ヒット曲けんきゅうしつ

なぜヒットする?は証明できないと思います。現在は明治~1950年代をけんきゅうちゅう。

「ダーティ・ワーク」オースティン・マホーン(平成29年)

流行時期(いつ流行った?)

 オースティン・マホーンさんの「ダーティ・ワーク」は、平成29年(2017年)にヒットしました。

 

 mora月間ランキングによると、3月中旬に配信が開始された作品は翌月に最高順位を記録しています。

 

<mora月間ランキング(12年8月から)、配信認定の推移>

年月 順位 配信認定
平成29年03月 48位  
平成29年04月 4位  
平成29年05月 9位 シングルトラック、10万ダウンロード認定
平成29年06月 15位  
平成29年07月 23位  
平成29年08月 58位  
平成29年09月 35位  
平成29年10月 50位 シングルトラック、25万ダウンロード認定
平成29年11月 圏外  
平成29年12月 62位  
平成30年01月 81位  

 

 


www.youtube.com

注)Austin Mahone 公式アーティストチャンネルの動画

 

 

埋もれた洋楽を発掘するコメディアン

 「ダーティ・ワーク」が日本で有名になったきっかけは、コメディアンのブルゾンちえみ with Bさんが披露するネタのBGMに用いられた事しか考えられません。


 年間流行語大賞のトップテンにノミネートしたインパクトのある35億は、この世代の記憶に残り続けると思います。

 

 YouTubeには2年前の2015年7月下旬に動画が公開されていますが、日本では知られていない作品だったと思います。(色々調べていても、この曲がヒットした国の記録を見つけられません。ブルゾンちえみさんはよく発掘されたと思っています。)

 

 

 お笑い芸人のネタがきっかけで注目されるパターンには、現在ではキャンプで人気のヒロシさんがネタのBGMに採用した「ガラスの部屋」(1970年)が思い浮かびます。たしか2004年です。

 

 オリジナルではありませんが、志村けんさんと加藤茶さんのヒゲダンスのテーマ曲「「ヒゲ」のテーマ」(1980年)が元祖でしょうか。

 

 どの作品も選曲のセンスが優れていると思います。

 

 

 芸を披露される側の視点は「人を楽しませるためにどの洋楽を選べばよいか?」と、思案されたと思います。

 

 おかげで、テレビで見る側は「ネタが主役ではなく主役が曲で、曲に合わせてコメディアンが芸を披露している。」という印象を受けます。

 

 35億は流行語にもなりましたが、「ダーティ・ワーク」を知るきっかけにもなった。そして曲の良さが評価されてヒットした、と解釈しています。

 

 

洋楽は「新曲である事」を求められていない?

 1980年代ごろから、CMのBGMやドラマの主題歌に採用された過去の洋楽がヒットする現象が起き始めます。

 

 流行り廃りの音楽業界では最新が売りなのに「新曲じゃなくてもヒットする」という現象が起きている事は興味深いです。

 

 単純に、日本と海外で音楽性の差が開きすぎたからだと思います。

 

 

 「海外では支持を集めなかったのに日本でヒットした洋楽」というのも昔から存在します。

 

 コメディアンのような選曲眼を持つ方がレコード会社の洋楽レーベルにたくさんおられたら、日本の洋楽事情はもっと面白い事になりそう、と想像したりします。

 

 

参考資料

 「mora」Webサイト

 「you大樹」オリコン