現在ヒット中
10/18に配信開始されたROSÉ & Bruno Marsさんの「APT.」(2024年)は現在ヒット中です。
初めて聴いたとき、洋楽では耳にしない日本語発音のような「アーパツアパツ」を連呼する歌唱が気になりました。
年末に訪れる「今年一年お疲れ様!」の忘年会的な解放感をアシストする盛り上げ役として人気が集まっていると感じます。
毎年いろいろあった一年を振り返る歳末には「APT.」のように【難しく考えなくても楽しい気持ちにさせてくれる曲】が流行るとうれしいです。
日本でもこのタイプのノリの良い宴会ソングがたまに登場します。
平成では「GOLDFINGER’99」(1999年)や「マツケンサンバⅡ」(2004年)が年末年始にかけて流行していましたし、「U.S.A.」(2018年)も似た感覚で支持されていた印象です。
注)ROSÉ 公式アーティストチャンネルの動画
演奏時間が2分台の洋楽ヒット
「APT.」も他の宴会ソングと同じ個性で【ノリが良く、一度聞くだけで憶えてしまう分かりやすさ】を持っています。
音楽に詳しくない私でも簡単に覚える事が出来る作品、それくらいシンプルな作品と感じますが、聴いていてシンプルと感じる作品がすべてヒットする訳ではありません。
他の芸術表現にも存在すると思いますが、こういう作品に出会った時に【無駄をそぎ落として洗練する製作工程】にプロの技術を感じます。
無駄の無さは【演奏時間の短さ】でも感じます。
「APT.」は演奏時間がギリギリ2分台、最近は短い作品が多くなっていますね。
・・・個人的にコロナ禍が始まった最初の緊急事態の頃にフランスで流行っていたCarlos St. John Phillipsさんの「Roses (Imanbek Remix)」(2020年)を思い出しました。
【短い演奏時間&同じフレーズを繰り返す作風】が共通していますが、日本のヒット曲では見かけません。
古くは「太陽の彼方に」(1964年)が1分台・・・海外ではこういう曲作りが存在するみたいです。
誰もが感じるノリの良さ
「APT.」は、どこかで耳にした事があるような80年代の洋楽っぽさをわざと取り入れていると感じますが、それが目的ではなく【みんなで盛り上がれる事】を目的として製作された作品と思います。
この曲で「今までに無かったのでは?」と感じる新しさは、やはり冒頭から始まる「アーパツアパツ」のリフレインと思います。
「アパツって何だろう?」という疑問も生まれますし、日本語のように明確な母音の発音が3文字も連続する響きが何度も繰り返される洋楽は他に思い浮かびません。
アパツは韓国語で「아파트」なんですね。
各国で再生回数に差はありますが、YouTube Music Chartsでは「APT」、「APT.」ともにすべての国で再生されているバイラルヒットです。
中東やアフリカでも人気を集めている事に驚いています。
流行はネットミームになっているようで、インドネシアのチャンネル3way Asiskaさんがアラビア語っぽく歌唱する動画を上げていたり、
注)3way Asiska 確認済みの動画
韓国のチャンネル화성인 릴도지さんは「アパツ」を「ロケット」に変えて北朝鮮バージョンを作成したりしています。
注)화성인 릴도지 確認済みの動画
最初は「大丈夫か?」と思って見ていましたが、クオリティの高さに思わず笑ってしまいました。
おそらく生成AIも使用して動画を作成されていると思います。
スゴい時代だ・・・。