ヒット曲けんきゅうしつ

なぜヒットする?は証明できないと思います。誤字はちょっとずつ修正します。

「盆ギリ恋歌」サザンオールスターズ(令和5年)

流行時期(いつ流行った?)

 サザンオールスターズさんの「盆ギリ恋歌」は令和5年(2023年)にヒットしました。

 

 moraさんのランキングによると、配信が開始された7月に最高順位を記録しています。

 

<mora~WALKMAN公式ミュージックストア~月間ランキング推移>

年月 順位
令和05年07月 8位
令和05年08月 14位
令和05年09月 20位
令和05年10月 42位

 

 


www.youtube.com

注)サザンオールスターズ 公式アーティストチャンネルの動画

 

 

 

表のテーマは"日本の夏"

 「盆ギリ恋歌」で登場する「♪おどま盆ぎり盆ぎり」は「五木の子守唄」のフレーズで、ヒット曲にも登場する有名な民謡です。

 

 盆ぎりの"ぎり"を際どさを表すギリギリの"ギリ"と解釈して構成された歌詞にとても面白さを感じます。

 

 

 ・・・大げさな例えですが、世界史日本史に定説があるように【古いものを別視点で解釈する事】はすごく勇気が必要な事と思います。

 

 まして何か発信したら批判が付きまとう今の世の中、ユーモアでさらりとかわせるのは、桑田佳祐さんならではと感じます。

 

 

 【ギリギリのお盆】が主題。ギリギリなのはいつもの性的にセンシティブな表現。

 

 いつもの安心して聴ける際どいエロさを感じることができます。

 

 間奏のセリフに驚きました。「こんなんどうでしょう?」から間髪入れずに「あぁ気持ちいい」は何度聴いても笑ってしまいます。早い早い。

 

 そういえばサザンオールスターズさんのヒット曲でセリフがあった曲・・・今までにあったような、なかったような・・・。

 

 

 「難しく考えないで。楽しければいいじゃない!」という想いは、サウンドでも感じる事ができます。

 

 一度耳にするとすぐに理解できるような演奏や歌唱。

 

 楽譜を見たところ26抜き短音階を意識されていると思われます。6の音が少ないです。

 

 シンプルな音階は音楽を知らない私でも理解しやすく耳に残ります。

 

 

裏のテーマは"アフターコロナ"?

 ヒット曲が好きな私は、いつも桑田さんがどのような想いで歌詞を書かれているのか気になっています。

 

 「盆ギリ恋歌」はいつもの"夏のサザン"や"和のサザン"を感じます。

 

 そして【普段より一線を越えて真面目にふざけている】印象も受けます。

 

 やけにパーソナルな事に踏み込んでいる歌詞が気になるからです。

 

 

 お盆にはあまり詳しくありませんが、"うら盆"や"うらぼんえ"という言葉を耳にする事があります。

 

    "盆"をテーマにしているのなら、"裏盆"の秘められた想いを込められているのでは?と妄想して、これから勝手に解釈します。

 

 裏テーマは"脱コロナ"と思います。4点気になった事があります。

 

 

 最も気になった歌詞は、①「サザンビーチでナンパするならヨシオんとこ(夏倶楽部)」です。

 

 親しい方の事を歌詞にする、かなり踏み込んでいると感じました。

 

 理由はおそらく、長期間に渡るコロナ禍の外出自粛で大変な苦労されたであろう海の家を経営される友人をねぎらう気持ちを込めたかったからと感じます。

 

 

 ②「スーパーボウルやグラミー賞より」も気になります。どちらもアメリカで2月上旬に開催されたようです。2023年2月、日本はまだコロナ禍です。

 

 桑田さんはアメリカで視聴されていて、その頃のアメリカはすでにコロナ禍を脱してイベントが盛り上がっていた事を知っていたのでは?という気がします。

 

 

 ③曲の終盤でデビュー曲の「勝手にシンドバッド」(1978年)の歌詞を読経されている事も気になります。

 

 「帰ってきたヨッパライ」(1968年)でビートルズさんの作品を読経するパロディと思いますが、自身の作品を採用している事です。

 

 このアイデアをデビュー50周年ではなく45周年に前倒し?で採用された事に、正常な日常生活を取り戻しつつある今、一緒に盛り上がろう、という想いが込められていると勝手に解釈しています。

 

 

 ④はかなりのこじつけです。私は勝手に冒頭の「よろしく」は「はじめての僕デス」(1976年)の”よろしくたのみます”から着想を得られたのでは?と感じています。

 

 「よろしく哀愁」(1974年)や「CAN YOU CELEBRATE?」(1997年)、"そこんとこヨロシク"などインパクトのあるヒット曲はありますが、一般的に「よろしく」はあまり耳にしないフレーズなので気になりました。

 

 (まさか桂京子さんの「お待たせしました」(1966年)ではないはず・・・)

 

 新型コロナウイルスで亡くなられたザ・ドリフターズさんの志村けんさんを惜しみ称える気持ちをまず描かれているのでは?と勝手に妄想しています。

 

 

 2023年は数年間にわたる新型コロナウイルスのパンデミックから日常を取り戻し始めた年と感じます。

 

 数年前に発売された作品がヒットする現象が目立ちます。本当はもっと前にヒットしていたのだろう・・・と考えたりしています。

 

 

参考資料

 「音楽ダウンロード・音楽配信サイト mora ~WALKMAN®公式ミュージックストア~」