フランスで日本アニメが支持され始めたのは1970年代
「日本のアニメーションは海外で人気がある」という事を、どこかで耳にされた事があると思います。
「なぜ?」と気になるところですが、それは分かりません。しかし、「いつから?」という疑問には、フランスの場合は解消できそうです。
1978年にNoamさんの「Goldorak」がヒットしたからです。同名TVアニメの主題歌です。
HEBDOさんのランキングによると、1978年2月に上位で登場したものの、すぐに圏外になります。
本格的にヒットし始めたのは、9か月後の1978年11月下旬です。1979年3月中旬にかけて4ヶ月ほどヒットしています。
当時フランスでは、日本での『鬼滅の刃』のように『Goldorak』がブームとなっていたのではないか?と推測されます。
注)YouTube に使用を許可しているライセンス所持者 PIAS(Je Garde Le Chien の代理); Warner Chappell, SODRAC、その他 2 件の楽曲著作権管理団体
日本でもアニメの転機だった頃
フランスで人気を得たアニメ『Goldorak』は、永井豪さんの『UFOロボ グレンダイザー』(東映アニメーション作品ラインナップ)という作品です。
私は勉強不足で存じ上げませんが、『マジンガーZ』の続編のようです。
初めて放送されたシリーズなので、フランスでの『UFOロボ グレンダイザー』の知名度は、日本での『マジンガーZ』と同じではないか?と推測しています(^^)/♪
フランスではこの作品が人気となった事で、日本アニメに注目が集まるようになったようです。
1981年には、日仏共同製作のアニメ『宇宙伝説ユリシーズ31』(トムス・エンターテイメント作品情報)の主題歌がヒットしています。
どちらの作品も、本国では知名度が高くありませんね…(汗)。
アニメを題材にしたヒット曲は過去にもあります。「Titi à la neige」(1974)は、ワーナーブラザーズの人気キャラ、シルベスターとトゥイーティーの声で歌われた作品です。
"海外アニメ=短編アニメのカートゥーン"という固定概念を持っていますが、幼児向けのエンターテイメントとして認識されているように感じます。…ウォルトディズニーさんの影響でしょうか。
資料はありませんが、おそらく『Goldorak』を支持した世代は、幼児ではなく学生だったのではないか?と推測しています。
日本では1977年に『宇宙戦艦ヤマト』が人気を集めており、大人でも楽しめる作品だからブームとなった、という話を見聞きした事がありますので…(^^;A。
テレビまんがからアニメへと発展し始めた時期に、フランスでも似たような現象が起きていたのかな?と想像しています。
なぜ『マジンガーZ』ではなく、『UFOロボ グレンダイザー』が選ばれたのか?は不明です。
フランスの放送局も、日本アニメがこれほどの人気を得るとは予測できず、当初は「アニメなら何でもいいよ。」と、これといった理由もなく選ばれたのでしょうか。
参考資料
「TOP-FRANCE」Webサイト
「東映アニメーション作品ラインナップ」Webサイト
「トムス・エンターテイメント作品情報」Webサイト