ベトナムの音楽がYouTube Music Chartsにランクイン!
Hòa Minzyさんの「BẮC BLING (BẮC NINH)」は2025年3月1日にYoutubeに公開され、4月23日時点ですでに1.6億回の再生回数を記録しています。
2か月弱で1億回再生、私はすごい事だと感じます。
再生回数の捉え方に個人差があると思いますが、私は再生回数1億越え=ミリオンセラーの印象です。
CDやレコードを買った人が100回聞いたら、100万枚売れて×100回聴いてで1億回再生・・・の安易な発想です。
そのため【動画を公開してから短期間で1億回再生を超える事】は明らかに異常な数値です。
しかも【ベトナムの音楽がグローバルチャートでランクインしている事】に衝撃を受けました。
数字に表れた「BẮC BLING (BẮC NINH)」の盛り上がりがとても気になります。
注)Hòa Minzy 公式アーティストチャンネルの動画
タイトル「BẮC BLING (BẮC NINH)」はベトナムの街・バクニンです。
動画の冒頭で長崎くんちを思わせる龍の舞が披露されています。色合いは中国の文化を感じますね。
ヒット曲ではあまり縁がないベトナムですが日本との文化の近さを感じました。
私にとっては未知の国の音楽、「BẮC BLING (BẮC NINH)」のサウンドは歌謡曲か演歌か・・・。
民族音楽と感じますが、音色が個室のような狭い空間でたしなまれる三味線ではないので、やはり中国の影響が強い印象を受けました。
YouTube Music Chartsが公開されているインドネシアとも異なります。
ベトナムの「BẮC BLING (BẮC NINH)」は、「夜来香」や「チャンウェイ・チャンウェイ」(1950年)、女子十二楽坊さんの「自由」(2003年)のように、日本人でも異国情緒を感じるアジアの音楽と感じます。
自動翻訳で歌詞に出てくる「檳榔樹(ビンロウジュ)がどんな味だろう?」と思ったりします(・・・赤くなるという事は辛いカモですね)。
「ぜひバクニンに来てください」の観光誘致ソング?!
私はYouTube Music Chartsでこの作品の存在を知りました。
動画公開と同時にランキング上位を維持しています。
<YouTube Music Charts「グローバル」のランキング推移>
| 日付 | 順位 | 再生回数 |
| 2025/03/06 | 3 | 19,577,907回 |
| 2025/03/13 | 3 | 27,188,759回 |
| 2025/03/20 | 3 | 25,704,639回 |
| 2025/03/27 | 3 | 22,382,729回 |
| 2025/04/03 | 3 | 22,233,229回 |
| 2025/04/10 | 3 | 19,546,749回 |
| 2025/04/17 | 7 | 15,460,744回 |
(申し訳ありませんが、十数年前のCD売上で評価されていたであろう別のサイトのグローバルランキングでAKB48さんの新曲が初登場世界1位、翌週は行方不明、みたいなランキングを見ていた事がありますので、数週間に渡って上位にランクインし続ける事にスゴさを感じます。)
「BẮC BLING (BẮC NINH)」が2025年のグローバルチャートで再生回数が高いので「一体どこの国で人気が出ているのだろう?」と各国のランキングを見てもまさかの不明でした。
オーストラリア、チェコ、フィンランド、アイスランド、韓国のチャートでランクインしていますが、それぞれの国でバズっているような再生回数ではありません。
現時点では国境を超えたバイラルヒットとは言えない「BẮC BLING (BẮC NINH)」は、おそらく今のベトナムでバズっていると推測されます。
(YouTube Music Chartsは61か国のチャートを公表していますが、まだベトナムは公表されていません。集計はされているみたいです。)
アジア開催の万博は周辺国にも経済効果?
主題を「バクニンに興味を持たせる事」と感じる「BẮC BLING (BẮC NINH)」。
まるで観光客誘致のためのようですが、実は世界的に前例のない歌の主題かも知れないと思います。
民謡を軸に演歌・歌謡曲で多く見られるお国自慢のご当地ソングや「異邦人」(1980年)等のように「たまたま訪れた異国の情緒」として描く事とは視点が異なります。
「誰に向けて発信された?」を考えると、やはり【視聴した海外の方々に情報発信する目的で製作された作品】と解釈してしまいます。
今まで考えた事はありませんでしたが、観光がメインの国であれば「BẮC BLING (BẮC NINH)」のように【世界に向けて音楽で自国の良さを情報発信する事】はすごく良いアイデアと思います。
この流れが後に続けば、もしかすると今後「柳ケ瀬ブルース」(1966年)のような形で、あまり知られていなかったどこかの国の街が世界的に有名になる日が来るかも知れない!の期待を抱いてしまいます。
なぜ「BẮC BLING (BẮC NINH)」がこの時期に企画されたのか・・・。
タイミング的に「万博が日本で開催されるので、もし日本に行ったならぜひバクニンにも来てください!」のアジア旅行をする方々に向けたメッセージかも、と感じました。
コロナ禍で世界的なイベントの東京オリンピックが1年延期されましたが、実はドバイ万博も開催が1年延期されています。
工期が1年短くなった大阪・関西万博もいろいろ大変そうですが、開催されるとなったら実は周辺国の注目を集めていたのかな?と思います。
(正直、ドバイ万博は私にとって遠い国のお話で全く縁がありませんでしたが、同じように中東の周辺各国は観光客増の期待が高まっていたと思います。)
万博はオリンピックと異なり開催期間が長いです。
「BẮC BLING (BẮC NINH)」は、この期間にヒットチャートでもアジアから面白い事が生まれそうな予感を思わせてくれる作品です。
ベトナムの皆様へ。面白い作品をありがとうございます。
バクニンに旅行はちょっと難しいので、日本のベトナム料理店でビンロウジュとはどのようなものか?食べに行こうと思いますm(_ _)m。