流行時期(いつ流行った?)
ZONEさんの「secret base ~君がくれたもの~」は、平成13年(2001年)にヒットしました。
オリコンランキングでは、8月に発売されたCDシングルは、9月から11月上旬にかけてヒットしています。
注1)Sony Music (Japan)の動画
注2)期間限定公開の公式動画
発売元の株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントさんのグループ会社が運営するサイトで、期間限定で当時のPVが公開されています。
センチメンタル・バスさんの「Sunny Day Sunday」(1999)やWhiteberryさんの「夏祭り」(2000)も公開されています♪
直感的に、上記の2作と「secret base ~君がくれたもの~」には共通する要素があると感じます。
当時のソニーさんが狙っていたかどうか分かりませんが、"青春、若い頃の想い出"を想起させる主題が支持を得ていたようで気になります。
過去形で描かない想い出
過去の記憶を振り返ってあれこれ思う心理は、たくさんのヒット曲で描かれています。
そして、"大人になってから、「あの時は〇〇だった・・・」と振り返る視点"で描かれる作品が多いように感じます。
「secret base ~君がくれたもの~」は、昔の出来事を振り返った時の心情を過去形で描かない作詞が支持を集めた理由の一つと考えています。
私は文学の知識はありませんが、過去の思い出を現在形で描く事で、聴き手がリアルタイムで居合わせているかのように作品の世界に入り込めると考えています。
また、「主人公にとって、色あせない想い出であり、その後も心の中で生き続けているのだろう」と感じる事も出来ます。
涙のない別れの場面
「secret base ~君がくれたもの~」は、親友との別れを描いた作品です。
曲が進むにつれて、親友が転校する事が理由であると語られますが、おそらく小学生であろう主人公たちにはどうする事も出来ない別れです。
Cメロでは、親友を見送る場面が描かれているようです。伝えたい言葉がたたみかけるように続きます。コード進行もベースが上行進行しており、最も盛り上がる部分です。
しかし、その時に"主人公が涙を流す・泣く"という描写は全く登場しません。
この作詞も、聴き手を感動させる理由になっていると感じます。悲しみをこらえて、親友を明るく見送ろうとする主人公の想いを感じる事ができます。
流行歌の世界ではめったに登場しない、"友情"が主題のヒット曲と感じます。
"10年後の8月"の再会
歌詞では、”10年後の8月に会おう”という約束が交わされています。
なぜ具体的な日付なのかは分かりません。"大人(20才)になったら会おう"という約束を当時の年齢から逆算されたのでしょうか?
作詞された町田紀彦さんが抱いている特別なエピソードが反映されているのかも知れません。
実際に、この曲が発売された年から"10年後の8月"である2011年8月、「secret base ~君がくれたもの~」がレコチョク月間ランキングで、3位にランクインしています。
よほどの事が無い限り、10年前の作品が突然上位にランクインする事はありません。
一般的にヒット曲が巷で流れるのは数か月程度で、次々と新しい曲が登場し続けます。
忘れられる作品がたくさんあると思いますが、当時「secret base ~君がくれたもの~」を聴いた人たちの心に生き続けている事を証明するような記録です。
曲情報
発売元:株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント
品番:SRCL-5120
発売日:01.08.08
トラック1
「secret base ~君がくれたもの~」
作詞:町田紀彦
作曲:町田紀彦
編曲:虎じろう
収録時間:4分55秒
トラック2
「新・僕はマグマ」
作詞:ZONE
作曲:森香
編曲:虎じろう
収録時間:3分24秒
★すぺしゃるさんくす★
めぐろさん・にしくん・みなみこ・たむりょう・しもちゃん・つるたせんせい・あつしぃーせんせい・やまだせんせい・かつひこ・とらじろうちーむのみなさん・まっちぃー・おっちゃん・ちえみちゃん・ひょうのりょうた・けんいち・みちこ・ひろし・みどり・かつし・やすこ・ひでみつ・やすえ・そに~のみなさん・すたじおのみんな・らんたいむのみなさん
参考資料
「secret base ~君がくれたもの~」CDジャケット
「you大樹」オリコン
「レコチョク」Webサイト