いつ流行った?
TOP50(フランスのオリコン的ヒットチャート)のランキングによると、Charlie Winstonさんの「Like A Hobo」は2009年4月上旬から7月中旬にかけてベストテン入りしています。
初登場1位を記録していますが、『Hobo』からシングルカットされた作品でアルバムが人気となっていたからだと思われます。
「No Stress」と同じく英語で歌われていますが、英語圏ではヒットせずフランス、オーストリアで人気を集めています。
(・・・音楽配信が主流になってから、歌詞が英語の作品が増えたような気がします。)
注)Atmospheriquesの動画
カントリーミュージックを思わせる曲
口笛で始まる「Like A Hobo」は歌唱やギターの音色が印象に残る作品です。
流行りの電気楽器の音色の印象は薄く、過去に流行した音楽を今風に表現した作品と感じます。
古めかしさを感じるカントリーミュージックを連想させる作品と思いますが、当時のフランスではワールドミュージックという側面で支持されたのでしょうか。
Charlie Winstonさんはイギリスの方ですが、「Like A Hobo」は本国では支持を得ていません。
勝手な想像ですが、フランス人の英語力は日本人以上と思いますので、ワールドミュージックを思わせる曲調より、歌詞に支持が集まったのではないか?と考えたりします。
放浪者に自らの境遇を重ねて?
聴きなれない英単語ですが、Hoboは放浪者を意味するようです。西部劇(ウエスタン)が流行した195,60年代でいう、無頼漢の主人公といったニュアンスに近いでしょうか。
ミュージックビデオでは、たまたま訪れた街の人々にむけて相方が帽子を使った曲芸を披露して盛り上げます。しかし、披露した後に投げ銭を要求すると、途端にみんなそっぽを向いて去っていく姿が描かれています。
世の中そんなもの、という演出かも知れませんね・・・(^^;A。
2006年頃から「La Boulette」(2006年)や「Double je」(2007年)など、フランスの事情を知っていなければヒットした理由を理解しづらい作品が増えて来たように感じています。
「No Stress」(2008年)や「Ca m'énerve」(2009年)のようなストレスを題材にした作品も支持されています。
ヒット曲から、この時期のフランスでは世の中の空気を変化させる出来事があったのだろう、と想像しています。