ヒット曲けんきゅうしつ

なぜヒットする?は証明できないと思います。誤字はちょっとずつ修正します。

「ヒカリヘ」miwa(平成24年)

流行時期(いつ流行った?)

 miwaさんの「ヒカリヘ」は、平成24年(2012年)にヒットしました。

 

 オリコンランキングによると8月中旬に発売されたシングルCDは、発売初週に最高順位でランクインしています。

 

 音楽配信での人気が高く、日本レコード協会の配信認定によると、2018年7月に100万ダウンロードを達成されています。

 

 ケータイの着うたより、パソコンでダウンロードが主流になり始めた時代と感じます。

 

 

<mora月間ランキング(12年8月から)、配信認定の推移>

年月 順位 配信認定
平成24年08月 不明(レコチョクでは1位)  
平成24年09月 1位 着うたフル®、10万ダウンロード
平成24年10月 2位  
平成24年11月 24位 PC配信(シングル)、10万ダウンロード
平成24年12月 29位  
平成25年01月 34位  
平成25年02月 97位  
平成25年03月 78位  
平成25年04月 25位  
平成25年05月 52位  
平成25年06月 57位  
平成25年07月 84位 PC配信(シングル)、25万ダウンロード
・・・ ・・・  
平成25年12月 91位  
平成26年01月 18位  
平成26年02月 73位 シングルトラック、75万ダウンロード
・・・ ・・・  
平成26年07月 96位  
・・・ ・・・  
平成30年07月 - シングルトラック、100万ダウンロード

 

 

 


www.youtube.com

注)miwa official YouTube channel 公式アーティストチャンネルの動画

 

 6年後に100万ダウンロードを達成・・・。CD売上で語られていた時代では聞いた事の無い長期的な記録です。

 

 音楽配信は"人の心に生き続ける作品"を探すことが出来る面白いデータと感じます。

 

 おそらく昭和でも、同じように何年たっても売れ続け、累計枚数がジワジワと積み上げられた作品があったのだろうと気付かせてくれます。

 

 

エレクトリックなフォークソング?

 「ヒカリヘ」は今どきの音楽と感じる作品です。ボーカルの歌声にエフェクトを追加したような編曲がそのように感じさせてくれます。

 

 miwaさんは自らで作詞作曲をされるシンガーソングライターですが、もし他の歌い手と同じようにギター弾き語りの編曲だったら、違う流行り方をしたのだろうと思います。

 

 聴き手にインパクトを与えたのは、デジタル加工された歌声?を感じさせたからだと捉えています。

 

 冒頭の英語詞や「本当の想いを聞かせてほしい」と歌う箇所でフィルタがかかったように聞こえる加工(テクニックの名称が分かりません)がされたり、後半で一人デュエットのように多重録音(オーバーダビング)がバックコーラスのように吹き込まれていたりします。

 

 どちらも昔から存在するテクニックですが、全体を通して聴こえて来るmiwaさんの歌声の無色透明さを感じさせる演出が印象に残ります。

 

 

伝えたい部分では生の声で

 感覚的な表現の歌詞が歌われているときはボーカルにエフェクトが用いられていると感じます。

 

 しかし、サビの印象に残るメロディが歌われ始めると、デジタルな雰囲気は途端に姿を消しmiwaさん本来の歌声になります。

 

 曲を通して伝えたい主題部分では普通の歌声にする、と意図的に使い分けているような編曲に面白さを感じます。

 

 本来の歌声だけのパートと人工的な歌声と感じさせるような加工をするパート、どちらを聴いていても曲全体の印象に変わりはありません。

 

 違和感無く聴ける事、バランスのとり方が絶妙と思います。

 

 私は曲の後半で聞こえてくる♪ジョアジョアがなぜか耳に残りますが、雰囲気で聞き流していても心地よい音作りが「ヒカリヘ」の個性と感じます。


 後世、似たような作品はヒットしていません。「ヒカリヘ」の独特の世界観は色あせる事無く、支持され続けると感じます。

 

 

参考資料

 「レコチョク」Webサイト

 「mora」Webサイト

 「you大樹」オリコン