ヒット曲けんきゅうしつ

ハートが熱いと感じる曲が多いのは1960年代と1980年代、そして2020年代

「ライディーン」イエロー・マジック・オーケストラ(昭和55年)

流行時期(いつ流行った?)

 イエロー・マジック・オーケストラさんの「ライディーン」は、昭和55年(1980年)にヒットしました。

 

 『レコードマンスリー』のランキングでは、6月下旬に発売された「ライディーン」は翌月7月から9月にかけてヒットしています。

 

 前年に発売されたLP『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』のシングルカット盤です。

 

 「テクノポリス」が先行してシングルカットされています。

 

 関連する作品のランキング推移をまとめてみました。

 

 

<『レコード・マンスリー』月間ランキング推移>

年月

『ソリッド・ステイト・

 サヴァイヴァー』

「テクノポリス」 「ライディーン」
昭和54年09月 下旬に発売 - -
昭和54年10月 - 下旬に発売 -
昭和54年11月 19位 - -
昭和54年12月 - - -
昭和55年01月 11位 - -
昭和55年02月 4位 - -
昭和55年03月 4位 - -
昭和55年04月 12位 - -
昭和55年05月 13位 17位 -
昭和55年06月 14位 9位 下旬に発売
昭和55年07月 12位 11位 15位
昭和55年08月 28位 25位 13位
昭和55年09月 - - 26位

 

 

 


YELLOW MAGIC ORCHESTRA 『RYDEEN』(HD Remaster・Short ver.)

注)Sony Music (Japan)の動画

 

 

 LP発売から5ヶ月後にベストテン入りしている事が興味深いです。時間が掛かっていますね。

 

 さらに「ライディーン」がLP発売の9ヶ月後に発売されていた事も興味深いです。

 

 

LP発売から9か月後にシングルカット?!

 「ライディーン」のヒットで気になる事は、"1枚のLPから2曲シングルカットされ、どちらもヒットした事"です。

 


 LPは勉強不足ですが、アメリカのビルボードではマイケル・ジャクソンさんの『スリラー』からシングルカット盤がたくさんヒットした記録を見た事があります。

 

 海外ではあり得る事?かも知れませんが、日本では稀な事だと思います。

 

 (日本でシングルカット盤がヒットした例で思い付くのは、かぐや姫さんの「神田川」(1973年)と太田裕美さんの「木綿のハンカチーフ」(1976年)しか思いつきません。)

 

 

 私の持っているLPの帯には「欧米公演の大成功により世界音楽シーンの頂点に立ったY・M・Oセカンド・アルバム!!話題のヒット・シングル「テクノポリス」収録」と印字されています。

 

 レコード会社は「欧米で反応が良かったのは『テクノポリス』だからシングルカットしよう!」と考えて企画されたのかも知れません。

 

 しかしLPがヒットすると、「アレ?日本では『ライディーン』のほうが人気が高いんじゃない?」と気付かれた事で追加でシングルカットされたと思います。

 

 

"勇者"ライディーン?!

 「ライディーン」の解説欄には、

 

今回シングル・カットされた「ライディーン」などは、イエロー・マジック・オーケストラのイマジネイションの広がりを見事に表現している。まるで80年代版スター・ウォーズのように、勇者ライディーンがさっそうと馬に乗って戦場を駆け抜けていくようだ。(一部抜粋)

 

 と書かれています。

 

 「勇者ライディーン?…勇者?」と疑問を感じて検索すると、1970年代に『勇者ライディーン』というアニメが放送されていたのですね。

 

 (もしかして、ドラクエで勇者しか詠唱できないデイン系呪文だったライデインも『勇者ライディーン』が元になっている・・・?)

 

 私はヒット曲以外は全く疎いので存じ上げませんでしたが、『勇者ライディーン』が多くの方々に影響を与えた作品だったのだろうと知る事ができました。

 

 

「ライディーン」が支持された理由

 当時を知らない私は「YMOさんと言えば『ライディーン』」と思う世代です。

 

 そしてYMOさんと言えば"坂本龍一さんの音楽"というイメージも持っていますが、「ライディーン」は高橋ユキヒロさんが作曲されています。

 

 

 「ライディーン」が印象に残る理由、26抜き短音階が用いられているからではないか?と考えています。

 

 ゲームミュージックも生まれる1980年代。代表格のドラクエの音楽を作曲されたすぎやまこういちさんの音楽に近しいものを感じます。

 

 すぎやまこういちさんが作曲された初ヒット曲「涙のギター」(1966年)も同じ26抜き音階が用いられているように感じます。

 

 きゃりーぱみゅぱみゅさんの「にんじゃりばんばん」(2013年)でも用いられています。

 

 (作曲された中田ヤスタカさんも意識されておられるかも知れません。時代を超えても日本人受けするテクノサウンドには必須なテクニックかも知れないと感じます。)

 

 

 もうひとつ気になるテクニックは、下降進行のコード進行です。(ゲームミュージックの楽譜は持っていませんが、感覚的にこのコード進行が多様されている気がしています。)

 

 最近のヒット曲では「Habit」(2022年)が思いつきますが、こちらも日本人好みの音楽ではないかと感じます。

 

 (・・・音楽は未だに勉強中ですが、「①26抜き短音階と②下降進行のコード進行は、"日本人が好む音楽"と因果関係がある」と感じています。)

 

 

 このテクニックを好む理由は全く分かりません。(遺伝子レベルで刻まれているのか、長い年月を掛けて築かれて来た日本の文化によるものなのか・・・。)

 

 今を生きる私は、「このテクニックを用いた作品に好きなヒット曲が多い」という気がしています。

 

 

曲情報

 発売元:アルファレコード株式会社

 品番:ALR-701

 

 

 A面

  「ライディーン」

  作曲:高橋ユキヒロ

  編曲:イエロー・マジック・オーケストラ

  演奏時間:4分25秒

 

 

 B面

  「コズミック・サーフィン」

  作曲:細野晴臣

  編曲:イエロー・マジック・オーケストラ

  演奏時間:3分51秒

 

 

参考資料

 「ライディーン」レコードジャケット

 『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』レコードジャケット

 「テクノポリス」レコードジャケット

 『オリコンチャート・ブック アーティスト編全シングル作品』オリコン

 『オリコンチャートブック〈LP編(昭和45年‐平成1年)〉』オリコン

 『レコード・マンスリー』日本レコード振興株式会社