ヒット曲けんきゅうしつ

なぜヒットする?は証明できないと思います。現在は明治~1950年代をけんきゅうちゅう。

「I'm a mess」MY FIRST STORY(令和5年)

流行時期(いつ流行った?)

 MY FIRST STORYさんの「I'm a mess」は令和5年(2023年)にヒットしました。

 

 「I'm a mess」は2021年7月14日に発売された「告白」のB面曲です。

 

 当時はmoraさんも配信されていなかったためか記録は残っておりませんが、オリコンランキングによると2023年4月中旬にダウンロードで初めてランクインしています。

 

 6月9日に『THE FIRST TAKE』にご出演されてからはダウンロードよりストリーミングでの人気が上昇してます。

 

 


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注)MY FIRST STORY Official YouTube Channel 公式アーティストチャンネルの動画

 

 

【コロナ禍真っ最中の心情】が描かれた曲

 上記の公式オーディオ動画も「告白」が発売された同日2021年7月14日にYouTubeで公開されています。


 サムネ画像が「告白」のため、レコード会社も『「I'm a mess」のメッセージ性を前に出したい!』という狙いは持っていなかったのだろうと推測します。

 

 歌詞に登場する「不要不急」や「隠された口元」、「宣言」は終わりの見えない新型コロナウイルスのパンデミックを経験した世代なら誰でも理解できます。

 

 2021年7月14日がどのような日だったか?

 

 『NHKニュース7』の電子番組表の見出しは、「▼東京の感染確認1149人 5月の第4波ピーク上回る」と表記されています。(NHKニュース7 | NHKクロニクル | NHKアーカイブス

 

 第5波が始まり始めた頃だったようです。(・・・正直に申し上げて私は当時の空気感を覚えていませんが、9日後の2021年7月23日に開催された東京オリンピックの開会式は覚えています。)

 

 「I'm a mess」がこの時期に発売されていた事を知ると、作品にとても関心が高まります。

 

 

【アフターコロナ】に注目を浴びる?!

 「I'm a mess」は2021年当時「終わりが見えないコロナ禍にうんざりしている心理を題材に曲でも作ろうか?」の気持ちで企画された作品だったかもしれない、と想像しています。

 

 そのコロナ禍真っ最中の心境を描いた「I'm a mess」が2023年に注目を浴びた事は興味深いです。

 

 2023年は数年間に及んだコロナ禍を、「そんな時代もあったよね」と軽く受け止められる心理になったから支持を集めたのではないか?と感じています。

 

 「I'm a mess」が発売された2021年7月は第5波が始まった頃、東京五輪を開催する事でさえ意見が分かれていた?という記憶もよみがえってきます。

 

 【誰もが何が正しいのか分からないまま進んでいた時代の混沌と希望】を直接的なフレーズで表現していると感じます。

 

 2023年のレコード大賞作詞賞に選ばれた事に納得しています。

 

 (レコード大賞の選考基準は【過去1年以内に発表された作品だけ】と思っていましたが変わったのでしょうか?「オトナブルー」(2020年発売)もノミネートしていて「?」と思いました。だったら個人的に「ケセラセラ」よりも「青と夏」を・・・)

 

 

シンプルに曲が良い

 コロナ禍に【TikTokでバズる事からバイラルヒットを生まれる流れ】を知りましたが、その縮小版?のような【ミームがきっかけで日本でヒット曲が生まれる流れ】が目立ち始めていると感じます。

 

 2023年4月に突然ランクインした「I'm a mess」の場合は、「アンパンマン新OP詐欺」と形容されるMAD動画のミームがきっかけになったのでは?と想像しています。

 

 2023年3月18日に「2023アンパンマン新OPが過去一良い」というMAD動画が投稿されています。

 

 


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 「【音MAD】テイキョウ・ヘイセィ・ダイガク【帝京平成大学】」と「トウキョウ・シャンディ・ランデヴ (feat. 花譜 & ツミキ)」(2023年)の関係を連想します。

 

 (「2023アンパンマン新OPが過去一良い」をYouTubeに投稿された方は2021年にMY FIRST STORYさんに注目されていたようで、「REVIVER」を題材にした「アンパンマン新OPがカッコいい」を投稿されています。)

 

 「I'm a mess」はボーカルもサウンド聴いていて心にスッと入って来ます。

 

 題材がコロナ禍になっているため、共感の気持ちが芽生えて心が救われる気持ちも生まれます。

 

 コロナが5類移行となった2023年のヒット曲には興味深い作品がたくさんヒットしていると感じています。