いつ流行った?
TOP50(フランスのオリコン的ヒットチャート)のランキングによると、ジャスティン・ビーバーさんの「ベイビー feat.リュダクリス」は2010年3月初めから8月末にかけて半年間近くベストテン入りしています。
初登場でベストテン入りしていますが、最も人気が高まったのは5月下旬から6月上旬と思われます。
日本では、
1月末に配信されたPC配信(シングル)が2011年8月に10万ダウンロード、
3月中旬に配信された着うたフル(R)が2011年1月に10万ダウンロード認定されています。
日本でも若い世代で配信が主流となったと思いますが、パソコンよりケータイで着うたが勝っていた時代?かも知れません。
ティーンエイジャーの歌う曲
フランスでは日本に比べて年少者が歌うヒット曲が少ない印象があります。若い歌手と言えば日本で言うアイドルを連想しますが、あまり支持を得にくいのかも知れません。
2000年代、テレビ番組から誕生したグループのStar Academyさんが、一期生、二期生のような形でヒット曲に登場していましたが、"歌手より番組"のファンによって支えられていたのかも知れないと想像します。
フランスのシングルチャートは基本的に"歌手より曲"の価値観が強いと思います。
ジャスティン・ビーバーさんの歌声は幼さを感じます。その声で等身大の十代の恋心(初恋?)を歌っている事がこの作品の魅力です。
ソロではなく、曲の後半にはリュダクリスさんのラップも加わって曲を盛り上げている事も印象的です。
若手の歌手を支える形で誰かがフィーチャリングしたヒット曲・・・日本のアイドルの作品でも思い浮かびません。
日本ならこの曲のヒットを機にファンが増えて、その後に発売する新曲もベストセラーになる流れを予感しますが、ジャスティン・ビーバーさんが次にベストテン入りするのは5年後の「What Do You Mean?」(2015年)です。
日本で言うアイドルのような存在で支持を集めたのではないようです。
世界的なヒット曲になるのはなぜ?
「ベイビー feat.リュダクリス」は様々な国で人気を集めています。公式アーティストチャンネルの動画は28億回再生されています(2022年9月3日現在)
国境を超えてヒットした作品の再生回数が桁違いですね・・・。
<各国のヒット結果>
最高順位 | 週数 | 国 |
1位 | 2週 | フランス |
3位 | 4週 | ノルウェー |
3位 | 2週 | イギリス |
3位 | 1週 | カナダ |
3位 | 1週 | オーストラリア |
4位 | 2週 | ニュージーランド |
5位 | 1週 | アメリカ |
7位 | 1週 | アイルランド |
12位 | 1週 | ベルギー |
13位 | 1週 | デンマーク |
22位 | 1週 | ドイツ |
23位 | 1週 | オランダ |
25位 | 1週 | スウェーデン |
25位 | 1週 | スイス |
27位 | 1週 | オーストリア |
30位 | 1週 | ポルトガル |
34位 | 1週 | スペイン |
英語圏のイギリスやカナダ、オーストラリアなどを差し置いて、なぜかフランスとノルウェーで人気を集めていますね。
何か特別なきっかけがあったのだと推測されますが全く分かりません・・・(+_+)。
反対に、愛情表現に長けているスペインやポルトガルでは、ティーンエイジャーの恋心は支持されなかったのかな?と感じたりします。
インターネットが存在しない時代でも、「上を向いて歩こう」(1961年)のように国境を超えて世界的なヒット曲になった作品が存在すると思いますが、超えれるか超えれないかの違いは何だろう?と考えています。
2012年にはカーリー・レイ・ジェプセンさんの「コール・ミー・メイビー」が似たような形で様々な国でヒットします。
"メディアの強力な後押しがある事"は、多くの人の耳に届ける役割を果たしているだけで、受け手が支持するかどうかは別問題。
後押しされた作品でもヒットするしないがありますので、理屈では説明できない何かがあるのだろう、とモヤモヤ考えています。
参考資料
TOP50(http://www.chartsinfrance.net/)
「Baby by Justin Bieber and Ludacris - Music Charts (acharts.co)」Webサイト