流行時期(いつ流行った?)
あいみょんさんの「マリーゴールド」は、平成31年(2019年)にヒットしました。
2020年10月現在でも街で耳にする機会があり、ロングセラーのヒット曲と感じます。
ロングセラーと言えば、米津玄師さんの「Lemon」(2018)やKing Gnuさんの「白日」(2019)、LiSAさんの「紅蓮華」(2019)等が思い浮かびます。
"特定の作品が、長期間にわたってヒットし続ける現象"は、最近のヒットチャートで気になる動向です。
年齢や性別、自分が属する社会など、世の中には価値観の異なる世界がたくさんあります。
"長期間支持され続ける"という事は、ファン層だけではなく、様々な世界で生きる方々に幅広く支持されている事を示しています。
あいみょん - マリーゴールド【OFFICIAL MUSIC VIDEO】
注)あいみょん 公式アーティストチャンネルの動画
2018年の人気
オリコンランキングでは発売初週が最高順位です。その後は順位を落とし、CD売上はそれほどインパクトがありません。
一方、音楽配信では一定の支持を得続けています。
<mora音楽配信月間ランキング(2018年)>
年月 | 2018/07/18配信 | 2018/08/08配信 |
平成30年07月 | 25位 | - |
平成30年08月 | 73位 | 35位 |
平成30年09月 | 35位 | - |
平成30年10月 | 53位 | - |
平成30年11月 | 60位 | - |
平成30年12月 | 12位 | - |
12月に大幅に順位が上がっています。
この年の紅白歌合戦に出場した影響かも知れません。
それにしても、最近のNHKさんの目の付け所はスゴいです。流行を見極める選考センスが秀逸です♪
2019年以降の人気
オリコンでは紅白効果(年明けに昨年のヒット曲が順位を上げる現象)で、1週だけ最高順位にランクインします。
音楽配信では息の長いヒット曲になっています。
<mora音楽配信月間ランキング(2019年~)>
年月 | 2018/07/18配信 |
2018/11/14配信 (ハイレゾ) |
平成31年01月 | 4位 | 51位 |
平成31年02月 | 6位 | - |
平成31年03月 | 5位 | - |
平成31年04月 | 7位 | - |
令和元年05月 | 10位 | - |
令和元年06月 | 15位 | - |
令和元年07月 | 21位 | - |
令和元年08月 | 23位 | - |
令和元年09月 | 15位 | - |
令和元年10月 | 19位 | - |
令和元年11月 | 22位 | - |
令和元年12月 | 20位 | - |
令和02年01月 | 21位 | - |
令和02年02月 | 42位 | - |
令和02年03月 | 38位 | - |
令和02年04月 | 26位 | - |
令和02年05月 | 15位 | - |
令和02年06月 | 19位 | - |
令和02年07月 | 26位 | - |
令和02年08月 | 34位 | - |
令和02年09月 | 42位 | - |
令和02年10月 | 59位 | - |
令和02年11月 | 80位 | - |
令和02年12月 | 93位 | - |
2年以上ランクインし続けている事になります。…スゴい記録です(*_*)!
幅広い方々に支えられて、後年も歌い継がれるスタンダードナンバーに成長した作品と感じます。
時流に乗らない音楽表現
「マリーゴールド」はジャンルで言うと、フォークソングに該当すると思います。
配信ではハイレゾ(昔でいうHi-Fi?)が、支持を集めていません。
メッセージ性を尊重するアーティストの作品で、音質の良さは重視されませんので、自然な流れと感じます…(^^;A。
最近のヒット曲は、米津玄師さんやYOASOBIさんのような、新しさを感じる"凝った音楽表現"が主流と感じています。
そのおかげで、シンガーソングライターが表現する従来の音楽、"シンプルな表現"のあいみょんさんの存在感が際立っている印象を受けます。
時流に乗った"切ない"歌詞
「マリーゴールド」は、歌詞が時流に合っていると感じます。
"彼の気持ちだけが綴られ、彼女の心情が全く描かれていない事"が、時流に合っていると感じる理由です。
最近、頭角を現したアーティストの出世作に共通する特徴です。
アーティスト名 | 曲名 |
米津玄師 | Lemon |
King Gnu | 白日 |
Official髭男dism | Pretender |
YOASOBI | 夜に駆ける |
別れを経験した男性側の、後悔というか未練というか、聴いていて切なく感じる心情を題材にした作品が、人気を集める傾向があります。
「マリーゴールド」は時間軸が描かれていないので微妙ですが、聴いていると、過去の思い出を振り返る心情を扱った作品と感じます。
歌詞で触れない部分
「マリーゴールド」では、"主人公が恋人と離ればなれになった理由"が描かれていません。
就職することで故郷を離れなければならなかったのか、彼女から突然別れを切り出されたのか…など、色々と想像します。
また、"彼女はどう思っているか?"も描かれていません。
あいみょんさんが歌っているという事は、もしかして「彼女が、彼との思い出を懐かしんでいる?」と推測してしまったりもします。
詞に描かれない部分は、聴き手に色々と想像させる余白を生み出しています。
昔のヒットに共通する要素を備えた、とても良い歌詞と感じます。
曲情報
発売元:ワーナーミュージック・ジャパン
品番:WPCL-12910
トラック1
「マリーゴールド」
トラック2
「あなたのために」
トラック3
「マリーゴールド(Instrumental)」
all songs written by あいみょん
参考資料
「マリーゴールド」CDジャケット