ヒット曲けんきゅうしつ

なぜヒットする?は証明できないと思います。誤字はちょっとずつ修正します。

「WON'T BE LONG」バブルガム・ブラザーズ(平成3年)

流行時期(いつ流行った?)

 バブルガム・ブラザーズさんの「WON'T BE LONG」は、平成3年(1991年)にヒットしました。

 

 この作品は、発売からヒットするまで1年以上かかっています。平成になってからますます"新曲が売り"となったレコード業界ではとても珍しい事と思います。

 

 オリコンランキングによると、1990年8月下旬に発売されたシングルCDは、翌1991年9月、10月にベストテン入りしています。

 

 第42回紅白歌合戦(NHK紅白歌合戦ヒストリー)に出場した事がきっかけで、1992年1月にも再びベストテン入りしたようです。

 

 

 


バブルガム・ブラザーズ 『WON'T BE LONG』

注)Sony Music (Japan)の動画

 

 

 

和の心を取り入れたソウルミュージック

 表面上は海外の音楽文化を取り入れていると感じますが、根底は日本の音楽と感じます。

 

 そう感じる理由は、「『WON'T BE LONG』ってどんな曲だったっけ?」と聞かれた時に、「♪オリオリオリオーっていう曲。」と答えれば通じると思われるからです。

 

 この作品を知っている方ならば共通して覚えているフレーズです。曲中に何度も繰り返されるため、この作品の主題となっていると感じます。

 

 「掛け声が主題?」と疑問に感じられるかも知れませんが、私は日本で言う祭囃子の合いの手に近いと解釈しています。

 

 どなたでもお住まいの地域では祭りが開催されると思います。幼いころからお祭りの日に繰り返される祭囃子は、どこに住んでいようと心の深いところに残ると思います。

 

 「WON'T BE LONG」は、それを備えているように感じます。オリオリオリオーは、「東京音頭」(1933年)のヤートナソレヨイヨイヨイや「東京五輪音頭」(1964年)のソレトトントトトントのような役割と感じます。

 

 (作曲されたBro.KORNさんが、地元の東京高円寺阿波おどり(杉並区公式ホームページ)をモチーフに制作されたという記事を見かけましたが、ご本人が明言された記事は見つけられませんでした・・・。)

 

 

演奏時間はロング

 「WON'T BE LONG」は演奏時間が6分を超えます。シングルCDには6:53と印刷されています。7分弱・・・。

 

 ヒット曲の世界では長すぎます。しかし不思議な事に、聴いていて「長すぎる!」と感じる事はありません。

 

 理由は"分かりやすい音楽"である事と思います。歌唱の音域も1オクターブ以内(音階も耳に残りやすい26抜き短音階的です)、そしてコード進行もほとんど同じ。

 

 聴く人の心を、曲の世界観に引き寄せるタイプの作品です。やはり70年代のディスコサウンドのルーツであるソウルに通じる音楽表現と感じます。

 

 製作者の視点で考えると、「6:53か・・・。さすがに長すぎるからカットしようよ。」とか、「同じ繰り返しだから、EXILE&倖田來未バージョン(2006)のように、ところどころにアドリブ歌唱を入れたりしようよ。」などと、なんらかの調整が行われると思います。

 

 しかし「WON'T BE LONG」は、ヒット曲の常識の型にはめられる事なく発売されています。これがヒットするのに1年以上もかかった理由ではないか?と感じたりもします。

 

    ヒット曲の世界では、このような表現をする作品はほとんどありません。今聴いても新しい作品と感じます。

 

 

 日本レコード協会の有料音楽配信認定では、2006年6月に配信開始され、2014年1月にゴールド認定(10万ダウンロード)されています。

 

 

曲情報

 品番:ESDB-3114

 

 トラック1

  「WON'T BE LONG」

  作詩:Bro.KORN

  作曲:Bro.KORN

  編曲:B.G.B.

  演奏時間:6分53秒

 

 

 トラック2

  「天国へのパスポート」

  作詩:Bro.TOM

  作曲:Bro.KORN

  編曲:B.G.B.

  演奏時間:4分21秒

 

  テレビ東京系「バブル&リカコ SOUL天国」テーマ曲

 

 

  THE BUBBLE GUM BROTHER are

  Vocals:Bro.KORN

                  Bro.TOM

  Guitar:Bro.KAZ

  Saxophone:Bro.YETI

  Trumpet:Bro.ROHHA

  Bass:Bro.SHAKE-IT!!

  Drums:Bro.RICE

  Percussion:Bro.KEN KEN

  Keyboards:Bro.SHELL

 

  Additional Musicians

  Backing Vocals by JIVE(Appears Courtesy of BMG VICTOR INC.)

  KIHIRO & MINNIE

 

  Produces by

  THE BUBBLE GUM BROTHERS

  Mixed by

  TATSUYA MOROKAJI

  Recorded by

  TOSHIYUKI SEKIGUCHI

  SHIGERU NAKAZATO

  Mastered by

  QUINCY TANAKA

 

参考資料

 「WON'T BE LONG」CDジャケット

 「you大樹」オリコン

 「一般社団法人 日本レコード協会 有料音楽配信認定」

 NHK紅白歌合戦ヒストリー

 杉並紹介 「コレゾ」すぎなみ|杉並区公式ホームページ