流行時期(いつ流行った?)
山崎まさよしさんの「One more time,One more chance」は、平成9年(1997年)にヒットしました。
ご本人が主演された映画『月とキャベツ』(1996年12月21日公開)の主題歌ですが、CDには記載されていません。
タイアップ表記を意図的に伏せていると思います。
オリコンランキングによると、1月下旬に発売されたシングルCDは、2月下旬から3月中旬にかけてヒットしています。
最高順位は高くなく、徐々に曲の良さが伝わるタイプの作品です。
山崎まさよし / One more time,One more chance
注)OfficeAugusta 確認済みの動画
なぜか記憶に残るフレーズ
タイトルを知らない方でも、『こんなところにいるはずもないのに』というフレーズをどこかで耳にして、記憶に残っているのではないか?と思います。
歌の主人公の心情や性格を的確に描写したフレーズで、作品の主題と感じます。意識して聴いていなくてもなぜか心に残る理由が分かります。
加えてこのフレーズには、「流行語に似た性質」も備えているように感じます。
つい言いたくなる言葉、単純に「日常会話で使いやすいフレーズだから」かも知れません。
会話の流れや場面に合った歌詞がふいに頭をよぎって、真似したくなる心理です。
我が家の場合、「ハロー・グッバイ」(1981)の『行ったり来たり』が会話に出てくる事があります。
「こういう場面のとき、この曲のここの歌詞を言って(思い浮かべて)しまう」みたいなデータがあれば、面白い結果になりそうですね。
もし時代が合っていれば・・・
別れた恋人をずっと忘れる事が出来ない心理、切ない気持ちになる弾き語りは心に残ります。最近の流行り主題に近いと思います。
「もっとヒットしても良いのではないか?」と感じますが、バンドが人気で時代に合っていなかったのかも?と感じます。
1997年はテレビとヒットチャート(売上枚数)が権威を持っており、人気歌手・人気番組が支持を集めやすい傾向が存在します。
バラエティ番組で企画されたCDがヒットする事も当たり前でした。
当時ヒットしなかった分?音楽配信では、多くの方の心に残っていると感じる記録があります。
<日本レコード協会のダウンロード認定>
配信開始日 | 形態 | 認定日付 | ダウンロード数 |
2005/11/09 | 着うたフル(R) | 2007/05 | 10万 |
2005/11/11 | PC配信(シングル) | 2009/11 | 10万 |
2008/12/25 | 着うたフル(R) | 2010/08 | 25万 |
2007年に『秒速5センチメートル』で使用された事が影響しているかもしれませんが、2008年末の配信は、何のタイアップも無く25万ダウンロードを達成している事になります。
「One more time,One more chance」は、時代を超えて聴き継がれるタイプの作品かも知れません。
今後、ストリーミング再生でも名を残す作品になるのだろうと思います。
曲情報
発売:ポリドール株式会社
販売:ポリグラム株式会社
品番:PODH-1336
トラック1
「One more time,One more chance」
作詞・作曲:山崎将義
編曲:森俊之
トラック2
「妖精といた夏」
作詞・作曲:山崎将義
編曲:中村キタロー
トラック3
「One more time,One more chance(KARAOKE)」
参考資料
「One more time,One more chance」CDジャケット
「you大樹」オリコン