ヒット曲けんきゅうしつ

流行した音楽を探して、色々考えるブログ

「気分上々↑↑」mihimaru GT(平成18年)

流行時期(いつ流行った?)

 mihimaru GT(ミヒマルジーティー)さんの「気分上々↑↑」は、平成18年(2006年)にヒットしました。

 

 オリコンランキングによると、CDが発売された5月に最もヒットしています。

 

 また、この時代から"CDより配信がヒットする時期"に変化し始めています。

 

 音楽配信はCD発売と同日に開始されており、8年後の2014年に100万ダウンロードを達成しています。

 

 CDよりも音楽配信で人気を集めた作品となっています。

 

<日本レコード協会の配信認定>

日付 PC配信(シングル) 着うたフル(R) シングルトラック
2006年08月 10万 10万 -
・・・ ・・・ ・・・ ・・・
2006年11月 - 25万 -
・・・ ・・・ ・・・ ・・・
2008年03月 25万 50万 -
(日本レコード協会の集計基準が変わってからの記録↓↓)
2014年06月 - - 100万

※とても分かりにくい記録です。2006年当時のダウンロード数はオリコンも記録しておらず、"レコードからCDに変わる"以上の大きな変化が起きていたのだろうと思います。

 

 


www.youtube.com

注)MihimaruGtVEVO 確認済みの動画

 

 

 

感情を記号で表現?!

 タイトルに「↑」が用いられていますが、"感情を表現するために記号を用いる事"も音楽配信と同じくらいの価値観の変化を象徴していると感じます。

 

 昔から、あらゆる世代が意味を理解できる「!」や「?」の感嘆符や、たまに「☆」が用いられる事はありましたが、他の記号が用いられる事はほとんどありませんでした。(伊集院静さんが作詞された「情熱☆熱風☽せれなーで」(1982)は例外です。)

 

 同年には「アゲ♂アゲ♂EVERY☆騎士」もヒットチャートに登場しています。おそらく「↑↑」は「アゲアゲ」のニュアンスで用いられたのだろうと思います。

 

 携帯電話が普及した事で、文字で気持ちを伝える"メールでのコミュニケーション"が一般的となった事が要因と思います。

 

 メールは文字数制限もあり、送信すればすぐに伝わるため手紙とは全く異なるコミュニケーションです。

 

 

パーティナイトはパーリナイ

 2006年はネット文化が表面化した年と思います。

 

 当時ギャル流行語大賞が無かった事が惜しいですが、おそらく「アゲアゲ」や「パーリナイ」がノミネートされたのでしょう。

 

 現在のようにYoutubeが浸透するレベルではなく、Eメールインターネット掲示板で築かれた"文字だけで感情表現する文化"が成熟した年と思います。

 

 既存の日本語では表現できない感情を記号や造語で補う。

 

 若い世代の女性では"短い言葉で可愛く気持ちを伝える事"が特徴のようで、不思議な言葉が生まれます。

 

 ネット文化と言えば2ちゃんねるが思い浮かびますが、こちらでもモナーのような可愛いらしいアスキーアートの文化が生まれています。

 

 カワイイ化するのは日本の若者文化の特徴かも知れませんね。

 

 

元祖は誰?カワイイは世界共通語に?

 「気分上々↑↑」で印象に残るのは、"パーティナイト"を"パーリナイ"と表現する事ですが、この曲が初出では無いようです。

 

 2003年のHALCALIさんのデビュー曲「タンデム」では、"エブリバディ"を"エビバーリ"と表現されたりしています。

 

 「なんとなく"ディ"が"リ"に聴こえる」程度の事で、誰でも思いつく事だったのだろうと思います。

 

 しかし、日本には「"ディ"より"リ"の方がカワイイのでは?」と思う人がいて、そのニュアンスが理解される土壌があります。

 

 日本人が感じる「kawaii」は世界に通用する言葉に成長しているようです。

 

 

 2000年代中頃にヒットした日本語ラップ曲には、「気分上々↑↑」のように前向きな言葉だけで書かれた作品が登場します。「ココロオドル」(2004)も印象的です。

 

 本来のラップとはDragon Ashさんが表現される音楽性が重んじられるべきなのかも知れないと感じますが、これも日本特有のカワイイ化する文化が現れているかも知れません。

 

 

曲情報

 製作:ユニバーサルJ

 発売・販売元:ユニバーサル・ミュージック株式会社

 品番:UPCH-5388

 

 トラック1

  「気分上々↑↑」

  Lyrics by hiroko and mitsuyuki miyake

  composed and Arranged by mitsuyuki miyake and Genki Hibino

 

  Keybords and Programing : Genki Hibino and mitsuyuki miyake

  Guitars : Jun Yamazaki

  Bass : Hitoshi Shimono

  Tuntable : DJ MINORU

  Drums : Shinny T.

 

 

 トラック2

  「The 7 Wonders」

  Lyrics, Composed and Arranged by mitsuyuki miyake  

 

  Keybords and Programing : Genki Hibino and mitsuyuki miyake

  Guitars : Hideyuki Daichi Suzuki

  Tuntable : DJ NON

 

  Mixed by Takanobu Ichikawa at TOWER SIDE STUDIO

 

  Mastered by Yasuji Yasman Maeda at Bernie Grundman Mastering

 

  Art Direction & Design : Takehito Ishizuka (Rotterdom's doing.)

  Photograph : Noriyoshi Aoyagi

  Hair & Make-up : Miki Ishikawa

  Styling : Kyohei Ogawa

 

 

参考資料

 「気分上々↑↑」CDジャケット

 「you大樹」オリコン