流行時期(いつ流行った?)
Eveさんの「廻廻奇譚」(かいかいきたん)は、令和2年(2020年)にヒットしました。
moraさんの音楽配信月間ランキングによると、配信が開始された10月に最高順位となっています。
<mora~WALKMAN公式ミュージックストア~月間ランキング推移>
年月 | 順位 |
令和02年10月 | 6位 |
令和02年11月 | 7位 |
令和02年12月 | 7位 |
令和03年01月 | 12位 |
令和03年02月 | 10位 |
令和03年03月 | 10位 |
令和03年04月 | 8位 |
令和03年05月 | 16位 |
数か月にわたってヒットチャートの上位にランクインし続ける事が難しくなった時代ですが、一定の人気を維持し続けています。
TVアニメ『呪術廻戦』(じゅじゅつかいせん)の第1クール(13話まで)のオープニングテーマです。
オープニングテーマが変わっても、「廻廻奇譚」が支持され続けている事も窺えます(^^)/♪
注)E ve 公式アーティストチャンネルの動画
私はAmazonプライムで視聴できる事を知って見始めました。現在放送中の番組が月額の定額制サービス(サブスクリプション)で配信されていた事にビックリしています。
やがて音楽も配信ダウンロードではなく、サブスクが主流になって行くのでしょうか。そうなると、何が流行っているのかがますます把握しにくくなる予感が…(汗)。
”廻”の意味を解釈して
『呪術廻戦』を読んだり視たりされている方々であれば、一度は気になったであろうと思われる、廻戦の”廻”に込められた意味。私も物語の主題に関わるキーワードであると感じていますが、現時点では作者にしか分からないようです。
Eveさんは公式サイトで、連載を愛読されていた事をコメントされておられます。(新曲“廻廻奇譚”がTVアニメ『呪術廻戦』のオープニングテーマに決定)
曲のタイトルに"廻"を用いた理由は語られておりませんが、この漢字に込められた作者の想いを想像して、曲名に用いられたのではないか?と考えています。
「廻廻奇譚」では廻を"廻る"に用いて、”かんじょうせん”を形容しています。2回登場しますが、それぞれ別の漢字を当てはめ、掛詞のように用いられています。
”戦”の際は、攻防が入れ替わる一進一退のバトルシーンや何度も繰り返される呪霊との戦いをイメージされているのでしょうか。
”感情”の際は、耐えきれないほど心がつらくなる場面で、本能的に湧き上がる怒りや憎しみといった個人的な感情と、もっと広い視野の"人を救う為に戦い強くなろうとする志"のあいだで葛藤する主人公達の心理を表現する意味で用いられているのかな?と感じます。
Eveさんの『呪術廻戦』に対する特別な想いを感じます♪
アニメは音楽にもこだわっている?
何話目かのバトルシーンで、アップテンポながら軽さを感じる洋楽風の歌がBGMに流れていました。
あえて選曲したと分かりますが、映像の迫力にこだわる作画が話題となっていますので、"音楽で、さらに盛り上げようとはしない!"という意図がある事は視聴者に伝わります。
『呪術廻戦』の主題は、人間が他人に抱く負の感情(奇妙な形となって現れる呪い)との戦いです。雰囲気が暗く重くなりがちな題材なので、音楽はその印象を軽減するために用いられているのかな?と感じます。
アーティストが目指す主題と重なっている?
私がEveさんを知ったのはこの作品がヒットしてからです…(^^;A。
YouTubeにチャンネルを開設して作品を公開されていたので、普段はどういった作品を歌われているのだろう?と思って聴いてみました。
なんとなく、歌詞で表現されている心情は『呪術廻戦』が描こうとする主題と重なる部分があるように感じました。
『呪術廻戦』は、最強の敵を倒せばハッピーエンドという事は無く、負の感情は生まれ続けて戦いが永遠に終わる事はないと察します。
Eveさんの歌で描かれる主人公も、心の迷いから自身の内面に生まれる良くない気持ちと、そう思ってしまう自分の心の弱さに対する嫌悪感との葛藤などを主題とされているように感じます。
答えを探し戦い続ける、という価値観が共通していると感じます。
「廻廻奇譚」は面白い作品です。曲が進むにつれて作品が伝えたい事を聞き取れるようになって行きます。
冒頭の難解で聴き取りづらい歌詞は、Eveさんがイメージされた『呪術廻戦』でいう"呪い"を表現している部分でしょうか。
原作のイメージに合ったテーマソングと感じます♪
曲情報
「廻廻奇譚」
作詞・作曲:Eve
作曲:Numa