ヒット曲けんきゅうしつ

なぜヒットする?は証明できないと思います。誤字はちょっとずつ修正します。

「Popcorn」Crazy Frog(2005年)

いつ流行った?

 TOP50(フランスのオリコン的ヒットチャート)のランキングによると、Crazy Frogさんの「Popcorn」は2005年の9月下旬から12月はじめにかけてヒットしています。

 

 「Popcorn」は初登場1位となっていますが、前作「Axel F」で大ブレイクしたからと思われます。

 

 「Axel F」は13週間連続首位、続く「Popcorn」が7週間連続で、20週間連続で1位となっています。Crazy Frogさんの人気ぶりはすごいです。

 

 


Crazy Frog - Popcorn (Official Video)

注)Crazy Frog 公式アーティストチャンネルの動画

 

 

2005年はCGキャラが大人気

 「Axcel F」が首位を獲得する前には、イローナ・ミトレシーさんの「Un monde parfait」が15週連続1位を記録しています。

 

 2005年はイローナさんとクレイジーフロッグのお二人で、半年以上もヒットチャート1位を独占・・・スゴイです(^^;A。

 

 2005年のフランスでのCGキャラはとてもブームになっていたと感じる記録です。

 

 "子供向けの音楽がブームになった年"と捉えると、「およげ!たいやきくん」がヒットした1976年の日本に似ているかも知れません。「パタパタママ」「山口さんちのツトム君」など複数の作品がヒットしています。

 

 『妖怪ウォッチ』(2014年)のように、何の脈絡もなく突然ブームを巻き起こす子供たちのエネルギーはどこの国でも存在するのでしょうか。

 

 "CGで子供向けのキャラクターを作って曲を製作する"という取り組みは、日本では生まれなかった企画なので面白いと感じます。

 

 

過去の作品をリメイクするスタイル

 「アクセルF(アクセル・フォーリーのテーマ)」は『ビバリーヒルズ・コップ』のテーマ曲(1984年)、翌2006年にはワールドカップ開催年のためかクイーンさんの「伝説のチャンピオン」(1977年)をリメイクした作品を発売されます。

 

 クレイジーフロッグさんはオリジナル曲を発表しない方針のようです。「ポップコーン」もホット・バターさんが原曲です。(日本では1972年に小ヒットしています。)

 

 ホット・バターさんの「ポップコーン」の解説には1970年代初期に当時新しく登場した楽器モーグ・シンセサイザーについて記載されています。

モーグ・シンセサイザーとはアメリカの理工学舎、モーグ氏が考案した楽器のことなのです。この楽器は非情に複雑な機構をもっており、音を出すまでに一~二時間かかるというしろものです。しかし無限に音の合成が可能になり千差万別の音色が造り出せるしくみになっています。

 

 2000年代以降はIT技術が発展した事で、パソコンを駆使してCG画像や電子楽器で新しい表現が可能になった時代です。

 

 クレイジーフロッグさんのルーツを思わせるような「ポップコーン」を選曲したセンスの良さも感じます。

 

 

フランスで受け入れられたクレイジーフロッグ

 「Axel F」はさまざまな国でヒットしたので2022年8月現在で34億回再生されています。

 

 十分な再生回数ですが「Popcorn」は3億回です。ヒットする国が少なかったからですが、最も支持した国はフランスです。

 

 「斬新な作品だ!」と1回だけ注目されて終わるのと、次の作品もヒットする、というのでは、聴き手の受け入れ方が根本的に異なると思います。

 

 フランスではホット・バターさんの「ポップコーン」が大ヒットした記録があり受け入れやすかったのでしょうか。

 

 他の国に比べて、新しい表現に対して理解を示すキャパシティが広い国民性なのかも知れません。

 

 

参考資料

 「Popcorn」CDジャケット

 「ポップコーン」ホット・バター盤 レコードジャケット

 TOP50(http://www.chartsinfrance.net/