いつ流行った?
TOP50(フランスのオリコン的ヒットチャート)のランキングによると、Cheb Mami & K-Melさんの「Parisien Du Nord」は、1999年1月初めから3月中旬にかけてヒットしています。
1990年代後半はワールドミュージックを取り入れた作品がヒットチャートに登場し始めます。
「Parisien Du Nord」にはアルジェリアの民族音楽、ライが登場します。歌っているのはシェブ・マミ(Cheb Mami)さんです。
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ライとラップの組み合わせ
1990年代に初めてヒットしたライは、ハレド(Khaled)さんの「Aïcha」(1996年)です。
日本でアラブ音楽を聴く機会はほとんどありませんが、ハレドさん、シェブ・マミさんの独特の節回しは印象に残ります。
声を揺らす歌唱法と捉えると、演歌のこぶしとアイデアが似ていると感じます。
大抵の民族音楽は1曲で終わりますが、ライは複数ヒットします。1962年にフランスから独立したアルジェリアの文化は、フランス人にはなじみ深いのかも知れません。
「Aïcha」との違いは、主にアラビア語で歌唱されている事、そしてK-Melさんのラップが存在する事です。ラップ詞はフランス語です。
1999年の日本でも流行り始めた新しい音楽表現のヒップホップと民族音楽のコラボは面白いです。
前年にヒットしたManauさんの「La Tribu de Dana」もこの組み合わせ。意外と民族音楽は現代の流行りの音楽表現に合わせやすいのでしょうか。
民族音楽は興味深いジャンルです。令和になってからTikTokをきっかけに曲がヒットする傾向が目立ち始めましたので、まだ、あまり知られていない国の音楽が登場する事を期待しています。