されるのか?」を知りたかったのでしょうか。
単に楽曲制作に並々ならぬ力を注いだ結果?レコード会社の話題作り?
後に、サザンオールスターズさんで「涙のキッス」と「シュラバ★ラ★バンバ」(1992年)を同時発売されます。
何か意味があると思いますが、まったく分かりません。
曲情報
発売元:ビクター音楽産業株式会社
品番:VIHX-1686
A面
「スキップ・ビート」
英題:SKIPPED BEAT
LYRICS & MUSIC BY:KEISUKE KUWATA
ARRANGED BY:KUWATA BAND
HORN ARRANGED BY:ICHIRO NITTA
B面
「PAY ME」
LYRICS BY:TOMMY SNYDER & KEISUKE KUWATA
MUSIC & ARRANGED BY:KUWATA BAND
参考資料
「スキップ・ビート」レコードジャケット
『レコード・マンスリー』日本レコード振興株式会社
『ザ・ベストテン』ソニー・マガジンズ