ヒット曲けんきゅうしつ

ハートが熱いと感じる曲が多いのは1960年代と1980年代、そして2020年代

「悪女」中島みゆき(昭和56年)

流行時期(いつ流行った?)

 中島みゆきさんの「悪女」は、昭和56年(1981年)にヒットしました。

 

 『レコードマンスリー』のランキングでは、10月下旬に発売されたレコードは12月に最高順位を記録しています。

 

<『レコード・マンスリー』月間ランキング推移>

年月 順位
昭和56年11月 5位
昭和56年12月 1位
昭和57年01月 2位
昭和57年02月 10位
昭和57年03月 28位

 

 


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注)中島みゆき公式チャンネルの動画

 

 

強がって本心を伝えない1980年代

 「悪女」は、"恋人にわざと嫌われるように行動する主人公の心理"が主題です。

 

 「どうしてそんな事をするのだろう?」と誰もが感じます。そして背景を色々と想像させてくれる歌詞が最大の魅力と思います。

 

 

 1980年代になると、主に女性歌手の作品で"強がる心理"を描いた作品がヒットし始めます。

 

 「不良少女白書」(1981年)が、"本当に思ってる事を言っても周りから否定される"と歌っています。

 

 1970年代に製作された「まちぶせ」も1981年に石川ひとみさんのカバーでヒットしています。

 

 おそらく、若者のあいだにも"協調性を重視(強要?)する雰囲気で心が疲れている時代背景"が表面化したのだろうと推測します。

 

 

名曲は"全てを語らない"

 歌詞の解釈は人それぞれです。

 

 「悪女」を聴いて誰もが理解できる事は、"本心ではないのに、嫌われようと行動する主人公の心理"です。

 

 誰もが「なぜそんな事をするの?」と思いますが、その理由は歌われません。

 

 聴き手がこの文脈を読もうとする心理が、「悪女」を名曲にしているのだろうと思います。

 

 

 本当に歌詞の解釈は人それぞれです。以下は個人の妄想です。

 

 

 私は「恋人が隠すあの娘=友達のマリコ」と想像しています。

 

 

 中島みゆきさんのヒット曲は、いつも主人公がまっすぐで純粋な心を持っています。

 

 そのため「悪女」の主人公も、自分の心を騙せるほど器用ではない人物・・・のはず。

 

 一体、主人公は誰の為に無理をして不本意な努力をするのでしょう?

 

 

 おそらく恋人とのすれ違いが目立ち始めて「この人とは幸せになる事は出来ないカモ」と自覚した時期と、何らかの理由で「親友のマリコに心移りしているのでは?」と感じた時期が重なり、主人公が疑心暗鬼になったのだろうと想像します。

 

 恋愛の悩みを相談出来るくらい仲の良い親友に対して「私の恋人を奪うなんて!」と怒りを覚えた主人公が、わざと「新しい恋人が出来た」と伝えたり・・・。

 

 その電話が終わった後に、恋人へ電話を掛けてもずっと話し中・・・。

 

 主人公は「・・・アレ?さっきのケンカで受話器外しているのかな?」と推測していますが、もしかすると「その時、恋人はマリコと長電話をしていた」という可能性も・・・と想像しています。

 

 "悪女=親友のマリコ"で、「じゃあ私も、心の駆け引きが出来る女を演じてやろう!・・・でもやっぱり出来ない(泣)」という心理を描かれているのでは?と解釈しています。

 

 

 ・・・長々と申し訳ございませんでしたm(_ _)m。

 

 

 ヒット曲のなかでも名曲と呼ばれる作品には、上記のように【聴き手に想像の余地を与える余白】が存在します。

 

 

 「悪女」は主人公の心の迷いが綴られ続けますが、なぜか聴いていて心が救われる作品です♪

 

 

曲情報

 発売元:株式会社キャニオン・レコード

 品番:7A0122[V]

 

 

 A面

  「悪女」

  作詞・作曲:中島みゆき

  編曲:船山基紀

  演奏時間:4分01秒

 

 

 B面

  「笑わせるじゃないか」

  作詞・作曲:中島みゆき

  編曲:船山基紀

  演奏時間:3分56秒

 

 

参考資料

 「悪女」レコードジャケット

 『オリコンチャート・ブック アーティスト編全シングル作品』オリコン

 『レコード・マンスリー』日本レコード振興株式会社