ヒット曲けんきゅうしつ

なぜヒットする?は証明できないと思います。戦前戦中をけんきゅうちゅう。

「白日」King Gnu(平成31年[令和元年]、令和2年)

流行時期(いつ流行った?)

 King Gnuさんの「白日」は、平成31年(2019年)にヒットしました。そして翌年にもヒットしています。

 

 ランキングの推移では2回ヒットしているように感じます。1回目は発売後、2回目は年末から翌年にかけてです。

 

 有線放送のランキングでも2回目のヒットから「白日」の人気が高まっています。新たな支持層を獲得して作品の人気が再燃したと思います。

 

<mora月間ランキング、配信認定の推移>

年月 順位 配信認定
平成31年02月 17位  
平成31年03月 4位 シングルトラック、10万ダウンロード認定
平成31年04月 8位  
令和元年05月 8位  
令和元年06月 12位  
令和元年07月 25位 シングルトラック、25万ダウンロード認定
令和元年08月 22位  
令和元年09月 21位  
令和元年10月 11位  
令和元年11月 8位  
令和元年12月 3位  
令和02年01月 1位 シングルトラック、50万ダウンロード認定
令和02年02月 7位  
令和02年03月 8位  
令和02年04月 7位  
令和02年05月 10位 シングルトラック、75万ダウンロード認定
令和02年06月 15位  
令和02年07月 25位  
令和02年08月 42位  
令和02年09月 41位  
令和02年10月 23位  
令和02年11月 40位  
令和02年12月 42位  
令和03年01月 56位  
令和03年02月 53位  
令和03年03月 54位  
令和03年04月 75位  
・・・ ・・・  
令和03年10月 圏外 シングルトラック、100万ダウンロード認定

 

 

 


King Gnu - 白日

注)King Gnu official YouTube channelの動画

 

 

雪の白さも印象に残る歌詞

 「白日」はドラマ『イノセンス 冤罪弁護士』の主題歌で、公式サイトにはKing Gnuさんのコメントが掲載されています(イノセンス 冤罪弁護士|日本テレビ (ntv.co.jp))。

 

 

 ドラマの主題である、"真犯人(クロ)ではない無実の人間(シロ)"から発想を広げて、"白"を軸に作詩されたのかも知れないと想像しています。

 

 潔白の真実を白日のもとに晒すは容易に連想できますが、"雪"が登場している事が気になります。

 

 "雪=冷たく寒い"のイメージがヒット曲では一般的ですが、「白日」では”冷たい・寒い”という表現は登場せず、例えに用いている印象があります。

 

 冤罪の濡れ衣で世の中から批判される境遇に例えたり、疑いが晴れる希望の春と結び付けたりされていますが、包み隠してほしい心理や何もかも忘れたいという気持ちを降りしきる雪に託すと表現する事に才能を感じます。

 

 雪を知っている人でなければ思い浮かばない歌詞と思います。

 

 

"完成度の高さ"と"覚えやすさ"

 初めて「白日」を聴いた時、今までのヒット曲では聞いた事のないサウンドだったので驚きました。

 

 この作品のように、ヒット曲には完成度が高いと感じる作品が登場する事がありますが2部で構成されているイメージがあります。一般的な作品に比べて曲の世界観が広がります。

 

 「白日」ではピアノ伴奏のみで始まる冒頭部分と、ボーカルが入れ替わって以降で楽章のように明確な線引きが出来るような気がします。

 

 ギターソロのパートも印象に残りますが、ドラムもボーカルも誰も前に出すぎないサウンドも上品さを感じさせてくれます。


 オーケストラのように、全員で曲を作る考え方で演奏されていると感じます。

 

 

 こだわって製作された楽曲は、その分聴き手が音楽性を理解する努力が必要になると思いますが、「白日」を聴いていても難しさを感じる事はありません。

 

 音楽の事はよく分かりませんが、主旋律が聞こえやすい事が理由かも知れません。ボーカルと間奏のギターが入れ替わりながら歌の主役の座をキープし続けます。

 

 "間奏のメロディも覚えやすい"という、昭和歌謡の特徴に通じる部分を感じます。

 

 

参考資料

 「mora」Webサイト