ヒット曲けんきゅうしつ

なぜヒットする?は証明できないと思います。誤字はちょっとずつ修正します。

「Dolly Song( Ieva's polka )」Holly Dolly(2007年)

いつ流行った?

 TOP50(フランスのオリコン的ヒットチャート)のランキングによると、Holly Dollyさんの「Dolly Song( Ieva's polka )」は、2007年1月、2月にヒットしています。

 

 聴き終えた後も脳内で再生され続けるタイプの作品です。何度も繰り返されるメロディに加えて、歌詞が無いためか歌声も耳に残ります。

 

 


www.youtube.com

注)YouTube に使用を許可しているライセンス所持者 Abramus Digital, LatinAutorPerf, SODRAC, LatinAutor - Warner Chappell, BMI - Broadcast Music Inc., LatinAutor, CMRRA, Polaris Hub AB, Warner Chappell, UNIAO BRASILEIRA DE EDITORAS DE MUSICA - UBEM、その他 9 件の楽曲著作権管理団体

 

 サムネイルに表示されているアニメは、このミュージックビデオ用に書き直されているみたいですね。

 

ルーツはMAD動画(FLASH動画)

 間奏で、”長ネギを持った女性”が登場します。楽しそうにネギを回しますが、この映像が曲が誕生した原点となっています。

 

 日本では「pya!(サービス終了)」で2006年6月28日に投稿されたFLASH動画「時の流れを忘れさせる時計」が最初です。

 

 やがてニコニコ動画(2007/03/06)にも投稿され、多くの人に知れ渡ったと推測されます。

 

 

 「pya!」に投稿された方は「ニコニコ大百科」で、

あれは海外サイトで初めて見た時、ぼけーっと30分見てて、時間経過に気づかなくて驚いた経験から名付けたやつです。 あのネギ時計FLASHは海外の方が作ったモノです。(「ニコニコ大百科」より引用)

と書き込まれています。

 

 YouTubeには、ニコニコ動画より半年早い、2006/09/26に投稿された「Leek Spin」という動画が存在します。日本ではYouTubeをきっかけに知ったという記事は見かけませんので、海外で人気を集めていたと思われます。

 

 

作者は誰?!

 画像の素材となったアニメは『BLEACH』で、2004年10月12日に放送された回のワンシーンです。

 

 井上織姫が「ネギとバターとバナナと羊羹、無事でした~イヒヒヒ。」とネギを回しながらのんきに話すシーンです。

 

 BGMにはなぜか、フィンランドの音楽グループ、ロイツマさんの「Ievan Polkka」が用いられています。

 

 ロイツマ・ガールロイツマと呼ばれる理由は、この組み合わせが元ネタとなっているからだと思われます。

 

 

 作られたのはロシアのブロガーさんで、2006年4月23日に投稿されたようです。(実際のサイトは確認できませんでした(>_<)。・・・当時、ロシアで『BLEACH』が放送されていたのでしょうか・・・。)

 

 ネギを回す行動を気に入った理由は分かりませんが、海外では「Leekspin」として知れ渡っているようです。

 

 

 海外の話題を日本の誰かが知り、2か月後には伝わる。そして、別の誰かがもっとユーザー数の多いサイトに転載して、話題が広まっていく・・・。すごい話ですね。

 

 インターネットの無い時代でいう口コミと同じ現象と思いますが、伝わる規模が恐ろしいほど違います。国をまたいでいます。

 

 

日本から逆輸出?

 日本では、合成音声で音源を製作できるソフト、ボーカロイドが普及し始めた頃と思われます。

 

 2007/09/04、ニコニコ動画に『VOCALOID2 初音ミクに「Ievan Polkka」を歌わせてみた』が投稿されます。

注)Otomania さんの投稿動画

 

 イントロでは企業がイメージした初音ミクのデザインが表示されています。しかし歌唱が始まった瞬間に、ゆるキャラのようなルックスに変化して、ネギを振り始めます(笑)。

 

 間奏で居眠りしたり、目覚めた途端に焦って高速でネギを振る姿で子供のような性格も描かれています。

 

 「ゆるキャラ」が流行語になったのは翌2008年、先駆けのひこにゃんもこの頃に人気を集めていたのでしょうか。この動画で初音ミクとネギを結びつける「はちゅねミク」が誕生したようです。

 

 

 色々調べていると、外国の方が初音ミクを知っている事があります。

 

 海外での知名度が「日本文化に関心のある人だけにとどまっているのか?」、「関心は無いけど何となく聞いた事がある。」なのかは分かりません。

 

 この動画がきっかけで知られるようになったのではないか?と考えています。

 

 

 これからは”どこかの国で作られた作品が、別の国で支持を集めて世界中に広まっていく現象”が当たり前になるのかも知れないと考えさせられる作品です。

 

 そういった作品が「Gangnam Style」(2012)や「LOVE NWANTITI (AH AH AH)」(2021)のように、日本から誕生する事を願っています(^^)/♪

 

 

参考資料

 「TOP50」(https://acharts.co/france_singles_top_100

 「pya!」(サービス終了)

 「ニコニコ大百科 - あらゆる言葉を解説する辞典・辞書サイト」(https://dic.nicovideo.jp/