流行時期(いつ流行った?)
K-Maro(カマロ)さん「Femme Like U (Donne-moi ton corps)」は2004年のフランスでヒットしました。
TOP50(フランスのオリコン的ヒットチャート)のランキングによると、2004年5月末から9月初めにかけてヒットしています。
当時は、フランスでも人気だったO-ZONEさんの「Dragostea din teï」(邦題:恋のマイアヒ)に首位の座を阻まれ続けていましたが、7月末に1週間だけ首位を獲得しています。
その頃、日本では…
オリコンランキングによると、Mr.Childrenさんの「Sign」、ORANGE RANGEさんの「ロコローション」、サザンオールスターズさんの「君こそスターだ」などが首位を獲得しています。
ほかには、平井堅さんの「瞳をとじて」、nobodyknows+さんの「ココロオドル」、氷川きよしさんの「番場の忠太郎」、ゆずさんの「栄光の架橋」、柴崎コウさんの「かたちあるもの」などがヒットしています。
『世界の中心で愛を叫ぶ』がブームになっていた時期で、関連するヒット曲が登場していると感じる時期です。
英語とフランス語が混じった歌詞
「Femme Like U」というタイトルから、フランス語と英語が混じっていると感じますが、歌詞でも、ところどころに英語が用いられている作品になっています。
私はどちらの言語も勉強不足なので、聴いていても違和感はありません(^_^;A。
これまで聴いた作品の中では、デュエット曲ならば、一人がフランス語で、もう一人が他の国の言語という構成になっているものは聴いた事があります。
しかし、英語ならば英語だけ、フランス語ならばフランス語だけ、という作品がほとんどです。
1人が歌う作品の中で、2か国語が合わさった歌詞の作品は、フランスのヒット曲ではあまり耳にした事がありません。
おそらく「Femme Like U」の他には、英語とフランス語が混じったヒット曲が他に見当たらないため、言葉の響きに新鮮さを覚えてヒットしたと思われます。
日本のヒット曲では、英語詞が混じる作品が多数存在します。90年代に特に多い印象があり、特に目新しさは感じません。
おそらく、ヨーロッパ圏は英語との言語の発祥の距離感が近いため、英語で歌うとカッコイイと感じる割合が日本と比べて低いのかも知れません。
フランス人は英語が不得意?
フランスのヒット曲を聴いていて、いまだに疑問に感じている事は、「フランス人は英語を理解し、話すことが出来るのか?」という点です。
これまで取り上げてきた作品の中には、歌詞が英語だけの作品もあります。フランス人は歌詞の意味を読み取れているのか?と感じますが、おそらく英語教育が無い状態では、英語を理解できる方は少ないように思います。
私の推測ですので根拠はありませんが、日常で用いる言語が英語ではなければ、学習する必要がありますので、非英語圏の国で、英語を流ちょうに話せる人は少ないと考えています。
話せるとしたら、教育を受けて勉強した方だと思います。
しかし、語源が近しい国であれば、文法に大きな違いも無く、単語の綴りが少し違うだけで、なんとなく意味を理解する事が出来るのかも知れません。
この差は大きいと感じます。日本では、英語は一から学ばなければ理解する事は出来ませんが、フランスではその差が小さく、少し学ぶだけで済むのではないか?と思われます。
英語が分からなくても聴けば何となく分かる、というのがフランス人の英語力かな?と考えています。
日本のように、歌詞の途中で英語詞が挟まれる楽曲がヒットチャートにほぼ登場しないのは、作詞においては英語がカッコいいとか、意味をぼやけさせるために用いるという価値観は無く、作曲面ではメロディラインに乗せる言語を、あえてフランス語から英語にする必要が無い、という考え方が推測できます。
楽曲分析
「バンドプロデューサー5」の分析では、「Femme Like U」はE♭マイナー(変ホ短調)です。
「Femme Like U」はラップ詞の作品で、英語が混じってもリズム感が損なわれない聴き心地を目指すために、あえて英語を取り入れているという印象を受けます。
ただ、それほど英語を用いている印象も受けません(^_^;A。
女性コーラスの部分が多いので、私はデュエットというかフィーチャリング作品と感じますが、K-Maroさんのソロ名義の作品です。
クレジットに記載されているNancy Martinezさんがコーラスを担当されているようです。曲の何割かを占める存在感のあるコーラスなので、連名にしてもいいのに、と思います(^_^;A。
参考資料
TOP50(http://www.chartsinfrance.net/)
「you大樹」オリコン
「Femme Like U」CDジャケット
「バンドプロデューサー5」