ヒット曲けんきゅうしつ

流行した音楽を探して、色々考えるブログ

「太陽にヤァ!」舟木一夫(昭和41年)

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流行時期(いつ流行った?)

 昭和41年6月に発売された舟木一夫さんの「太陽にヤァ!」は、7、8月にヒットしました。

 

集計日付 順位
昭和41年7月 4位
昭和41年8月 5位

 ※『ミュージックマンスリー』歌謡曲の月間ランキング推移

 

 

 「太陽にヤァ!」は、舟木一夫さんの作品では珍しいリズム歌謡の作品です。

 

 舟木一夫さんと言えば、様々なヒット曲から歌謡曲系の方というイメージを持っていましたが、こういったポップス系の作品も発表されています。

 

 所属会社としては作り上げてきた流行歌手のキャラクターがありますが、「舟木一夫さんにこの曲はどうでしょう?」、「若者に人気だし、いいんじゃない?」みたいな流れで製作されたと思われます。

 当時、アイドルとして人気を得ていた事を感じます。

 

 

アイドルっていつから登場した?

 昭和40年代中ごろから、アイドルの活躍が目立ち始めます。南沙織さん、小柳ルミ子さん、天地真理さんが登場した頃に“アイドル”という言葉が用いられるようになった、と見聞きしたことがあります。

 

 しかし、昭和30年代にはすでに、人気者の流行歌手に対して“アイドル”と呼ぶ習慣があったようです。

 グループサウンズのレコードに記載されている事がありますが、おそらくアイドルの元祖はビートルズさんと考えられます。

 

 昭和40年に公開された主演映画のタイトルが、原題は『Help!』ですが、邦題が『ヘルプ!4人はアイドル』になっているからです。

 

 ビートルズさんが登場する前から活躍していたためか、歌謡曲歌手に対するフレーズではなかったからか、橋幸夫さん、舟木一夫さん、西郷輝彦さんの3名に対して“アイドル”という呼称は付かず、“御三家”という愛称が付けられたのだと思われます。

 

 

アイドルが発売するレコードの特徴

 多くのファンを獲得している人気アイドルは、他の流行歌手と異なり、新曲がすぐにヒットします。

 21世紀の現在では、すぐに売れすぎるため、流行しないヒット曲になってしまいましたが、確実に売れる事が予測できるため、レコード会社からすれば有り難い存在と考えられます。

 

 “発売してからすぐに売れる”という特徴を活かして、季節に合わせた作品が企画される事があります。

 四季の中でも、学校が夏休みになる夏をテーマにした作品が多いように感じます。

 

 「太陽にヤァ!」も、昭和41年の夏にヒットするように製作が進められたのだと思います。翌年の夏には、同じ路線の「夏子の季節」がヒットしています。

 

 

歌手のイメージと異なる作品

 聴きなれない、舟木一夫さんのリズム歌謡「太陽にヤァ!」は、私にとってはギャップがありすぎて、愉快な作品です。

 次に発売されたのが「絶唱」なので、この2曲の差は一体何なの?と感じてしまいます。

 

 「恋をするなら」を意識しているようで、ウ…オ…エ…アと、ア行のコーラスで始まります。

 歌詞に太陽が登場する事は無く、夏の海で女の子の水着姿にときめく男の子の気持ちが歌われています。

 表現されているのは本当にそれだけで、2番、3番も水着の色を変える程度で、歌詞には特に意味が無いように感じます。

 

 私が愉快に感じるのは、最後に「ヤァー!」と全力で叫ぶ舟木一夫さんの歌唱です。この作品の個性はこのフレーズにあると感じます。とても耳に残ります。

 

 最初は歌詞を見ずに聴いていたので、何と言っているのか分かりませんでした。「イョー!」でもないし、「ゴー!」でも「ウォー!」でもない、文字に表しづらいですが、歌詞に「ヤァ!」と書いていました。タイトルのヤァ!だったんですね。

 

 おそらく歌謡曲作品を歌い続けているので、舟木一夫さんの節回しが叫びに活きているのだと思われます。

 

 

 バンドプロデューサーの分析では、「太陽にヤァ!」はEマイナー(ホ短調)です。一般的に3番までの歌謡曲ですが、この作品はテンポが早いためか4番まであります。「ヤァ!」を4回聴けます。

 

 

曲情報

 発売元:日本コロムビア株式会社

 品番:SAS-746

 A面

  「太陽にヤァ!」

  英題:TAIYO NI YA!

  作詞:関沢 新一

  作曲:船村 徹

  演奏時間:3分30秒

 

  コロムビア女声合唱団

  コロムビア・オーケストラ

 

 B面

  「真珠っ子」

  英題:SHINJUKKO

  作詞:植田 俤子

  作曲:船村 徹

  演奏時間:3分30秒

 

  コロムビア女声合唱団

  コロムビア・オーケストラ

 

参考資料

 「太陽にヤァ!」レコードジャケット

 『ミュージックマンスリー』月刊ミュジック社

 「バンドプロデューサー」