流行時期(いつ流行った?)
nobodyknows+さんの「ココロオドル」は、平成16年(2004年)にヒットしました。
オリコンランキングによると5月末に発売されたシングルCDは、6月下旬から7月中旬にベストテン入りしています。
日本レコード協会の配信認定によると、CD発売と同時に開始された着うた(R)が2006年8月にミリオン(100万ダウンロード以上)を達成されています。
2022年にTHE FIRST TAKEでパフォーマンスされた事で再び注目を集めているようです。
注)Sony Music (Japan)の動画
みんなで楽しめる事が一番
「ココロオドル」は後世に残る流行歌と思います。主題はみんなで楽しむ事。
歌詞には「私はちょっと・・・」と敬遠する性格の人に対しても「何も気にしないで、一緒に楽しもうよ!」と輪に加えるキャパの広さがこの作品の最大の魅力です。
海外で生まれた新しい音楽表現であるラップ詞(リリック)には、必ず"自らの主張"が含まれます。
バトル(議論)が出来るくらい、リズムに合わせて発せられる言葉には従来の音楽表現以上に歌詞が重視されると捉えています。
この表現をすると、"曲のテーマが重くなる"という印象があります。この曲がヒットするまでは重さを感じる作品がヒットしている印象があります。
ラップが本来備えるのは"個の主張"の価値観です。
しかし日本語で韻を踏む事は難しいと思います。作者が主張したくても聴き手が語呂の良さを感じてしまい、訴えたい事が伝わらずにユーモアと解釈されている作品もあるかも知れません。
「ココロオドル」で歌われる"何も気負わずにみんなで楽しもう!"という主題は、個人の主張ですが、視野が異なる気がします。主観ではなく全体の視野で描かれている印象です。
個より個々を尊重"する和"のヒップホップ
この年代に目立ち始めたヒップホップのヒット曲のなかで、「ココロオドル」は聴いていて品の良さを感じます。
その理由の1つに"メンバーが順番に歌っていくスタイル"が思い当たります。
全員で歌った後、一人ずつ歌うパートが存在する。途中で割り込む事もなく、きちんと整列しているイメージです。
ラップは主張のための音楽表現と解釈していますが、この作品では個の主張が全く感じられません。
メンバーの誰かが目立つ事は無く、お互いを尊重する秩序が生まれていると感じる曲調です。
「ココロオドル」はヒップホップという新しい音楽表現を理解して、見事に日本風にアウトプットした作品と感じます。後世に名を残す作品と思います。
曲情報
品番:AICL-1541
発売日:04.5.26
シングルオンリーソロ企画第二弾「オレ la 流」by ヤス一番? 収録
トラック1
「ココロオドル」
produced by (?)
トラック2
「オレ la 流 ~dreamin' day~ by (?) feat, MASH from ASIAN PINPS」
produced by (?)
参考資料
「ココロオドル」CDジャケット
「you大樹」オリコン