ヒット曲けんきゅうしつ

なぜヒットする?は証明できないと思います。誤字はちょっとずつ修正します。

「ケアレス・ウィスパー」ワム!(昭和59年)

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流行時期(いつ流行った?)

 ワム!(Wham!)さんの「ケアレス・ウィスパー(CARELESS WHISPER)」は昭和59年(1984年)にヒットしました。8月末に発売され、オリコンランキングによると12月に最もヒットしています。

 レコードジャケットには、「フューチャリング ジョージ・マイケル」と記載されています。この作品でボーカルを務めておられる方です。

 

 ウィスパーはあまり聴きなれない英単語ですが、レコードジャケットの対訳では「軽率な告げ口」という意味で表現されています。親友が主人公に告げた言動が物語の始まりだったようです。

 

同時期に流行った曲(1984年12月)

 シングル盤では洋楽がヒットしづらくなり始めた時期ですが、テリー・デサリオさんの「オーバーナイト・サクセス」もヒットしています。

 

 この年は、チェッカーズさんがブレイクした年で、12月には「ジュリアに傷心」が首位となっています。

 1980年代はアイドルブームが印象に残りますが、この時期には中森明菜さんの「飾りじゃないのよ涙は」菊池桃子さんの「雪にかいたLOVE LETTER」松田聖子さんの「ハートのイヤリング」がランクインしています。

 

 女性アイドルの活躍が目立ちますが、男性がボーカルの作品で人気となっていたのは安全地帯さんの「恋の予感」井上陽水さんの「いっそセレナーデ」です。

 

 西城秀樹さんが「抱きしめてジルバ」というタイトルで日本語カバーされた盤もこの時期に登場しています。

 郷ひろみさんも「どこまでアバンチュール」のB面に日本語カバーを吹き込んでおられます。日本でも人気が高かった作品のようです。

 

 


George Michael - Careless Whisper (Official Video)

 

メロディが印象に残る作品

 「ケアレス・ウィスパー」はメロディが良いと感じる作品です。イントロで流れるサックスのソロ演奏を耳にした時点で、曲の続きを聴きたくなります。

 

 B面がインストールメンタルになっておりますので、製作された方も美しいメロディをセールスポイントにしていたのかも知れません。

 

 「印象的なイントロに何か秘密があるのかな?」と思って、楽譜を見ても特徴が見出せません。1小節ずつ、Dm Gm7 B♭ Amで繰り返されており、凝っている感じはしません。

 メロディも、同じかたまりをちょっとずつ音の高さを下げているだけです。これだけで聴き手の心をつかめるのは音楽の興味深いところです。

 

 

 イントロがシンプルだったので、「私でも鍵盤で弾けるかな?」と思ったのですが、それ以降がすごく難しかったです。

 わざと区切り位置をずらすようなメロディ、シンコペーションというのでしょうか、リズム感の無い私は弾けませんでした。16分音符がたくさん出て来る作品でずらされたら、お手上げです。

 

 「ケアレス・ウィスパー」のおシャレな雰囲気は、16ビートのリズムを意識したジョージ・マイケルさんの歌唱によって支えられていると感じました。 

 聴くだけでは、バラードによくあるゆっくりしたテンポの作品ですので、楽譜を見るまでは16ビートとは思っていませんでした。

 

 曲を聴いて「良い曲!」と感じるか、特に何も感じないかの違いは、何だろう?と考えていますが、リズムも重要な要素と感じます。

 もし決められた拍どおりに歌唱していたら、いくらメロディが良くても味気ない作品になってしまうと思いますので。

 

楽曲分析

 「バンドプロデューサー5」の分析では、「ケアレス・ウィスパー」はDm(ニ短調)です。テンポ(BPM)は75です。

 

曲情報

 発売元:株式会社EPIC・ソニー

 品番:07・5P-304

 A面

  「ケアレス・ウィスパー」

  原題:CARELESS WHISPER

  解説:ミュージック・ライフ編集長 東郷かおる子

  訳:沼崎敦子

 

 B面

  「ケアレス・ウィスパー(インストゥルメンタル)」

  原題:CARELESS WHISPER(INSTRUMENTAL)

 

 悲しいサヨナラ・・・・・・

 そう、もう君はいない

 ワム!の新録ラヴ・バラード・ナンバー

 

 THIS RECORD IS DEDICATED TO MY MOTHER AND FATHER

 

 WRITTEN BY GEORGE MICHAEL AND ANDREW RIDGELEY IN 1981

 ARRANGED AND PRODUCED BY GEORGE MICHAEL

 

参考資料

 「ケアレス・ウィスパー」レコードジャケット

 「抱きしめてジルバ」レコードジャケット

 「you大樹」オリコン

 『全音歌謡曲大全集6』全音楽譜出版社

 「バンドプロデューサー5」