ヒット曲けんきゅうしつ

なぜヒットする?は証明できないと思います。誤字はちょっとずつ修正します。

「ブラザービート」Snow Man(令和4年)

流行時期(いつ流行った?)

 Snow Manさんの「ブラザービート」は、令和4年(2022年)にヒットしました。

 

 オリコンランキングによると、3月末に発売されたシングルは初登場と同時に人気が集まっています。

 

 "アイドルの新曲=CDが発売された初週が最大の勢い"の印象を持っていますが、「ブラザービート」は5月中旬に再び順位を上げていて興味深いです。

 

 


www.youtube.com

注)Snow Man 確認済みの動画

 

 

 

メンバーの個性を感じさせる歌詞

 「ブラザービート」は面白い作品と感じます。理由は、"歌の主人公が1人ではない"と感じるからです。

 

 ヒット曲の歌詞は【1人の主観で綴られる作詞】が当たり前なので、6つ子が入れ替わりワイワイと言い合う「ブラザービート」は聴いていて楽しいです。

 

 今まで考えた事もありませんでしたが、『おそ松さん』と男性アイドルグループの相性はバッチリと感じます(^^)/♪

 

 現在のアイドルはグループが主流で、ファンで無ければ「流行っていても、メンバーを知らないし・・・」と敬遠する気持ちが生まれますが、この曲はその壁を越えた作品と感じます。

 

 今までのアイドルグループの作品で、「ブラザービート」のように【各メンバーの歌唱に人格があると感じさせる作詞】は今まで無かったのかも・・・と気付かせてくれます。

 

 

"アイドルがカッコ良くない事を歌う"ギャップ

 前向きで明るい気持ちを歌うスタイルがジャニーズ事務所のアーティストの個性と感じます。

 

 近藤真彦さんやシブがき隊さん、少年隊さんなどジャニーズ事務所のアイドルが大活躍された昭和では恋心が重視に描かれている印象がありますので、平成に生まれたエンターテイメント性と思います。

 

 (ジャニーズについて詳しくありませんので光GENJIさんの「勇気100%」(1993年)がルーツ?と感じています。)

 

 

 「ブラザービート」は、数々の先輩の活躍で築かれた"前向きさ・明るさ"に加えて、"ユーモア"も感じる作品です。

 

 理由は、"カッコ良くない事を歌っている"からです。

 

 歌詞では怠惰な性格の主人公とそれを指摘したり励ましたりする主人公のやりとりが描かれています。

 

 リズムが優先で歌われるからか、聴いていてネガティブさは感じません。

 

 掛け合いが面白いですが、【憧れの存在のはずのアイドルが、カッコ良くない事を歌っている?】というギャップにユーモアを感じます♪

 

 ・・・アイドルのヒット曲で、自分の気分で"めんどくさい"とか"もっと寝ていたい"といった、自堕落な心情を表現した作品は他に思いつきません。

 

 とても画期的と思います。

 

 

聴き手に興味を持たせる"意外性"

 どの時代のヒット曲を聴いても、なぜか心が壁を作って否定する気持ちが生まれる曲は存在します。

 

 ヒット曲をテーマに好き勝手書かせていただいていますが、私も【流行っていても好きになれない曲】はたくさんあります。

 

 これは自分の先入観が最大の理由と思います。

 

 そういった作品に出会った時は「好きではない理由を勝手にふくらませて正当化する」みたいな心の働きが始まっている気がします。

 

 アイドルや演歌とカテゴリされる作品で感じる事が多いですが、「ブラザービート」はそんな聴き手に対して【本来の売りを逆手に取った作品】と感じさせる面白さを感じます。

 

 自虐的な演出?になるのか不明ですが、窮屈な時代に余裕を感じさせる表現は2022年のレコード大賞になってもおかしくない作品と感じました。

 

    私は「ブラザービート」のおかげで、同時にデビューされたSixTONESさんよりSnow Manさんに興味を持ちました。

 

 

参考資料

 「ブラザービート(通常盤)」CDジャケット

 「you大樹」オリコン