ヒット曲けんきゅうしつ

流行した音楽を探して、色々考えるブログ

「家族になろうよ」福山雅治(平成23年)

流行時期(いつ流行った?)

 福山雅治さんの「家族になろうよ」は、平成23年(2011年)にヒットしました。

 

 オリコンランキングによると8月末に発売されたシングルCDは、9月中旬から10月中旬にかけて上位にランクインしています。

 

 音楽配信は4月中旬に開始されています。CDが発売された9月に上位にランクインしています。紅白効果で翌年1月に再び上位にランクインしています。

 

 日本レコード協会の配信認定によると、2020年9月に100万ダウンロードを達成されています。

 

 時代の価値観に左右されない普遍的な感情がテーマなので、時代が過ぎても色あせない魅力を持っていると感じます。

 

 

<レコチョク月間ランキング(12年7月まで)、配信認定の推移>

年月 順位 配信認定
平成23年04月 10位  
平成23年05月 15位  
平成23年06月 21位 着うたフル®、10万ダウンロード
平成23年07月 88位  
平成23年08月 13位  
平成23年09月 2位  
平成23年10月 19位  
平成23年11月 36位  
平成23年12月 12位  
平成24年01月 6位 着うたフル®、25万ダウンロード
平成24年02月 28位  
平成24年03月 17位  
平成24年04月 26位  
平成24年05月 37位  
平成24年06月 34位  
平成24年07月 55位  
・・・ ・・・  
平成26年02月 - シングルトラック、50万ダウンロード
・・・ ・・・  
令和2年09月 - シングルトラック、100万ダウンロード

 

 

 


www.youtube.com

注)福山雅治 Official 公式アーティストチャンネルの動画

 

 

自分以外の誰かを愛する心

 時代と共に姿かたちは変化しますが、流行歌で表現される心情はほとんど、誰かを愛する気持ちが歌われています。

 

 異性に想いを寄せる愛情が最も多いですが、愛の形は様々です。子を想う親心、兄弟愛、師弟愛、自己愛…人間が持つ感情から芽生える愛の形は色々あります。

 

 対象が何であれ、誰でも愛する心を持っています。

 

シンプルなプロポーズ

 今も昔もラブソングが多数登場するヒット曲では、結婚をテーマにしたブライダルソングと呼ばれるジャンルが存在します。

 

 「家族になろうよ」も、2010年代の新たなブライダルソングとして支持をされ続けているようです。

 

 ブライダルソングは周りの人達がお祝いの気持ちを表現する作品もあります。親御さんの立場なら「娘よ」(1984年)、親友であれば「乾杯」(1988年)が思い浮かびます。

 

 "生涯愛し続けると誓っている気持ち"が描かれていると解釈できる作品が思いつきますが、結婚式の晴れ舞台よりもプロポーズの瞬間もドラマチックです。


 "これからの人生を、この人と共に歩もう!"と決断する瞬間を描いた作品・・・「Lifetime Respect」(2001年)、「明日への扉」(2003年)があります。

 

 男性のプロポーズを主題にした作品は1970年代から登場し始めています。「結婚しようよ」(1972年)や「関白宣言」(1979年)も、愛のあるプロポーズをしていると感じるものの、照れ隠しからか、主人公の個性が強調された作品が目立ちます。

 

共に築く家庭にも愛を

 愛する人に自分の愛情の深さを訴える歌。プロポーズを主題にした作品は、愛する人にのみ向けられている作品が多いように感じます。

 

 「家族になろうよ」で新しさを感じた事は、奥さんになる人に対する愛情だけではなく、これから二人で築いていく家庭についても触れている事です。

 

 "家族"というキーワードを用いている事に対して、これからの長い人生を共に歩む決心の固さを表現をしていると感じました。

 

 人生で最も長い時間共に生活する"家族"。近すぎるためか、お互いに愛の深さになかなか気付けないのが家族愛です。


 このテーマを取り上げるアーティストはさだまさしさんが思い浮かびます。

 

 「家族になろうよ」はきれいごとだけが語られるのではなく、きちんと"分かり合えない事もあるだろうけど、一緒に家庭を築くことができたら"と歌っています。

 

 

当たり前に存在していた絆

 「家族になろうよ」が製作されヒットしたのが、東日本大震災後だった事は興味深いです。

 

 街を壊滅させるほど自然の脅威が映像で報道され、絶望的なニュースが続いた3月は日本人の価値観を大きく変えたと思います。

 

 福山雅治さんは真っ先に希望を持つ気持ちを伝えたかったのだと思います。音楽配信が4月で、CD発売が5か月後の9月・・・特殊な事情が無ければ有り得ないです。

 

 

 「家族になろうよ」では"自分も成長して、親と同じように子供に愛情を与えることができるようになれれば"と、未来に向けた前向きな気持ちも歌われています。

 

 主題はレコードが生まれる以前から当たり前に存在する感情と思いますが、地味な主題のためか、あまり描かれなかったように感じます。

 

 

 "当たり前のように存在してきた愛のかたち"が主題なので、後世でも評価され続けると思います。

 

 未来では、「歌っている人は知らないけど、この曲知ってる!」というスタンダードナンバーになるのではないか?と想像しています。

 

 

参考資料

 「レコチョク」Webサイト

 「you大樹」オリコン