ヒット曲けんきゅうしつ

なぜヒットする?は証明できないと思います。現在は明治~1950年代をけんきゅうちゅう。

「ツバサ」アンダーグラフ(平成17年)

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流行時期(いつ流行った?)

 アンダーグラフさんの「ツバサ」は、平成17年(2005年)にヒットしました。

 

 オリコンランキングによると、2004年9月末に発売されたCDは、5か月後の2005年2月、3月にヒットしています。

 

 

同時期にヒットしていた曲

 トラジ・ハイジさんの「ファンタスティポ」D-51さんの「NO MORE CRY」ケツメイシさんの「さくら」DREAMS COME TRUEさんの「何度でも」などがヒットしています。

 

 


『ツバサ』(full MV)/ アンダーグラフ

注)アンダーグラフ チャンネルの動画

 

 

『世界の中心で、愛を叫ぶ』が大ヒットした翌年

 2005年のヒット曲には、過ぎ去った青春時代、"あの頃"に想いを馳せる歌詞が目立つように感じます。

 

 年末には修二と彰さんの「青春アミーゴ」もヒットしましたが、この年の音楽業界には青春ブームが起きていた、と解釈しています。

 

 先駆けはサスケさんの「青いベンチ」でしょうか。そして、きっかけは2004年に映画・ドラマ化され、セカチューという略称でブームとなった『世界の中心で、愛を叫ぶ』と思われます。

 

 「ツバサ」のMV(ミュージック・ビデオ)には、映画に出演された長澤まさみさんが登場します。

 

 おそらく、「ツバサ」が描く世界観と合致する俳優として起用されたのだと思います。

 

 

"あの頃"はどうでしたか?

 「あの時こうすれば良かった・・・」とか「あの頃は充実していたなぁ・・・」とか、誰もが感じるような事を、私もたまに思い出して、胸が締め付けられる事があります。

 

 過去の出来事を思い返しても後悔が強く、あまり気持ちが前向きになる事はありませんが・・・(^^;A。

 

 "前向きになれないのなら、どうして思い返すのか?"は心の不思議ですが、「ツバサ」を聴くと似た気持ちになってしまいます(>_<)。エモいという感覚でしょうか。

 

 歌で描かれる場面に、自分の想いを重ねているのでしょうね。

 

 森田公一とトップギャランさんの「青春時代」(1977)で歌われたように、現実の若い頃というのは"若さを謳歌するもの"では無いようです。答えの無い道を迷いながら突き進むような感じです。

 

 しかし、「ツバサ」は実際にヒットした事で、"夢が叶った主人公が、当時応援してくれた人に心から感謝を伝えている"、というハッピーエンドの解釈もできます。

 

 聴き手の想像を広げてくれる歌詞と感じます。

 

 

数少ない平成の”流行歌”

 ヒットチャートには初動売上という用語があります。"CDを発売した翌週、どれくらいの枚数を売り上げたか?"を指す言葉です。

 

 "歌手にどれだけ人気があるのか?"を示す業界用語と思いますが、世間に浸透したデータと思います。

 

 "初登場1位"というフレーズに結び付き、CDバブルの平成1ケタ時代、特に重要視されていたデータと感じます。

 

 現在では、初登場で数十万枚を記録する作品が普通です。初週で総売上の90%以上となる事も珍しくありません。

 

 

 発売から数か月後にヒットした「ツバサ」は、初動売上は0.1%です。最初にCDを買った人はスゴいです♪

 

 1970年代、「ヒットチャートに登場し始めた週の売上枚数」=「総売上枚数の数%」が一般的ですので、売れ方は1970年代と同じです。

 

 平成にヒットした「ツバサ」は、ヒット曲ではなく流行歌といえる流行り方をした、数少ない作品の1つです。

 

 

曲情報

 発売元:日本コロムビア株式会社

 品番:LK19-A

 

 トラック1

  「ツバサ」

  作詞・作曲:真戸原直人

  編曲:アンダーグラフ+島田昌典

 

 B面

  「四季」

  作詞・作曲:真戸原直人

  編曲:アンダーグラフ+島田昌典

 

 

参考資料

 「ツバサ」CDジャケット

 「you大樹」オリコン